「毎朝どんなスタイリング剤を使ったらいいか分からない」
「持ちが良いワックスがいいな」
「変なスプレーを使ったらベタベタする」
スタイリング剤はたくさん種類が発売されているので選ぶのに迷ってしまいますよね。
「美容室でいつもスタイリング剤を使われるけど…美容師は毎日どんなスタイリング剤を使っているんだろう?」
と気になったことはありませんか?
そこで今回は実際に美容師が使っている、そして美容師からもリピート率の高いスタイリング剤を紹介させていただきます。
美容師にとっては有名ですが、もしかしたら初めて聞くスタイリング剤の名前も出てくるかもしれませんね。
合わせてスタイリングの長持ち方法も紹介させていただきますので参考にしてみてください。
美容師がリピートするスタイリング剤
まず一体なぜこんなことが分かるのか。
どうやってこの情報を集めたのか。
これは、実際に様々なサロンに行き直接聞きました。
もちろんいきなりお店に行き、「スタイリング剤何使っているんですか~?」と聞いたわけではありません。
私は今に至るまでに美容室を転々としています。色々なお店で働いていたという点では日本でトップクラスの自信があります。
その数、会社が全部で10社&社内の店舗を転々としたので約30店ほどで仕事したことがあります。
(本当はあまりよくない笑)
色々なお店で仕事するたびに、他の美容師と仕上げのスタイリングや使っているワックスやトリートメント剤の話もするのでその時の集計結果です。
同じスタッフなら、仕事で販売しなければいけない商品など関係なくリアルな話ができるので、その”リアルな”話を紹介させていただきます。
美容専売品
美容師が使うスタイリング剤はほぼ間違いなく『美容専売品』と呼ばれる、美容室などで購入できるスタイリング剤です。
ワックス剤などの裏面に書いてある商品もあります。
ただ、最近はドン・キホーテやネット販売でも簡単に購入できるので、”専売”の意味はもはやほとんどなくなっていますね。
美容室側にとってはマイナスですが、お客さんにとっては良いことです。
では一体なぜ美容師はこの美容専売品を中心に使うのかというと、それにはいくつか理由があります。
スタイリングの持ちが良い
「スタイリング剤なんてどれも一緒じゃないの?」
このように考える人も多いとは思いますが、ハッキリ言って全然違います。
ワックスなどのスタイリング剤類は特に違いがでます。
美容専売品のワックスを実際に使ったことがある人は感じたことがある人も多いのではないでしょうか。
スタイリング剤の材料として使われるのは、『油』と『スタイルキープ成分』です。
一見このスタリングキープ成分の質が大切なように思えますが、スタイルの持ちをよくするには『油』も重要なのです。
油の役割はワックス剤の伸びを良くする効果があります。手に広げて伸びるのはこの油のおかげ。
スタイリング剤に使われる油には様々な種類があり、質の良い物だと時間が経つにつれて油っぽさがどんどんなくなり、スタイリング成分で髪が固まるのを邪魔しません。
油分がそのまま髪の毛に残るタイプだと時間が経つにつれてどんどん重さが出てきて、スタイリングをしたのに結局意味がなくなってしまった。
ということが起こってしまいます。
高ければいい。ということもありませんが、中身の質は大きく関係します。
スタイリングしやすい
こちらも『油』に関係する内容ですが、美容専売品のスタイリング剤の多くは良質(スタイリングの為に研究された)な油を使っているものが多いです。
『伸びが良く』『固まるまでのタイムラグ』が丁度よく計算されています。
スタイリング剤は手に広げて空気に触れると固まり始めます。
しかしこの油の計算ができていないスタイリング剤だと、髪に付けてセットが終わる前に固まり始めてしまったり、逆にいつまでもずっと油っぽさが残ってしまう。などの問題が起きとても使いにくいです。
手に広げて髪をセット。手で形を整え終わるぐらいのタイミングで固まり始めるので非常にスタイリングがしやすい物が多いのが美容専売品の特徴です。
価格は高くなる
薬局などで販売されている市販品と比べると、美容専売品の価格は高いです。
「美容室のワックスは高いから買えない」このように考えている人も少なからずいるかと思います。
金額が高いと皆さんが手を出しにくくなると思いますが、使い物にならないものをたくさん買い込むよりもよほど経済的ではないかなとも思います。
私自身、高校生のころにバイト代をはたいて色々なワックス剤を買って使いましたが、
「臭い」「持ちが悪すぎる」「ベタベタになる」こんなワックスばかりでした。
安いからと言って質の悪いスタイリング剤を使っても自分がさらに損をするだけなので、ほとんど余った状態で人にあげていました。
良質なものを使う=原価(材料にかかる値段も上がる)=商品価格も高くなる。これはしょうがないことです。
美容の仕事では市販品ワックスを使う人はまずいない
もし美容師の仕事をしていて、お客さんに「市販品のワックスでスタイリングをしてくれ」と言われたら、できなくはないですがいつものクオリティの仕上げはおそらくできません。
「その辺はプロなんだから何を使っても上手くやってよ」と言われるかもしれませんが、プロだからこそ見えてくるものもあります。
そのことを一番感じているのは実際に仕事をしている美容師です。
美容師があえて美容専売品のスタイリング剤を使うのは、それだけ市販品との物の違いを実感しているから。
やはりそれだけ違うのです。
「美容師さんに市販のワックスおススメされた」なんて経験のある人はいないのではないでしょうか。
美容師に人気が高いスタイリング剤
ではそれぞれスタイリング剤ごとに紹介させて頂きます。
この”人気の基準”は
『使っている美容室が多い』
『実際に使ってみて、仕事でも問題なく使えるクオリティ』
『美容師との会話の中で、「いいよね」という声が多い』
というのを基準に決めさせていただいております。
ちなみに、サロンスタイリング剤を紹介しているサイトで「紹介している管理人絶対全部使ったことないだろ!!」という記事を見かけますが、
このページで紹介しているのは私自身が全部使って全部使用感を確かめています。
ワックス
固形のワックスです。
ワックスの形状はクリーム、エマルジョン、ファイバー(繊維)など様々なものがありますが、全て同一で考えさせていただいています。
というのも、「ファイバーだからいい」や「クリームだからいい」というのはないからです。
「良い物はイイ」これが正解です。
トリエ
LeneL(ルベル)という美容師業界では超が付くほどの有名ブランドのシリーズ。
非常にスタイルの持ちが良く、ポンプタイプなので爪の中に入ったりしないので手を洗うときに楽です。
ネイルをしている女性も使いやすい。をコンセプトに作った様なのですが、男性向けの強さもクオリティがとても高いです。
初めて使った時は、持ちの良さに驚きました。
同じシリーズで、缶に入ったツヤ感のでるグロスタイプもあるのですが、そっちは正直あんまり良くなかったです。
10は最もセット力が強いタイプ。男性のショートヘアに向いています。
8は10よりも柔らかいタイプ 男性の髪には万能型です。
6は女性でも使えるちょうどいい柔らかさです。
インプライム
こちらも美容業会では有名会社。『ナプラ』という会社のワックス
おススメできるのは2種類で、ハードタイプと、ハードとソフトの間ぐらいの強さのワックス。
缶に入っているのですが、クリームタイプで伸びがよく、スタイルの持ちも良いです。単体で使っても夕方まで長持ちします。
男性向けのハードタイプ
ミルク
パーマスタイルや柔らかいスタイリングをしたい時に使うワックスです。
ワックスよりも伸びが良いので、少し長めのスタイルに向いています。
トリエ
ここでも登場。
トリエシリーズは非常に優秀なワックスなのでおそらくほとんどにランクインしています。
コチラがミルクタイプのトリエワックス。女性のパーマスタイルなどに向いています。
ムースワックス
パーマ向けのスタイリング剤です。
ムースワックスで重要なのはベタベタしない事。油分が残りすぎてしまうと、せっかくのパーマがダレてしまいます。
ムースワックスは男女共に使えるワックスです。
ロレッタ
『モルトベーネ』という会社から販売されているワックス。
パッケージデザイナーに『森元ひであつ』氏を起用した、置いてあるだけでもカワイイワックス。
見た目だけでなく実用性のあるものが多いです。
パーマスタイルに使いやすいムースワックスです。
ミルボン
こちらも非常に知名度の高い会社。
ヘアケア用品はスタイリング剤に限らず非常に様々なものを開発しています。スタイリング剤などはランキングにも多く登場。
今回パーマムースにランクインしたのは、このムースが優秀なため。
普通パーマは、髪を濡らすとカールが出てきます。しかし、濡らしすぎるとダレてしまう。
このパーマムースの場合、ほんのりウェット感&スタイリング力のバランスが良いので、いちいち髪を濡らさなくても、カールを出しつつスタイリングができるので楽なのです。
スプレー
スプレーワックスは、男性も女性も使えるワックス。
持ちの良いスタイリングをするためには、全体をワックスで形作った後にスプレーワックスを最後に付けてあげた方が長持ちします。
男性の場合はハードスプレー。女性のミディアムやロングの場合はハードスプレーだと不自然になってしまうので、多少セット力のあるワックスを使ってあげるとスタイルを長持ちさせることが出来ます。
トリエ
ハードスプレーの最高峰と言っても過言ではないスプレー。とにかく長持ちします。
かなり硬くなるので柔らかさのあるスタイルには向いていません。
女性には柔らかさのある5番のスプレーが使いやすいです。
スタイリングを長持ちさせる方法
スタイリングを長持ちさせる方法を長さごとに紹介させていただきます。
男性のショートスタイル長持ちさせる方法
ワックス後を髪の毛に使ったあとに全体にハードスプレーでキープしましょう。
良質なワックスは間違いなくスタイルを作りやすく持ちがいいです。
しかし、どんなに良いワックスでも夕方や夜までは難しい。
そこで仕上げに持ちのいいハードスプレーを全体に付けてあげることで夜までキープできます。
ちなみに自分がいつも頭をセットする時は、インプライムの青缶→トリエの10スプレー これで丸一日スタイルはそのままです。
女性のショートスタイル
女性の場合、男性よりも髪が柔らかい人が多いので、硬すぎるワックスを使ってしまうと不自然になりやすいです。
ワックスの硬さとしては、中間よりちょっと硬い程度がおススメ。
そしてその後に同じく硬すぎないセット力のあるスプレーを全体にかけてあげることで持ちが良くなります。
女性のミディアムやロングスタイル
髪の長さがある方の場合、硬いワックスは向きません。自然な仕上がりにしたいのであれば、中間、もしくは中間より柔らかめのワックスがおススメ。
事前にブローしてあげるとスタイルが作りやすくなります。
女性の巻髪スタイル
髪を巻いたあとは、ムースワックス&スプレーで仕上げるかスプレーワックスだけで仕上げましょう。
ミルクワックスは水分が多いので、巻いた髪の毛がダレてしまう可能性がああります。巻き髪に水気は厳禁。
軽くてドライなスタイリング剤が向いています。
水分の多いムースワックスなら使わない方がいいです。
女性、男性のパーマスタイル
パーマの場合、水分があるとカールがでるので、ミルク、もしくはムースワックスがおススメ。
ただしデジタルパーマの場合は水分を与えると逆にダレるので、巻き髪のスタイリング方法と同じやり方が良いです。
男性の場合は硬めのムース→ハードスプレーでキープ
女性の場合はムースもしくはミルクでスタイリング後、適度な強さのスプレーでキープ
まとめ
せっかく時間をかけて仕上げたスタイリング。せっかくならできるだけ良い状態を長持ちさせたいですよね。
その時に考えなければいけないのが、スタイリング剤の質。
「スタイリング剤なんてなんでも一緒」は絶対に違います。
あまりに質の悪いスタイリング剤だと、美容師が本気で仕上げても上手く行かないことも。
美容師の多くは経験上知っているので、質の良くないスタイリング剤は仕事でもプライベートでも使いません。
持ちが悪く、キレイに仕上がらないからです。
今回は自分が経験した中で、美容師の中で使われている頻度の高いもの、そして実際に使ってよかったもの(十分仕事でもつかえるレベル)を紹介させて頂きました。
もちろん探せばさらにあるとは思いますが、よければ参考にしてみてください。
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