「髪の毛を乾かさないで寝ていたらハゲる」
「いつも自然乾燥させて寝ていたら薄毛になる」
なんてウワサを聞いたことがありませんか?
私はそのウワサを聞いたときに、「え…そんなことあるの?」と信じられませんでしたが、
「聞いたことがある」という方も実際にいるようです。
今回はそんなちまたで広まっている「髪の毛を乾かさないで寝るとハゲてしまうのか?」について正しい内容をお伝えします。
髪の毛を乾かさないで寝たらハゲてしまう?
自然乾燥で寝たらハゲるの?
髪の毛を乾かさないで寝る=ハゲる
ということはありません。
そんなことが起きてしまうなら、ドライヤーが開発される前の時代は男性も女性も全員ハゲてしまっている。ということになります。
ドライヤーは1906年にドイツで開発されましたが、日本で販売されるようになったのは1948年。
しかし販売当初は銀行員の初任給の4倍の値段だったので、広まるのはもっとずっと後。
一家に1台なんてごく最近の話なのです。
でも江戸時代や明治時代の方の写真を見ると、髪の毛がしっかり生えている方もいますよね。
wikipedeiaより引用
wikipediaより引用
この通り、坂本龍馬さんも福沢諭吉さんも、ドライヤーが日本にない時代の方なのにしっかりと髪の毛はあります。
なので、その点に関してはご安心ください。
ただし、乾かさないコトが直接の原因でなかったとしても、髪の毛がぬれたまま寝ることが頭皮環境の悪化を招き、
抜け毛や薄毛の引き金になってしまう。ということは十分考えられます。
間接的にということですね。
髪の毛を乾かさないで起きる頭皮環境の悪化
雑菌の繁殖
もともと頭皮や人間の皮膚には常在菌がいます。
常在菌にとって、湿気、ほどよい暖かさといった状態は繁殖にピッタリ。
雑菌も含めて増えすぎてしまうのです。
増えすぎた常在菌のバランスが崩れ、雑菌が頭皮に悪影響を及ぼす可能性は十分にあります。
かゆみ、赤み、湿疹(しっしん)、頭皮ニキビなど、いろいろな症状はありますが、
おもわず爪で引っかいてしまい、毛穴を傷つけてしまったり、毛穴の状態が悪化することで抜け毛を引き起こすこともあるのです。
髪の毛が引っかかり抜け毛に
髪の毛は濡れているとキューティクルが開いてしまいます。
キューティクルが開いているまま、枕と髪の毛がこすれ合うと摩擦で傷んでしまいます。
キューティクルが傷んだ髪の毛は、手触りが悪く引っかかりやすい髪の毛に。
クシでとかした時や、ちょっとした刺激で引っかかったときに抜けてしまうことも考えられます。
頭皮が冷たいと血行が悪くなる
血行の良い頭皮は髪の毛が抜けにくくなります。
男性型脱毛症(AGA)の治療にも使われるミノキシジルと言う薬は、血管拡張作用を利用した皮膚科でも処方される薬。
医療で使われるということは、それだけ抜け毛と血行が深く関わっているということです。
髪の毛がぬれたままだと、頭皮が冷たくなってしまいます。
特に寒い冬場などは、寝ている間頭が冷えてしまうことも。
頭が冷えて血行が悪くなってしまった結果、抜け毛につながってしまう。ということも考えられるのです。
ドライヤーは正しい使い方で
髪の毛を完全に乾かして寝ることは頭皮環境を清潔に保つためにも大切です。
しかし、ドライヤーの熱を当てすぎてしまうのも、頭皮や毛根へのダメージにつながってしまいます。
髪の毛はしっかりタオルで水気を取ってから
髪の毛に水分が残ったままだとドライヤーの時間がかかり過ぎてしまいます。
「ドライヤーが面倒」と感じないためにも、しっかりとタオルで水気をとってからドライヤーを使いましょう。
目安は、手でギュっとしぼっても水滴が垂れないぐらいまで水気を取ってから使うと乾くのも早くなります。
ドライヤーは近づけすぎない
頭皮は指や手の皮膚よりも温度に鈍感。
かなり熱くなっているのに「熱い」と感じないこともあります。
そのため、ドライヤーを使うときは、持っていない逆の手で乾かしている髪をかきわけつつ、温度を確かめましょう。
実はこれはプロの美容師の乾かし方。
指や手の甲が「熱い」と感じたらドライヤーをすぐに離して、頭皮が熱くなりすぎるのを防ぎます。
ドライヤーと頭皮までの距離は20cmていど離すのが理想とされていますが、実際そこまで離した状態でドライヤーをかけ続けるのは腕が疲れます。
もう少し近くても構いませんが、10cm以内は近すぎるので離しましょう。
手で持たなくても使えるドライヤーもあるので、そちらも便利です。
髪の毛が抜けないための正しいドライヤーの使い方
髪の毛をしっかりとタオルドライ
まずは髪の毛の水分をしっかりとタオルでふき取ります。
マイクロファイバータオルなども水分の吸収が早いので便利ですが、新しいタオルで拭き直す方法でもしっかりと水気は取れます。
手で髪を絞って水滴が垂れるようなタオルドライ不足。
水滴が出ないぐらいまで水気を取ったらドライヤーを使います。
ドライヤーは15~20cm離して
ドライヤーが近すぎると頭皮がヤケドしてしまいます。
1cm~2cmほど頭皮から離して使いましょう。
少し離してドライヤーを使った方が、風も広く当たるので乾かしやすくなります。
ドライヤーを持っていない手でマッサージ
ドライヤーを持っていない手で髪を振っていると思いますが、マッサージに使うのも抜け毛予防には効果的。
ゆっくりとやさしく揉み込みながら、ドライヤーで温めることでマッサージ効果も高くなります。
頭皮マッサージで血行が良くなることで、発毛促進、抜け毛予防効果があります。
髪の毛をまとめるようにとかす
髪の毛が乾いたらクシやブラシで髪の毛の絡みをとっておきましょう。
絡んだ髪の毛のままだと、引っかかった時に毛が抜けてしまうことがあります。
ブラシで優しくとかして静電気を抑えることで翌朝の寝癖もつきにくくなります。
まとめ
・髪の毛を乾かさないことで直接抜け毛が起きることはない
・ただし、乾かさないことで頭皮環境が悪化してしまうことで抜け毛につながることもある
・ドライヤーを使わずに濡れたまま寝ると、雑菌の繁殖や髪の毛のダメージにつながってしまい、頭皮にも髪の毛にも良いことはありません。
乾かしてから寝ると寝癖が付きにくくなるので楽ですよ。
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