美容室や理容室で髪の毛を切ったら、見事に失敗された!
「一体どうしてくれるんだ!」なんてことが起きたことはありませんか?
今回はそんな美容室や床屋さんでカットやカラー、パーマを失敗された時の対処法、解決策をお伝えします。
現役美容師がお伝えするので、ぜひとも参考にしてくださいね!
美容室理容室で失敗された!
人生で1度はみなさん経験されたことがあるのではないでしょうか。
ヘアスタイルの失敗。
- 自分の思っていた髪型と違った
- 予定よりも短く切られた
- イメージしたヘアカラーと違った
- パーマがゆるかった
- チリチリになった
などなどヘアスタイルの失敗にはいくつも種類がありますが、
満足いかないことにお金を払う。というのも納得がいいかない話ですよね。
すごく分かります。
わたしの経験した失敗談
私は現役美容師ですが、学生時代から美容室で髪の毛を切っていましたが、そこで何度か失敗も経験しました。
まずありがちな失敗、イメージより短い。
写真でイメージを伝えたのにも関わらず、ザクザク切られて仕上がりが明らかに短い。
その場で文句を言う勇気もないので
美「こんな感じになりますね~」
私「あ、ありがとうございます…」
これしか言えませんでしたが、内心「短すぎるでしょ~」と。
そしてもう一つはパーマが全然かかっていなかった失敗。
高いお金を払ってパーマをかけたのに、2、3日したらあとかたもなく消えていた。
同じ経験をされた方もいるのではないでしょうか。
なぜヘアスタイルの失敗が起きてしまうのか
美容師、理容師の経験不足
ヘアスタイルの失敗の最も大きな原因は、美容師、理容師の経験不足です。
- 切り方がわからない
- 薬剤の知識が少ない
- 出来ることとできないことの判断ができない
これらは全て経験不足によって起きる失敗です。
みなさん美容師、理容師は、免許を取ればカットができる、思い通りの髪型が切れる。と思っていませんか?
美容師免許理容師免許というのは、あくまで「美容師、理容師の仕事を行うための資格」です。
国家試験免許を持っていても、なりたての人はシャンプーすら任せられないレベル。
そして毎日の凄まじい練習をかさねて一人前になっていくのです。
薬剤の知識も、経験と勉強によって学んでいくのですが、
薬を間違えると、パーマがかかりすぎた、全然かかっていない。
ヘアカラーの色が違った。
と言った失敗が起きてしまうのです。
ブリーチされた髪の毛に無理にパーマをかけてしまうとチリチリになってしまいます。
縮毛矯正された髪の毛に普通のパーマはほとんどかかりません。
このような、できること、できないことの判断もふくめて美容師、理容師の経験不足によるものです。
ヘアスタイルの確認不足
美容師、理容師側とお客様のイメージが重なり合っていないのに、作り始めて失敗してしまった。
というのも失敗の大きな原因。
よくある失敗にヘアカラーの色の食い違いがあります。
みなさんヘアカラーの色で「こんな色にしたいな」というイメージをする時に、ヘアカタログやインターネットの情報を参考にしませんか?
ヘアカタログやインターネット上のヘアスタイルのほとんどが、集客目的に作られます。
そのため、色を加工したり、コテ巻きしただけなのにパーマをかけたと説明されているものがあります。
加工されたヘアカラーと全く同じ色を作るのは至難の業。
我々美容師側も最善を尽くしますが、
ヘアカラーに関しては、お願いしたイメージと完璧に同じになることは難しい。と考えてオーダーすると良いですね。
パーマに関しても、あくまでイメージ程度に考えて、よく美容師側と仕上がりを相談しながらかけることをおススメします。
【解決策】ヘアスタイルの失敗が起きたらどうすればいいのか
ではメニューごとに失敗の解決方法を紹介します。
どれにも共通していることですが、「失敗だ」と感じたら後々電話でもいいので、必ず施術した美容室理容室に相談しましょう。
ほとんどのお店で1週間~2週間のお直し期間を設けているはずです。
お直し期間中に来ていただければ、無料でお直し、相談させていただきますよ。というもの。
ただし、3週間、1ヵ月経ってしまうとスタイルが崩れてしまうので、まずお直しとして対応はしてくれません。
「なんだか言いにくい…」という方がほとんどだと思いますが、お店側としては問題の解決をしていただくのを最優先にしているはずなので、
気にする必要はありませんよ。
相談に行くだけならタダですしね!
ヘアスタイルの失敗の返金は?
実はここだけの話(?)、美容室理容室で返金対応というのはほとんど行われていません。
- 髪の毛がチリチリジリジリになった
- ロングでお願いしたのにショートヘアにされた
- クシが通らないほど傷んでしまった
このような極端な例に限り、検討されることがありますが
- ヘアスタイルが気に入らない
- 長さが微妙に違う
- ヘアカラーの色が違う
このような失敗の時はまず返金対応は応じてくれません。
後日サロンに来ていただき、直せるよう対応、努力する。という手段が取られるはずです。
お金をしぶっているわけではない
返金対応に滅多に応じないのには実は理由があります。
大きな理由としては、返金対応を気軽に受けてしまうと、他にも返金対応のお客様が増えてしまう。というものがあります。
もちろん皆さま心のキレイな方ばかりだと思いますが、
中には「あのお店に文句を言うとお金を返してくれるよ。出来上がりに文句つければいいんだ!」
という考えを持つ方も、ごくごく稀にいらっしゃるのです。
すると、毎度返金対応。
これでは商売がなりたたなくなってしまうので、極端な例をのぞき返金には応じてくれないのです。
「お金返して!」
の気持ちも痛いほど分かるんですけどね。ご理解いただけると幸いです。
カットの失敗の解決方法
【長かった場合、重かった場合】
もしも希望していた長さよりも長かった場合、遠慮なくお直しに行きましょう。
サロンに電話して「もう少し長さを切ってほしいのですが」と連絡すれば大丈夫。
髪の毛の量が多かった場合も「もう少しすいてください」と伝えましょう。
【短かった場合】
切り過ぎてしまった。という失敗は困りますよね。
正直なところ、切り過ぎてしまった髪の毛の対処法はあいまいです。
もし、別のスタイルに変更することで対処できるなら他のスタイルに変更。
しかし、明らかに誰が見ても切り過ぎ。例えばミディアムでお願いしたのにショートカットになってしまった。
などであえば、お店側に伝えることで返金対応になるケースもあります。
お金が返ってくればいいのか。という問題ではないのですけどね。
他に対処法がないのです。
どちらにせよ美容室、理容室側に一度連絡しましょう。
ヘアカラーの失敗の解決方法
【明るかった場合】
もしも、予定していたよりもヘアカラーが明るかった場合。
美容室に連絡をして暗いヘアカラーを入れましょう。
明るいヘアカラーを暗くするのは技術的に難しくありません。お直しも受け付けてくれるはずですよ。
【暗かった場合】
ヘアカラーが暗かった場合は少し手間がかかります。
ヘアカラーは暗くするのは簡単ですが、一度暗くしたものを明るくするのは大変なのです。
シャンプーを繰り返して日が経つことで色落ちして済むならいいのですが、色が落ちる気配がない場合は色を抜く作業で直します。
一旦完全に髪の毛の色をなくして、再度染め直す。というメニューで、「脱染」といいます。
ただし、脱染剤を置いていない美容室も多いので、その場合はヘアカラーの明るい色で明るくします。
「色落ちを期待してシャンプーしていたら、日にちが経ってしまって直せなくなった」
ではもったいないので、この場合も早めに美容室に連絡をしておきましょう。
【思った色と違った】
イメージしていた色と違った場合も美容室側にまず連絡して聞いてみましょう。
美容師側のミスなのか、そもそもブリーチしないとでない色だったのか、色が加工されている写真なので発色自体が難しかったのか。
色々なケースがあるので、説明をもう一度受けることで納得ができるかと思います。
ヘアカラーの失敗全般で返金対応になることはまずないと言っていいので、担当者とよく相談することが大切です。
パーマの失敗の解決方法
【かかりがゆるかった、すぐ取れてしまった】
パーマがすぐ取れてしまった場合は、遠慮なくサロンに電話連絡しましょう。
「パーマがゆるかったし、すぐ取れちゃったけど遠慮して」と連絡をしない方もいらっしゃいますが、
お金を払っているので気にしなくても大丈夫。
もしかしたら乾かし方でパーマが出ないだけかもしれないので、スタイリング方法なども聞くことができますよ。
【かかりすぎた】
かかりすぎてしまったパーマを緩くするのは少し大変。
極端にクルクルでない限り、シャンプーをして徐々に弱くなるのを待つ方がいいかもしれません。
サロンに相談しても、同じようなアドバイスがあるはずです。
しかし、あまりにも予定よりパーマが強ければ、軽めのストレートパーマでパーマを落とす。ということもあります。
しかし、軽めのストレートパーマといっても、ちょうどいい強さになるはずが落ちすぎてしまった。ということもあるので、
どちらを選ぶか担当とよく相談しながら決めるといいでしょう。
【チリチリになってしまった】
もともとダメージが凄かった、ブリーチが残っていた、セルフカラーの直後にパーマをかけた、縮毛矯正の髪に普通のパーマをかけた。
などの理由で髪の毛がパーマでチリチリになってしまうことがあります。
業界用語で「ビビる」「ビビり毛になった」と言いますが、この状態になってしまうと直すのが困難。
直す手段がないわけではないですが、特殊な薬剤、高度な技術力が求められるので、できるお店がとても限られます。
伸ばしながら徐々に切っていき、直す。という長期的な考えが必要です。
チリチリほどの失敗になってしまうと、返金対応になるケースも多いです。
ただし、あらかじめダメージの可能性を伝えられている場合は難しいこともあります。
かといって泣き寝入りではもったいないのでまずは髪の毛を見てもらうためにも、もう一度お店に連絡して行きましょう。
縮毛矯正の失敗の解決方法
【クセが残っている】
クセの残り具合の程度にもよりますが、縮毛矯正のかかりが弱かったためにクセが残ってしまった失敗は、
再度縮毛矯正のかけ直しで対処してくれるはずです。
縮毛矯正の数日後にかけ直し。では髪の毛の負担が大きいので1週間空けた方がいいのですが、
あらかじめ連絡しておかないと、お直しの対応期間がすぎてしまうので、前もって連絡しておきましょう。
【チリチリ、傷んでしまった】
縮毛矯正によって髪の毛が傷んでしまった場合は、パーマと同じく直すのがとても困難。
「チリチリになったのなら縮毛矯正やストレートパーマで直せるのでは?」と思われるかもしれませんが、
さらにダメージを与えることになるので悪化します。
伸ばしながらカットしつつ、徐々に傷みを取っていく。という方法が望ましいですね。
チリチリになってしまった失敗の場合は、すぐに直せない。ということで美容室でのトリートメントで対応してくれることもあります。
もちろんトリートメントで直るという訳ではありませんが、髪の毛が絡まりにくくなるので、美容室側から提案されたらお願いしましょう。
ヘアカラーアレルギーでの失敗の解決方法
ヘアカラーには、ジアミンとアルカリによるアレルギーがあります。
塗ってすぐにかゆくなったり痛くなったりするのはアルカリアレルギーの可能性が高く、
染めた当日の夜や翌日にかゆくなったり腫れたりするのはジアミンアレルギーの可能性が高いです。
どちらの場合も、まずは染める前にお店側にアレルギーの疑いがあることを必ず伝えましょう。
しみにくくなる薬を塗ってもらえたり、薬を頭皮につけずに塗ってもらえずはずです。
それでもアレルギーがでてしまったら、まずは皮膚科で診てもらいましょう。
疑いがあるかたは前もって皮膚科でアレルギーチェックで診てもらうのも大切です。
その後にお店側にも連絡をし、判断をあおぎましょう。
お客様側からしっかりとアレルギーのことを伝えていた。そして、サロン側も大丈夫と言っていた。
という場合はお店側の責任になるので、治療費や施術料金の返金が検討されます。
ただし、アレルギーの危険性を美容師側から伝えられていた場合は、自己責任として対応されることもあるので、
やはり前もってしっかりと伝えて話し合って置くことが大切ですね。
まとめ
美容室、理容室での失敗はまず、お直しで対応できるのかどうか。が大切。
予定より長い、かかっていない。などの「足りない」場合は直すのも難しくありません。
しかし、かかりすぎた、チリチリ。切り過ぎてしまったなどの、すぐに直せない場合はよくお店側と相談しましょう。
他の手段で対応してくれるのか、返金対応になるのか。をハッキリさせることが大切です。
「なんだか言いにくくて」と遠慮してお店に連絡しない方がいらっしゃいますが、
お店側としても連絡を頂いた方が誠実な対応ができるのでありがたいでのです。
もしかしたら、お店まで行ったけど直す必要がなかった。ということもあるかもしれませんが、
乾かし方やスタイリング方法を教えてくれたりするので無駄足にはなりませんよ。
お店側の予約状況もあるので、必ず前もって電話連絡しておきましょう。