白髪がチラホラ出てきた…切っても切っても生えてくるし、短くなると立ち上がる。う~ん、目立つし抜いちゃえ!
このような考えで白髪を抜いている人に警告です。
白髪を常習的に抜いていると、将来的に薄毛に悩み取り返しがつかないことになる危険性が大です。
脅しでもなんでもありません。これは理論に基づく事実です。
本当に良心でお伝えしますが今すぐ止めた方がいいです。
白髪を抜くと薄毛になる
「白髪を抜くとハゲるって?そんなの迷信だよ」
「こんなに髪の毛沢山あるんだから少し無くなったって分からないよ」
「私元々多いから減ってくれたぐらいでちょうどいいかも」
自身が「白髪を抜かない方がいいですよ」とお伝えしても、この様に返されることがあり、聞く耳を持っていただけない時がしばしば…
ですがこの「白髪を抜くと薄毛になる」というのは、きちんと人体科学的な理由があり、さらに様々なお客様の髪や頭皮を見させて頂き、直接原因や問題の内容を聞いたうえでお伝えしています。
「まぁ大丈夫だろう」という考えの元ではなく、実際に困って悩んだ多くの人の話を集めた結果に出た答えです。
すでに薄毛になってしまったけど、過去には戻れないのでどうすることもできない。止めておけばよかった。という貴重な失敗談と体験談を”まだ引き返せる”皆様に感じてほしくないので伝えさせていただいているのです。
それでも「いや、そんなことはない!」と考えるのであればもう知りません。そもそも強制ではないので好きにしてください。
が、もう一度お伝えしますが、「白髪を抜いていると将来薄毛、ハゲに悩むことになります。絶対にやめた方が良いです」
なぜ白髪を抜くと薄毛になるのか
白髪を抜いたことで薄毛やハゲになる。実はこれは原因は一つではありません。
大きく分けて原因は2つ。
1つは実際に毛の本数が減ってしまう。というもの。
そしてもう一つは、全体の髪の毛が細くなったことによって、より薄毛になったと”感じ”やすくなるためです。
人間の体は30歳前後で成長が止まります。それ以降髪の毛が太く成長するということはありませんので、細くなっていく一方。
若いころは「沢山あるから」と感じていた人でも必ず細くなっていくので、注意が必要です。
同じ毛穴から何度も髪を抜くと、その毛穴から髪の毛は生えなくなる
髪の毛のヘアサイクルというのははご存知でしょうか。
髪の毛は毛乳頭から信号を受けた毛母細胞が分裂し、成長していきます。
そして成長→脱毛 という一定の周期を繰り返すことをヘアサイクルと言います。
退行期:髪の毛の成長が止まり始める期間。毛球が縮小を始める
休止期:髪の毛の成長が止まってしまった状態。抜けはしないが成長もしない。
脱毛:休止期を終えて髪の毛が抜ける。そして再度同じ毛穴から発毛が初まり成長期へと移行する。
これが髪の毛の基本的なヘアサイクル。自然に過ごしている限りこの循環によって発毛や脱毛を繰り返します。
しかし髪の毛の毛穴の特徴の一つで、ヘアサイクルを無視して脱毛していると毛穴自体が縮小する。という特徴があります。
これが非常にマズイのです。
例えば男性型脱毛症の場合も同じようなことがいえます。男性型脱毛症(AGA)の場合DHT(ジヒドロテストステロン)というホルモンの影響で髪の毛が脱毛しやすくなります。
短いサイクルで脱毛を繰り返してくと毛穴はほぼ完全に閉じてしまい、毛穴はあるが皮膚表面に出ていないので発毛が起こらない。という状態になってしまいます。
毛穴が皮膚表面にないのでツルっとした状態になるのです。
白髪を抜いているとそれに近い、もくはほぼ同等の状態が毛穴に起きます。
AGAとは違い、広範囲ではなく部分的に細かく起きるので、集中的に抜いていた部分が全体的に薄い。という無くなり方をするのが特徴です。
髪の毛は色を与えられて生えてくる
毛髪というのは、発毛する際に『メラノサイト』と呼ばれる髪の毛に色素を与えるための器官から色を与えられて成長していきます。
これは各髪の毛ごとに存在し、このメラノサイトの質によって真っ黒な髪の人や茶髪。生まれつきブロンドの人などが決まります。
そしてメラノサイトは、毛根横の『バルジ領域』内にある『幹細胞』が細胞分裂を起こして生まれます。
しかし、これが”何等か”の原因(白髪の発生原因は解明されていない部分が多い)によってメラノサイトが活動を停止し。もしくは機能障害を起こし髪の毛が色素を与えられないまま成長してしまうので『白髪』として生えてくるのです。
詳しくはコチラで説明しています。
40%改善 実際に白髪を減らした方法と効果的な栄養と食べ物 | MatakuHair
つまり、もしバルジ領域内の幹細胞に原因がある場合、白髪が生えてくる毛穴からはまた同じように白髪が生える。ということになります。
白髪を抜いたからと言って必ずしも同じ毛穴から色のついた髪の毛が生えてくるわけではありません。
ということは、常習的に白髪を抜いている人というのは同じ毛穴から何度も毛を強制的に抜いている。ということになるのです。
白髪が生える→抜く→白髪生える→抜く このループを一つの毛穴で何度も繰り返すことにより、どんどんその毛穴小さくなりいずれ髪の毛はその毛穴から生えなくなります。
気になって抜くのはトップや顔回りの部分
白髪を人に抜いてもらうというひともいらっしゃると思いますが、ほとんどの方が自分で鏡を見ながら抜いてしまうのではないでしょうか。
その場合、『自分で鏡を使って見える範囲』を集中的に抜くことになります。
なぜなら単純に抜きやすいからです。
特に、『トップ』と『顔回り』
このあたりが最も白髪を抜きやすく、さらに白髪が多く生える部分でもあります。
白髪の抜き過ぎで薄くなってしまった人の多くは特にトップ部分で悩んでいる方が非常に多いです。特に『分け目』。
分け目は自分でも人からも白髪が目立ちやすい部分。ついつい「気になると抜いてしまう」という人は多いのです。
そして結果分け目のあるトップ部分が将来的に薄くなってしまう人が多くいます。
白髪はある程度密集して生える
白髪の生え方は大きく分けて2通りあります。これは何万人という人を見て来た自分なりの統計ですがかなり当てはまると思います。
2つのパターンは、『全体に満遍なく少しずつ生える』という方と『顔回りや頭頂部を中心に密集して生える』というタイプ。
極稀に、他の部分にほとんどないが小豆大~10円玉サイズの大きさに密集してまるでメッシュのカラーを入れたような生え方をされる方もいらっしゃいますが、ほとんどの方は上記の2種です。
今まで様々な人の髪の毛を見てきて分かったのですが、白髪に悩む人でも大半えりあしや盆の窪といった首に近い後頭部部分は白髪が生えにくいです。
全体的に真っ白な年配の方でもこの部分は最後まで黒く残ったりします。そのため全体的にまんべんなく生える方でもやはり前半分の方が白髪が生えやすく、自分で抜きやすい位置でもあるのです。
白髪を抜くと増えるという迷信
昔から迷信として「白髪を抜くと増えるよ」という迷信のようなことが言われています。
これは正解の様で正解ではありません。
人間の細胞は残念ながら日に日に若返ることはありません。そのため生活に変化を起こさない限り必ず白髪は増えていきます。
なので正確に言うならばこの迷信は「白髪を抜こうが抜くまいが増えるよ」というのが正確な答え。
が、”迷信の意味”というのはそこにありません。
「夜口笛を吹くと蛇(泥棒の場合も)が出る」:うるさいからやめろ
「夜爪を切ると親の死に目に会えない」:昔は夜間の明かりが乏しく、金属も不衛生だったため破傷風の危険があった
このように、意味を説明することなく危ない印象を与え、結果的に行動をやめさせる(もしくは行動させる)。これが迷信の本当の意味です。
つまり白髪の迷信の本当の意味は
白髪を抜くと増える:将来的に薄毛になるからやめなさい
これが本当の意味です。
昔の人はすでにこの事実に気付いており、やめさせるように迷信として残してくれたことに早く気付くべきです。
常習的に抜いている人が対象
「気になるとついプチプチと…」と白髪を抜いている人の多くは常習的に行っているのが特徴。そして将来的に白髪を抜いたことによる薄毛に悩むのもこの方たち。
例えば、「昔何回か抜いたことがある…大丈夫かな…」という人は特に心配しすぎる必要はありません。
というのも、ヘアサイクルを無視した脱毛はクシでといた時や髪の毛が引っ掛かった時などいくらでも起こる可能性はあります。
ただ、長期に渡って常習的に行うのが問題なのです。
そして年齢ともに髪の毛は細くなったりはするでしょうが、それは白髪を抜いたことによるものではなく年齢と共に起こる自然な現象の範囲内です。
いつ頃から
白髪が出始めるのは、早い人で10代~。20代後半、30代ごろからチラホラ出てくる白髪が気になり始めるのではないでしょうか。
そして白髪を抜き続けていたことによって「薄毛になった」と感じる人の多くは20代ごろから抜き始めていた人で40代~50代以降です。
丁度髪の毛も細くなりやすくなってきたころ、今まで太い髪の毛で隠れて目立たなかった”薄毛”の部分が顔を出します。
そう感じるのも、細毛によって頭皮の見える量が多くなり薄毛っぽさがより目立つようになったからだと考えられます。
ただでさえ細くなるのに、白髪を抜いたことによる薄毛でさらに少なく感じる。というものです。
対処法
危ない危ない言っているだけではなんの解決にもならないので、「一体どうすればいいのか」を説明させていただきます。
ぜひ参考にしてみてください。
根元から切る
とにかく大切なのは「気になっても抜かないようにする」ということ。
『切る』分には問題ありません。
なので最も適切な対処方は、根元から切る。というのが最も安全でお金もかからずいつでもできます。
髪の毛の根元から切ったとしても、毛根には髪の毛は残るのでヘアサイクルを乱すことはありません。
「根元から切るとすぐ生えてくるし、ピンっと立ち上がるから抜いてしまう」
という人も多いと思いますが、将来的に生えなくなることを考えるとどちらが本当に良いのか明白なような気がします。
根元から切るときは、工作用のはさみではなく、眉毛を切るときのはさみを使うと余計な(白髪ではない)毛を切りにくく、細かい動きが可能なので切りやすいです。
頭皮を傷つけないように根元のほうから切ってあげましょう。
中途半端に残すと立ち上がるので注意してください。
染める
そしてもう一つの安全な対処法は、染めてしまう。ということ。
抜かずに染めるので安全性は高いです。が、刺激の強い薬剤で常習的に染めるのも毛根や頭皮が傷ついてしまう可能性があるので注意しましょう。
市販で染める場合、泡カラーは界面活性剤の影響で刺激が強くなるので、根元だけをクリームタイプで染めてあげたほうが頭皮や髪の毛への安全性は高いです。(放置時間は守ってください)
「抜ききることができないほど白髪が生えてしまった」という人は考え方によっては幸せなのかもしれませんね。
まとめ
今回説明させていただいた「白髪を抜くと薄毛になる」という原因はただ一つ。
『自然なヘアサイクルを無視した結果起きる毛穴の消滅』です。
まぁ消滅といっても完全になくなるのではなく、皮膚の下に隠れてしまって機能を果たさなくなるという意味。
毛穴から常習的に髪の毛を抜いてしまう(抜けてしまう)と毛穴が徐々に閉じる。という現象はまだ謎が多く残ります。
個人的な仮説としては、「人間の体が、もう必要ないのかな?と髪の生成をストップさせてしまう」のではないかな?と考えております。
が、理由がなんであれ人間にそのような機能がある以上将来的に髪の毛をできるだけ多く残したいのであれば注意する他ありません。
人間は確かに放っておいても年齢とともに必ず細毛になったり薄毛になったりします。
しかし白髪を常習的に抜いている場所というのは、全体と比べても本当に目に見えてわかるほど薄くなります。
正面から見たときに頭皮が薄く透けている感じ。自分で鏡を見た時に一番分かります。
自身は仕事の関係上、この極端に部分的に薄くなった人を何人も見てきました。
そしてお話をさせていただくと、中には「昔から白髪を抜いていたからね」と仕方なく考えている人もいました。
しかし本人は自分のやったことだからと納得しているとは言え、後悔して悲しい気持ちを味わったことは間違いありませんし、髪の毛はあるに越したことはないものだと思います。
そしてこれら貴重な失敗から得た経験を自分なりに他の方に説明しても「今は沢山あるから大丈夫」と考えて続ける人が本当に多いです。
本当は薄くなってしまった本人から聞くのが一番なのでしょうが…
間違いなく後悔することになりますしその危機感をぜひとも強く持ってください。
毛穴が一度閉じてしまうを現状再度生やすのは非常に困難。皆さんが早く気づくことを切に願います。
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