今回は、お客様からも質問の多いヘアカラーの”レベル”や”トーン”についての紹介です。
ヘアカラーのレベルやトーンとはどんな意味なのか。そして写真でそれぞれのヘアカラーレベルを紹介します!
美容室とセルフカラーでは明るさが変わるので注意!
現役美容師としての知識も活かし、わかりやすくお伝えします!
ヘアカラーのレベルやトーンってなに?
ヘアカラーの「レベル」や「トーン」とは、髪明るさを示す指標のことです。
美容室で使われているこの「指標」は、JHCA(NPO法人日本ヘアカラー協会)で採用されているレベルスケールを元にしています。
コチラがレベルスケールという髪の束です。
数字が1~20まであり、数字が上がるごとに明るくなります。(正式なスケールは4~15までしかない)
1では真っ黒。20は真っ白です。
日本人の地毛は4~6レベル。黒色ですが、真っ黒ではありません。
ブリーチを1回すると、13~15レベルまで明るくなります。
美容師の世界ではレベル=トーン
美容師の世界ではヘアカラーの明るさのことを「レベル」といったり「トーン」とも言います。
本来トーンの意味は、音・色などの、(微妙な)味わい・調子という意味。
そして美術の色の世界に「レベル」なんて言葉はありません。
PCCS(日本色研)の定めた「トーン」は、
画像引用元:http://www.sikiken.co.jp/pccs/pccs04.html
コチラの表のような、ペールやビビットといった色調のことを言うのですが、美容師の世界ではザックリ「明るさ」といういみでトーンという言葉を使います。
そのためレベル=トーンで通じてしまうのです。
ヘアカラーレベルごとの髪色を写真で紹介
それぞれの髪色を、レベルごとにメンズと女性の髪色写真と一緒に紹介します!
5~6レベル:地毛に近い黒
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5~6レベルは、日本人の地毛とされる明るさです。
「黒髪」と言われますが、真っ黒ではなく黒に近いこげ茶という表現が正しいですね。
明るい髪質であれば、7レベル以上の地毛の人もいます。
7~8レベル:濃いこげ茶
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黒ではないけどちょっと茶色。7~8はそんなイメージのトーンレベルです。
企業やアルバイト先で「7~8レベルまでは染めてもいい」という基準が多いようで、社会人の女性も多くの人がヘアカラーを楽しめる明るさでもあります。
9~11レベル:明るい茶色
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9~11レベルは明るめの茶色い髪。染めたのが誰の目から見てもハッキリわかる明るさです。
職種によっては禁止されている明るさでもあるので、社会人の方は前もって確認が必要です。
12~13レベル:ブリーチ手前のかなり明るい髪
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ブリーチ手前のとても明るい髪の毛が、12,13レベルの髪の毛です。
一般的なヘアカラーで表現できる限界の明るさ。ブリーチをどうしてもしたくない人はこの明るさをボーダーラインに考えてください。
ブリーチほどではありませんが、透明感のでるカジュアルな明るさです。
14~15レベル
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日本人のほとんどがブリーチをしないと表現できない髪の明るさレベルです。
ブリーチで色素を抜いたことで透明感がアップ。色の濁りが少なくなるのでハッキリとした色を感じやすくなります。
ブリーチをするとキレイな色になれる反面傷みやすくなります。染めたあとのヘアケアも忘れずに!
16~18レベル
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さらにブリーチを繰り返し、明るくなった髪の毛が16~18レベル。
染まりやすい人はブリーチ1回でこの明るさになる人もいます。
ブリーチ特有の黄色っぽさがさらになくなり、白に近づいた色。より透明感の色と鮮やかなな発色を楽しめる髪の明るさです。
19~20レベル
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19レベルはほぼ白。うっすら黄色が残っていますがほとんど感じません。
20レベルは真っ白ですが、ブリーチで20レベルは傷みで切れてしまうので作れません。
そのため現実的にはヘアカラーで作れるのは19レベルまでですね。
最後に残るうす黄色を、紫シャンプーや専用のトリートメントなどで打ち消す。
この方法でホワイトブリーチができます。
市販のヘアカラーのレベルに注意!
画像引用元:Amazon
コチラは市販で売られているブローネ泡カラーのヘアカラーチャートです。
ピンクやベージュにアッシュなどさまざまな色がありますが、数字が0に近づけば「明るい」。
そして数字が高くなると「暗い」仕上がりになります。
これは美容師が使うJHCAの「レベル」とは真逆です。
美容業界で使われている「レベル」や「トーン」は、美容師の世界では共通で使えますが市販のヘアカラーは独自の指標があるので注意しましょう。
たとえば、「ブローネ泡カラーの3レベルでちょうどいい明るさだったから、美容室に行った時も3レベルでお願いしよう!」とオーダーしてしまうと、地毛より暗い真っ黒になります。
ヘアカラーの明るさを決めるときは、美容室のヘアカラーと市販のヘアカラーは完全に分けて考えることが大切です。
イメージ通りのヘアカラーになるためのポイント
美容師さんにヘアカラーをお願いしても「何か違う」「イメージ通り色じゃない」などの失敗を経験した人は多いのではないでしょうか。
そこで、できるだけみなさまのイメージ通りに近づくようにヘアカラーできるポイントとコツを紹介します。
希望のヘアカラーのイメージ写真を数枚用意しておく
「こんな色がイイ!」という希望のヘアカラーの写真を何枚か用意しておきましょう。
この時に、あまりたくさんイメージがありすぎると「結局どの色なんだろう?」と美容師さんが混乱してしまうことがあります。
好きな色をやみくもにもっていくのではなく、できるだけイメージに近い色を絞り厳選したものを美容師さんに見せる。
これが最もイメージが伝わりやすいです。
言葉での説明は失敗のもと
「自分の中にある髪のイメージ」は、言葉で伝えきるのは本当に難しいです。
例えば、「アッシュ」にしても暗いのか明るいのか。
明るいにしてもどのぐらい明るいのか。
仕事や学校で許されているのはどのぐらいの明るさなのか。
このように突き詰めていくとと~ってもたくさんの選択肢があるのです。
この情報すべてを言葉だけでイメージの共有は、たとえ親友であっても難しい。
写真なら一発で美容師にも多くの情報が伝えられるので、言葉だけで伝えるのは絶対に避けましょう!
SNSでヘアカラーが得意な美容師かチェック!
画像引用元:https://www.pinterest.jp/pin/769834130056337421/
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例えばコチラのようなバレイヤージュという技術を使った女性のデザインカラー。
画像引用元:https://www.pinterest.jp/pin/769834130056337481/
そしてコチラのようなハイトーン(明るい)で色の灰色系の色が入った男性のヘアカラーなどは、難易度の高いヘアカラーです。
すべての美容師がオーダーを受ければキレイにできるというわけではなく、得意不得意が仕上がりに左右してしまいます。
「どうしてもこんな色にしたい!」という希望がある時は、近くの美容室のインスタグラムなどSNSやホームページ、ホットペッパーをチェックしてイメージに近いデザインを得意としている美容師さんを探してみるのがおススメです!