自然乾燥とドライヤーどっちがいいの?早く乾かすめちゃくちゃ簡単なコツ

みなさんは髪の毛を乾かすとき自然乾燥ですか?ドライヤーを使いますか?

 

自然乾燥派には「頭皮と髪に熱を当てるのがよくない」「昔の人はドライヤーなんてなかった」と考える人もいれば、ドライヤー派は「髪がサラサラになる」「濡れたままだと気持ち悪い」などいろいろな意見があるようです。

 

ネットを探すと「自然乾燥はよくない!」という情報が圧倒的ですが、果たして本当なのでしょうか?

 

それぞれのメリットやデメリット。

あなた美容師なんだからどうせドライヤー使えとか言うんでしょ!」とならないように、あくまでニュートラルな立場で検証していきます!

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男性は65% 女性は80%がドライヤー派

私が仕事で多くの人の髪の毛を見て話しを聞いてみた結果。

自然乾燥ドライヤー
男性30~40%60~70%
女性20%80%

このぐらいの比率が自然乾燥とドライヤー派の比率です。

特別にアンケートなどを取ったわけではありませんが、数万人の方と仕事で会話してきた統計です。

 

※年配の方は昔からドライヤーを使う習慣がない人も多いので、自然乾燥の人が多いです。

北の寒い地方の人はドライヤーが多くなるなるなど、生活環境による違いもあるはずなので、誤差はあります。

 

髪は時間が経てばそのうち乾くので、「夏は扇風機、冬はヒーターでいい!」という自然乾燥派の人もたくさんいらっしゃいます。

扇風機を使う男性のイラスト

特に男性は短い髪の人が多いからか、女性よりも自然乾燥の比率が多いようですね。

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自然乾燥とドライヤーのメリット

自然乾燥のメリット

風をあびる女性

  • ドライヤーを使う手間がかからない
  • 頭皮と髪に無駄な熱をあたえなくて済む
  • 時間が経てばそのうち乾く

自然乾燥派の人のお話を聞くと、ドライヤーを使わない理由は「時間が経てば乾く」「ドライヤー作業は手間」という意見が多くありました。

特に髪の毛が長いと時間もかかり大変。「どうせ乾くのに時間を使うのがムダ」と考える気持ちもよくわかります。

 

それに、ドライヤーで髪を乾かすということは頭皮を乾燥させるということ。

「乾燥や熱が抜け毛につながるのでは?」と考える方も自然乾燥させる人が多いようです。

ドライヤーのメリット

ドライヤーを使う女性

  • 寝ぐせがつきにくい
  • 髪がサラサラになる
  • 雑菌が発生しにくい

ドライヤーで髪を乾かすのは、使う時間に見合ったメリットもあります。

まず、一番わかりやすいのは寝ぐせがつきにくくなるということ。

 

「朝髪を濡らしている時間がない」という方なら特に、寝ぐせが少ないメリットは嬉しいですよね。

そして、髪が濡れていることに不快感を感じる人もいます。(私もその一人)

追って説明しますが、髪が濡れている時はとっても傷みやすい状態です。

できるだけ早く乾かすことで美髪効果もありますよ。

自然乾燥とドライヤーのデメリット

自然乾燥のデメリット

寝ぐせの女性

  • 髪が傷む
  • 雑菌の繁殖やニオイのもとに
  • 冬は寒い
  • 寝ぐせがつきやすい

自然乾燥をした次の日の朝は、とにかく寝ぐせが付きます。

 

毎日自然乾燥だとわかりにくいかもしれませんが、ドライヤー派の人が自然乾燥をすると、スゴくよく感じます。

 

そして髪が傷みやすくなり、引っかかりやすくなるのも特徴。

髪が傷むとヘアカラーの色落ちも早くなり、パーマも落ちやすくなります。

 

特に男性が気を付けたいのはニオイ。

湿って暖かい環境は雑菌のが増えやすく、頭皮の状態によってはニオイが強くなります。

 

「臭い」というは、五感の中でも特に”慣れやすい”感覚。

自分では気が付かなかったけど、周りの人は臭かった…なんてことにならないためにも、細心の注意が必要ですね。

ドライヤーのデメリット

ドライヤー

  • 時間がかかる
  • 電気代がかかる
  • 手間
  • 使いすぎると乾燥する

ドライヤーを使わない人の理由第一位は「めんどくさい」です。

 

ドライヤーは小さいと軽いですが、乾くのに時間がかかる。しかし大きいと重くて腕が痛い。

使う習慣がない人にとっては特にめんどくさいと感じてしまうのも無理ありません。

 

そして極端なドライヤーの使いすぎで頭皮と髪が乾燥してしまうこともあります。

髪が乾いているにもかかわらず熱を当てすぎてしまうと、乾燥や熱のダメージが発生。

無駄に傷ませてしまうこともあります。

 

ドライヤーで髪の9~9.5割乾かす。残りの0.5~1割だけ自然乾燥という乾かし方をすると無駄な乾燥や傷みを防げますよ。

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どうして自然乾燥だと寝ぐせがつきやすいの?

自然乾燥とドライヤーを比べると、圧倒的にドライヤーを使ったほうが寝ぐせが抑えられます。

これにはキチンとした科学的理由があるのです。

 

髪の毛は、水に濡れると「H-H(水素結合)」という、数ある結びつきの一つが切れます。

水素結合のイメージイラスト

コチラがその水素結合のイメージ。髪が濡れるだけで

水素結合のイメージイラスト

このように切れてしまうのです。

髪の水素結合は簡単に切れますが、乾くとまた結びつきます。

 

髪に水気が残ったまま寝ると、この水素結合が切れたまま枕に頭が乗り、毛が折れます。

そしてそのまま自然乾燥して、折れ曲がった状態のまま再び水素結合が結びつく。

それが「寝ぐせ」になるのです。

濡れている時間が長いと髪が傷む

閉じたキューティクルと開いたキューティクル (1)

髪は濡れている濡れていると、髪表面のキューティクルが開き、乾くと閉じます。

 

キューティクルが開いていると、閉じているときよりも髪は無防備に。

外からの刺激にも弱くなり、熱にも弱くなります。

閉じたキューティクルと開いたキューティクルの違い

「乾いた!」と髪を触っても、表面だけが乾いていて内部は濡れているということもあります。

 

そのまま寝ていると寝返りなどで毛が擦れキューティクルが傷んでしまう。

さらに、濡れている間キューティクルが開きっぱなし。

髪の栄養も外に流れ出やすくなってしまうので、できる限り濡れている時間が短い方が髪の毛をキレイに保てますよ。

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自然乾燥で白髪が増えるのはどうして?

「自然乾燥をすると白髪が増える」というのは美容師や専門家の間では有名な話です。

これにもキチンと理由があります。

 

自然乾燥だと、頭皮と髪にわずかに水気が残ります。

残った水分が温められ、雑菌が繁殖。

雑菌が繁殖すると、頭皮の皮膚や細胞が傷つけられます。

頭皮の細胞は刺激を受けたり傷つけられると、活性酸素を生み出します。

 

活性酸素は、周囲の細胞を酸化させ、サビさせる力があります。

 

毛の毛根内にある、白髪を生み出すメラノサイトという機能が活性酸素によって酸化され傷つけられる。

すると、髪に色を付ける機能が壊れてしまい白髪ができるのです。

 

もちろん白髪になる原因は他にもたくさんあるので、自然乾燥をやめれば白髪がなくなるというものでもありません。

しかし、理論上は自然乾燥によって白髪が増えるのは間違いありません。

髪を乾かすときは髪の根元から

髪を乾かすときのポイントは、地肌側の根元の髪から乾かすこと。

毛先は髪の中でも一番傷んでいる場所。乾くのも早く、先に毛先を乾かしてしまうと全体が乾いた時に乾かしすぎてしまうのです。

 

髪の短い男性はさほど意識しなくてもいいのですが、髪の長い女性は特に気を付けてほしいポイント。

指を使ってドライヤーで乾かしているところ

髪の長い人はこの写真のように、手の指を髪の中に入れ、浮かせるようにします。

すると、ドライヤーの風が内側に入り込み、根本側がスムーズに乾きます。

 

タオルで水気を取る時も、できるだけ地肌をしっかりこするようにして拭くとなおさらいいですね。

ドライヤーがめんどくさい!簡単に早く乾かす方法

自然乾燥の人は「ドライヤーがめんどくさい」という人がほとんど。

ドライヤーを使う人でもできるだけ早く乾かせたら楽ですよね。

 

そこで、プロの現場でも実際に使う「めちゃくちゃ早く楽に乾かす方法」を紹介させていただきます。

楽に乾かすコツはタオルの使い方が大切

ドライヤーの時間をできるだけ短くするには、「しっっっっかりとタオルで髪を拭く」のが一番簡単で効率的です。

 

ドライヤーの前に手で髪を絞った時、水滴が1滴でも垂れれば、拭きが足りていません。

美容師の世界でも「拭きが甘い」と先輩に起こられてしまいます。

 

水滴の集まりをドライヤーで乾かすのを想像してみてください。

水たまりのイラスト

いくら暖かい風とはいえ時間がかかるイメージが想像できるのではないでしょうか。

ドライヤーの前は、できるだけ髪の水分を減らしておく。これが楽に簡単にドライヤーで髪を乾かす方法です。

タオルで挟んでパンパンならす

髪が長い人におススメなのが、タオルで髪をはさんで「パンッパンッ!!」と手で叩く方法です。

美容室で実際にされたことがある女性もいるのではないでしょうか?

 

髪が濡れているときに、タオルで無理にこすると傷んでしまいます。

 

そこで、まずはタオルで長い髪の毛を挟む。

そして、手を合わせて打ち付けるように「パンッパンッ」と鳴らして水分を取るのです。

髪をタオルで挟んで叩くところ

手で打ち付けた圧で内側の水分もなくなるので乾くのも早くなる。

毛も傷みにくいでプロの現場でも使われる便利な方法です。

ミニバスタオルか、新しいタオルを一枚用意

入浴後、小さなタオル1枚で髪も体も拭くと、タオルはビショビショに。

濡れているタオルでいくら髪を拭いても、しっかりと水分は取ることができません。

 

そこで便利なのが、ミニバスタオルというサイズのタオル。

体を拭いて髪を拭いても、一枚でしっかり水分を取れる丁度いい大きさのタオルです。

大判のバスタオルでもいいのですが、洗濯がいちいち大変。

ミニバスタオルなら干すときもかさばりにくいので、タオル1枚で済ませたい時に本当におススメです。

 

一般的なタオルのサイズなら、2枚用意しておきます。

一枚目で体と髪を拭く。そして仕上げに2枚目のタオルで髪をしっかりと拭き取る。

これでドライヤーの時間が一気に短縮できますよ。

結局どちらがいいのか

自然乾燥もドライヤーも、それぞれメリットとデメリットがあります。

そのため「良い」「悪い」では判断できません。

 

例えば、髪が多少傷んでも気にしない。濡れている不快感もない。とにかく手間と時間がかかるのがイヤだ!という人には自然乾燥が「良い」となります。

 

どんなに手間がかかっても、濡れている不快感に耐えられない。朝楽な方がいい。髪をキレイに保ちたい!という人にはドライヤーが「良い」となるのです。

 

ただ、美容師という立場でおススメするとするならば間違いなくドライヤーを使って乾かすことをおススメします。

 

これまで、何万人という人の髪の毛と頭と関わってきましたが、ドライヤーでしっかり乾かしている人の髪の方がキレイですし、人からの見た目にも影響します。

 

小さなドライヤーで乾かすと時間もかかってイヤになってしまいます。

1200W(ワット)以上の強さのドライヤーを目安に、ドライヤーを見直してみるのも一つの手ですよ。

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ドライヤーを使う女性の写真
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