ミストブリーチを使って根元の黒い部分だけを染めたい…霧状だから馴染ませるように染まるかも!
こんな考えでミストブリーチをを使われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際、根元の明るい部分を染めるという方法はミストブリーチの使い方としても推奨されています。
しかしこの方法、本当に気を付けないと取り返しのつかないことになる可能性があるので注意が必要です。
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目次
ミストブリーチで根元を染める
カラーをしてから時間が経って根元が伸びて来た。このままだとプリンの状態だから何となく恥ずかしい。
市販のカラーだと根元だけ染めるのは難しいし、それなら霧状で出てくるミストブリーチは染めやすいのでは??
このような考えでミストブリーチを使われる方が多いようです。
確かに、クリームでも泡でもない薬剤なので、なじみが良く自然な仕上がりになるようなイメージを持たれる方も多いかと思います。
かなり毒を吐きますが、良く分かっていない素人美容師のライターさんが、「ミストブリーチなら自然に馴染む!おススメ!」なんて記事を書いているのを見ると、本当に「おいおい…」と思わざる負えません。(君絶対普段ミストブリーチ使ってないよね…と)
ミストブリーチとは
以前ミストブリーチに関して記事を書いているのでそちらにミストブリーチの説明は書いてあります。
ミストブリーチの使い方 危険性と注意点を販売元に直接聞いてみた | MatakuHair
人気の高いミストブリーチ 霧状で出てくるブリーチ剤なので非常に扱いやすく人気が高いのですが、あくまで『ブリーチ剤』であり『カラー剤』ではありません。使用の注意点や危険性を紹介させて頂きます。
以前自身は製造メーカーの方に電凸して聞いています。
その時にハッキリと「ブリーチ剤です」と聞きました。
良いですか、ミストブリーチはカラー剤ではありません。”ブリーチ剤”です。もし使用を考えているのであればこの点を良く理解して使う必要があります。
ブリーチ剤とカラー剤は別物
ブリーチ剤は確かに髪の色に変化を付けるという意味ではカラー剤に位置するかもしれません。
しかし、プロである美容師は、ブリーチ剤を全く別物として考えている人の方が多いです。
事実、美容室のメニューでもブリーチだけ別欄に書かれている場合もあります。
カラー剤というのは、髪を傷つけ(言い方は悪いですが)、同時に色素を入れます。色素が入ることで赤やアッシュの発色をしますが、ブリーチというのは、本当に髪を傷つける(色素を抜く)能力だけの薬剤です。
髪の内部のタンパク質の壊れる割合がカラー剤とは比べ物にならないので、より明るくできる分髪のへのダメージは深刻なのです。
根元のリタッチに便利とあるが
ミストブリーチ側でも推奨されている、「根元を染めるのに便利」というのは本当にそうなのでしょうか。
正直プロ目線から発言させてもらうと、「かなり難しいだろうな」というのが率直な答えです。
まず第一に、根元ではなく、繋げたい先の髪の状態はカラーで染めたのか、それともブリーチで染められているのか。
この部分が非常に重要です。
もしも、数年単位でブリーチは使っていない。そして現時点で”カラー剤”で毛先が明るくなっている場合、根元にミストブリーチを使ったとしてもキレイに繋げる事は非常に難しいと言えるでしょう。
なぜか。
それはカラー剤の発色とブリーチ剤の発色では明るくなる力が全然違うからです。
ミストブリーチの場合、どうやら一般的なブリーチと比べてやや薬剤パワーを弱めて作ってあるようですが、それでもパッケージに書いてあるように使う回数を多くすればどんどん明るくなります。
注意点としては、繋げようと考えていた毛先屋中間部分の髪の毛よりもさらに根元が明るくなってしまう可能性があるということ。
もしこの発色が起きてしまうと修正が非常に難しくなるので本当に注意してください。
そしてもし美容師の技術でミストブリーチを使ったとしてもキレイに根元を染めるのは難しいと断言できます。
一番の理由は”ミスト”ということ。
霧状という時点で、濃く付く場所もあれば薄く付く場所もあり、さらに広範囲で付いてしまうので、黒い部分だけでなくすでに明るくなっている部分にも付いてしまうということが起きるからです。
既に明るい場所にブリーチが付くとどうなるかわかりますか?
簡単、さらに明るくなります。
このページのトップに用意した女性の髪の写真を見ると、髪の発色が何段にも分かれていますよね?ひどい場合はこのような失敗が起きてしまうということを頭に入れておく必要があります。
ブリーチは髪のメラニン色素を抜いてタンパク質を壊して透明感を出せる薬剤。
対してカラー剤はメラニン色素を抜くには抜けますが、ブリーチほど抜く力もないのでブリーチの出せる明るさまで追いつかないのです。
そしてブリーチで抜いた髪の毛というのは、色を重ねた時の発色や、色持ちが普通の髪の状態とは全く異なり色落も非常に早いです。
結果、その後にカラーを重ねたとしても毛先と根元の発色が異なる。さらに日にちが経過した時の色の抜け方が均一ではない。
という状態になる可能性があるので注意が必要なのです。
毛先がブリーチで染められている場合であれば使えるかもしれない
もし今染められている毛先がブリーチで色を抜いてあった場合。
このような髪の状態なら根元のリタッチにミストブリーチは使い易いかもしれません。
先にも言いましたが、ミストブリーチは通常のブリーチよりもパワーが弱いです。
根元は体温がある分染まり易いため、やや薬剤の力を弱めるのがセオリーなのですが、その点は丁度いいと言えます。
それに薬剤が弱ければすでにブリーチで染められていて色抜けしている金髪状態の髪の毛の明るさまでトーンが上がらないので、根元だけ金髪になって恥ずかしい。という状態になりにくいと言えます。
ただし2~3センチ以上伸びている場合は注意
根元一センチは体温の関係でカラー剤ブリーチ剤関係なく明るくなりやすい特徴があります。
なので根元の黒い部分に長さがある場合、例え毛先がブリーチで染まっていたとしても何も考えずに薬剤を乗せると根元1㎝だけ明るくなるので、注意してください。
その場合、根元1㎝は初め付けずに、時間(5~10分ほど)をずらして薬剤を付けるとキレイになりやすいです。
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他に根元を染める方法はないの

ではミストブリーチではなく、根元を染めるのに何か別のいい方法はないのか?
実はあります。
と言ってもあくまで応急処置ですが。
根元を染めるのにおススメな方法はクリームタイプのもの。
なぜクリームなのかというと、黒い部分(生えた場所)とすでに染まっている部分の塗り分けがやりやすいからです。
そしてここでポイントなのですが、決して生えた根元全部を染めようと思わないこと。
髪に長さのある人は余計に。
とにかく人目に付く部分である髪表面の根元を塗り、「とりあえず大丈夫」の状態に塗りあげる方法が一番失敗が少なくて済みます。
当然それを続けていけば、根元を塗っていない場所はどんどん黒い部分が伸びていきます。
髪表面だけでなく、隠れた部分の黒い場所も目立つようになったら美容室に行って染めてあげればキレイになります。(技術的に難しくなるので必ず表面の根元だけ塗ってきたことを担当に伝えましょう)
まとめ
このページのテーマである「ミストブリーチで根元のリタッチカラーができるのか」という内容に関しては、
「元々ブリーチされていた」という髪の状態であれば問題は少ないといえます。
ただし、今後パーマの予定がある。髪をできるだけ傷ませたくない、ブリーチではなく普通のカラーをしていた。というのであれば正直ミストブリーチの使用はおすすめできない。
これが回答になります。
≪関連記事≫
- 「ミストブリーチの使い方 危険性と注意点を販売元に直接聞いてみた」
(ミストブリーチはどんなものなのかについてまとめてあります) - 「ダメージの多いヘアカラーランキング 1番傷むヘアカラーとダメージ0の薬剤」
(ヘアカラーをダメージの大きさ順にまとめました)
ミストブリーチに関しての内容です。合わせて参考にしてください。
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