髪質改善の失敗で毛がチリチリに!相性の悪いメニューと対策方法

改善トリートメントに髪質改善ストレート。別名酸熱トリートメントとも言われます。

ツヤツヤ、サラサラになると人気のメニューですが、美容室の現場では

「髪質改善で髪がチリチリ、ゴワゴワになった」という失敗例が相次いで報告されています。

 

具体的には

チリチリになった髪の毛

この写真の状態。

 

毛先がチリチリしていて、誰もこんな髪になりたくないですよね。

しかし、この失敗が今日本中で多発しているのです。

 

そこで、これから髪質改善メニュー、酸熱トリートメントを考えている人に、どうしても知っておいてほしい注意点や相性の悪いメニュー。

そして業界大手メーカーの方に聞いた、失敗を回避するための具体的な方法を紹介します!

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髪質改善で毛が傷んだ!!

髪質改善トリートメントや髪質改善ストレートが失敗するパターンの代表格は、
髪質改善の後に縮毛矯正をしたというものがあります。

 

わかりやすいように再現して作ってみました。

髪質改善の薬を付けている髪

この写真は、頭の半分だけ髪質改善の薬をつけている髪の毛です。

 

髪質改善中の温め

薬を付けて温め、ヘアアイロンをします。

 

髪質改善した髪と何もしていない髪

コチラが髪質改善した髪の毛と、何もしていないそのままの髪の毛。

頭半分で分けています。

髪質改善した髪の毛のアップ

近づいてみてもキレイに髪の毛がそろって真っすぐになっていますね。

 

~髪の毛を安定させるために1週間放置~

縮毛矯正している髪の毛

より現実に近づけるために、一週間時間を置きます。

そしてその後、両方の髪を縮毛矯正していきます。

 

縮毛矯正のアイロンが終わった髪の毛

縮毛矯正なので、途中ヘアアイロンをします。

この時点では両方ともそれなりに真っすぐですが・・・

 

縮毛矯正の2液を付けた髪の毛

縮毛矯正を安定させるための2液を付けて、流すと…

 

髪質改善してから縮毛矯正した髪と何もしていない髪

はい、ドン。

こんなとんでもない状態の髪の毛が出来上がります。

 

見てすぐわかるぐらい髪の毛が傷んでチリチリゴワゴワになっているのがわかりますよね。

 

縮毛矯正だけした髪の毛

コチラは縮毛矯正だけした部分。クセがなく毛が真っすぐになっています。

髪質改善してから縮毛矯正した髪

次にコチラが髪質改善メニューをしてから縮毛矯正した髪の毛。

先ほどの真っすぐな毛が見る影もなく、明らかにエラいことになっています。

 

この状態の髪の毛を、美容師の間では「ビビる」といい、修復が極めて困難になっている状態です。

 

トリートメントで直すというレベルではなくなっています。

 

髪質改善した髪の毛を縮毛矯正した髪と何もしていない髪の毛2

改めて見ても、こんな髪になりたいと思う人はいないですよね。

 

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どうして髪質改善でクセが伸びるの?

髪質改善メニューでクセが伸びる仕組みは、真っすぐになる新たな結合を髪の毛の中に作るからです。

 

「ちょっと何言ってるかわからない」

 

という人も多いと思うので、簡単に説明すると、「髪の毛の中に真っすぐになるような新しい結合を作り出す」そして「新しい結合の力で髪の毛が真っすぐになろうとする」というのが、髪質改善で癖が伸びる仕組みです。

 

髪質改善について詳しい内容は、

>>髪質改善トリートメントとは?サラツヤ髪に必要な回数と効果

でも紹介しているので興味のある人は見てみてください。

 

新しい結合のことを「イミン結合」や「イミノ結合」といいますが、一般の皆さまはこの辺は覚える必要ありません。

研究が日々進んでいるので新しいものも登場していますが、基本的な髪質改善の仕組みはこのイミノ結合を使ったものです。

 

こんな時に事故は起きる

日本中で多発しているチリチリ事故。

髪質改善メニューの登場から、急速な人気の上昇。

あまりに経験とサンプルがないまま日本中に流行してしまった結果、このようなトラブルが多発していると考えられます。

 

縮毛矯正で普段クセを伸ばしている人が、美容師さんに「髪質改善いいですよ~一回やってみませんか?」と提案されてやってみた。

 

しかし、思ったよりも効果がなかったので縮毛矯正に戻した。

 

こんな時に、今回のようなチリチリ事故がとても起きやすいです。

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「髪質改善」として紹介されているメニューの多くが強酸性

髪の毛にヘアカラーをしたり、パーマをするときは、普通アルカリ性の薬を使います。

※特殊なものを除く

 

髪の毛はアルカリ性になると、髪を保護するキューティクルが開き、毛の内側に薬を入れることができるからです。

 

しかし髪をアルカリ性にすることは、毛に大きな負担をかけてしまいます。

 

繰り返しパーマやヘアカラーをしている人の髪が傷んでしまうのは、何度も髪の毛をアルカリ性にしてしまうのが大きな原因です。

 

一方髪質改善メニューの多くは酸性。

 

酸性の薬と、ヘアアイロンの熱を使うので「酸熱トリートメント」とも呼ばれます。

 

キューティクルへの負担が少ないまま施術できるので、「傷まない」とさえ言われています。

 

ただし、髪質改善に使う薬の中には「強酸性」といわれる、非常に酸性力の高い薬が使われているものがあります。

 

髪の毛のキューティクルは酸性にすると、引き締まってくれるのですが、強すぎると締まりすぎてしまいます。

 

キューティクルが締まりすぎてしまうと、次に使うパーマやヘアカラーの薬が中に入りこめません。

 

「薬が効かない」→「薬を強くしたり放置の時間を長くする」「硬くなっているキューティクルを無理矢理変えようとする」

 

その結果毛が傷みすぎたり、チリチリになってしまうという失敗が起きてしまうのです。

 

髪質改善と相性の悪いメニューは?

強い酸性の髪質改善メニューと相性の悪いものは、

  • 縮毛矯正
  • ブリーチしてある髪
  • 髪を明るくする予定がある
  • ヘアカラー

です。

これに当てはまる人は必ず美容師さんと相談しましょう。

普段縮毛矯正をしている or これから縮毛矯正をかける

髪質改善で一番多い失敗例が、縮毛矯正との組み合わせです。

 

普段縮毛矯正をしている→髪の毛を休めるためにも、一度髪質改善トリートメントをした→再び縮毛矯正をかけた。

 

この髪質改善メニューの時に、もし強い酸性の薬を使われていると、次の縮毛矯正は高い確率で失敗します。

 

髪質改善でキューティクルが締まってしまい、薬が中に入りこめない。

さらに硬くなっているキューティクルを無理に変形させようとするので毛が傷んでしまうためです。

 

 

もし「もうやっちゃったんだけど…」や「どうしてもやりたいんだけど…」

というのであれば、髪質改善トリートメントしてから、最低3か月は空けてから縮毛矯正をしましょう。

 

引き締まりすぎたキューティクルが自然に戻ってくれれば、次の縮毛矯正の成功率が上がります。

 

できるだけ時間を置いて、空気の力「弱い空気酸化」で自然に戻し、その後に縮毛矯正をすることで失敗の可能性を格段に下げることができます。

 

それでも失敗の可能性はあるので、必ず縮毛矯正するときに、美容師さんにチェックしてもらってください。

 

「髪質改善でクセが真っすぐになるって言われたのに全然ならない! 今すぐ縮毛矯正してまっすぐにしたい!!」

この考えで焦って行ってしまうと間違いなく毛がチリチリになってしまいます。

ブリーチしてある髪の毛

ブリーチしてある髪の毛は、表面内部共に傷み切っている状態です。

 

そのため、「強い酸性に耐えられず収斂(しゅうれん)する」ということが起きやすくなっています。

 

収斂しすぎた髪の毛は、”ビビる”というチリチリゴワゴワになります。(初めに紹介した、傷んだ髪の毛の状態)

 

1度だけのブリーチなら耐えられることもありますが、繰り返しブリーチしている髪の毛は髪質改善で失敗の可能性もあります。

正直この辺りは髪質によってケースバイケースになってしまうので、髪の毛を良く見てもらいながら美容師さんと相談しながら決めましょう。

髪の毛を明るくする予定がある

髪質改善メニューは、高温のヘアアイロンを使う「縮毛矯正」に近いメニューです。

 

熱と薬の力を使い、髪の毛のキューティクルに影響を与えるメニューなので、ヘアカラーが明るくなりにくくなるという特徴があります。

 

髪を暗くするのは問題なくできますが、今よりも髪を明るくしたい場合も、美容師さんに必ずチェックしてもらってからヘアカラーすることをおススメします。

ヘアカラーが落ちる

そしてヘアカラーでもう一つ気を付けなかればいけないのが、今染めているヘアカラーが落ちやすいということ。

ヘアカラーは、強い酸性の薬を使うと色が退色(色落ち)するという特徴があります。

 

ヘアカラーをしたばかりだともったいないことになりますし、中には髪質改善とヘアカラーを同時に行うのはお断りという美容室もあるほどです。

 

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縮毛矯正したときの失敗を避けるためには?

髪質改善トリートメントや髪質改善ストレートをした後、縮毛矯正をすると失敗しやすいことがわかりました。

 

しかし、すでに髪質改善メニューをしてしまった方のために、実際に髪質改善の薬を開発している大手メーカーの方に聞いてきた対処法を紹介します。

シャンプーしまくる

髪質改善で強い酸性になってしまい、引き締まりすぎたキューティクルを戻すためには「シャンプーしまくる」のが良いそうです。

 

と言っても、一日に何回、何十回もシャンプーするというのではなく、毎日シャンプーする。できれば1回増やす。

そしてせめて1ヵ月ほど毎日行うのが良いそうです。

 

先ほどの触れましたが、髪質改善で強い酸性になった髪の毛も、空気の力「弱い酸性」で徐々に正常に戻っていきます。

そして、シャワーやお風呂で使うお湯は中性。

水道水でシャンプーを繰り返すことで、自然と強酸性が落ちていき普通に戻っていくのです。

 

あえて特殊なシャンプーを使う必要ありませんが、ダメージケア系のものを使うと優しく洗い上げることができます。

トニック系などのサッパリ系を使うとゴワゴワしやすくなります。

 

時間を置く

これはどうしようもないことなのですが、やはり焦って直そうとしないほうがイイです。

例えば、ヘアカラーした直後のパーマがとても傷みやすいように、美容施術を何かした後の別のメニューは髪に大きな負担をかけます。

 

焦らず最低1ヵ月。理想は3か月程度の長いスパンで、ゆっくり髪の毛戻すことを心がけてください。

 

還元剤の入った薬に気を付ける

ここは美容師さん向けになるので、一般の方は飛ばしてください。(見てもいいですが、よくわかならいと思います)

 

髪質改善は、普通イミン結合を髪内部に新たに作りだし、徐々にクセを伸ばしていくのが主な目的です。

ただ、髪質改善系の薬の中には、イミン結合だけでなく、伸びを良くするための還元剤が使われているものがあります。(システアミンやチオ系など)

 

還元剤が使われているものだと、イミン結合を作るだけでなく、髪内部の結合も切ってしまい次の縮毛矯正やパーマ施術などの時に失敗しやすくなるそうです。

もし純粋な髪質改善だけにこだわるのであれば還元剤の使われていない薬剤を使いましょう。

 

髪質改善が向いているのはこんな人!!

これまでのデメリットを踏まえて、髪質改善が向いている人は

  • クセや広がりが気になるが、縮毛矯正をするほどじゃない
  • 髪を極端に明るくする予定がない
  • 頻繁にヘアカラーをしない

こんな人が向いていると言えます。

 

定期的に縮毛矯正が必要なほどクセが気になる方は、髪質改善の真っすぐでは絶対に満足できません。

しかし、「縮毛矯正をするほどでもないが弱いクセや広がりを抑えたいな」という人にはものすごく向いているメニューです。

 

そして、髪質改善を行った髪はヘアカラーが明るくなりにくくなります。(全ての薬ではない)

これから髪全体を明るくするという人は、明るくなりにくくなるので注意してくださいね。

 

ちなみに、イヤリングカラーやインナーカラーのようにブリーチを使うヘアカラーなら問題なく明るくできます。

細かいデザインも踏まえて、担当の美容師さんと予定を組みながら施術すると失敗を防げますよ。

 

そして頻繫にヘアカラーをする人は、繰り返しの髪質改善の度に色が落ちてしまうのでとてももったいないです。

自分にとって必要なものの優先順位を決めて、最優先のメニューを基準に考えていくと、髪の毛の計画を立てやすくなりますよ。

 

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髪質改善についてまとめてあります。

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髪質改善した髪と縮毛矯正をしてチリチリになった髪
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