仕事中にネットを徘徊していたところ、なんだか気になる商品に目がとまりました。
その名も塗るだけの縮毛補正オイル『バランローズエッセンスオイル』
何だこれは…これが初めてみた正直な感想でした。
『塗るだけでうるツヤストレートヘア!!』と宣伝されています。
「縮毛」を「補正」する名前を使っているということは、クセ毛を真っすぐにする力のある洗い流さないトリートメントということ?
そんなオイルが発売されたら美容室で縮毛矯正するひといなくなるじゃん!スゴイ!と。
あれ、でも「矯正」じゃなくて「補正?」
なに補正って?
と色々な疑問を残しながら。
でも塗るだけでストレートヘアってどの程度なまっすぐになるんだろう…
「縮毛補正」なんて書き方をしたら「縮毛矯正」と勘違いしてしまう人いるんじゃないかな~って。
「芸能人の方々やモデルの方々も推薦!」とありますが、そもそも芸能人に縮毛矯正が必要なクセ毛の人って少ないんじゃ…なんて疑問を抱きながら。
どうしても気になってしまったのでVALANROSE(バランローズ)エッセンスオイルを調べてみることにしました。
塗るだけ縮毛矯正? バランローズエッセンスオイル
調べてみると、そうそうたる方々が宣伝したことあるんですね。
公式販売ページでは「梅宮アンナさんやあびる優さんのテレビ番組で紹介されました!」と大々的に。
塗るだけで縮毛ほどのクセ毛は真っすぐにならないよなぁと思いつつもこれだけ宣伝されているのならもしかしたら…?なんて自分の中の何かが揺らいでしまったり。
ちなみに「縮毛」というのは波状にチヂれた髪の毛のこと。つまり強いクセ毛。
縮毛矯正というのは、パーマ液を使って強いクセ毛を矯正させること。
じゃ「補正は?」ということなんですが、意味は「補って、ぐあいの悪い所を直すこと。」だそうです。
う~ん…?
クセ毛を補う?どういうこと…?
ちょっとあいまいな臭いがしますね。
バランローズエッセンスオイルってなに?
VALANROSE(バランローズ)エッセンスオイルを知らない。という方のために簡単に紹介させていただきます。
バランローズエッセンスオイルとはバラのエキスを使った洗い流さないトリートメント。
「塗るだけで縮毛補正」をテーマに販売されている洗い流さないトリートメントですね。
画像引用元:https://item.rakuten.co.jp/sakurap/10006011/
コチラは楽天の公式販売ページの写真。
ね。書いてありますよね。縮毛「補正」
楽天などではデイリーランキングやウェークリーランキングで1位を獲得するなど販売実勢が凄いようです。
輝きのある髪質をテーマにしている洗い流さないトリートメントのようですね。
クセ毛が伸びるの?
ここですよね。皆さんが気になるのは。
普通の洗い流さないトリートメントで良ければ他にもたくさんありますし、「クセ毛を真っすぐにできるのなら」「クセ毛を伸ばしたい」という理由でバランローズに辿り着いたのではないでしょうか。
ではまず結論から言いますね。結構正直に言います。
バランローズエッセンスオイルは
『髪をトリートメント効果で落ち着かせる効果は高いが、強いクセが伸びるようなものではない』です。
サラサラかシットリかと言われたらややシットリ寄り。
普通に良い洗い流さないトリートメント。こんな商品です。
中身を調べて実際に使ってみた感想です。
乾燥してクセの出ている髪の毛に洗い流さないトリートメントを付けると多少クセが収まります。
それ以上にクセを伸ばす力が強いのかな?とも思ったのですがあくまで洗い流さないトリートメントの枠は超えないようですね。
「広がった髪の毛が落ち着いたことでストレートっぽく見える」という効果はありますが、
「ウネウネ、グルグル、チリチリの人が縮毛矯正をかけた時のように真っすぐになることはない」
このような結果です。
バランローズエッセンスオイルではクセ毛が伸びない?
広がる髪の毛を抑える効果はあると思います。
実際使ってみたところ、何も付けない状態よりも毛は落ち着きました。
内容成分を見る限り、それなりに良い洗い流さないトリートメントだな。とも感じます。
ですが、特筆すべき特別な成分は入っていません。
「イイ洗い流さないトリートメント」それ以上それ以下でもありません。
「縮毛補正トリートメント」「塗るだけでストレートヘア」なんて書かれていますが、クセが伸びたとされている写真が正直ちょっと…
クルクル、ウネウネの本当のクセ毛の人がストレートのまっすぐになっている画像が見当たらず、もともとストレートヘアの人がストレートヘアになっている写真は見つかりました。
例えば、
画像引用元:http://b-valance.co.jp/hairoil/cam101.html
画像引用元:http://b-valance.co.jp/hairoil/cam101.html
この2枚の写真はバランローズ公式ページの写真です。
クセ毛の人がまっすぐストレートになっている。とありますが、この二人の女性の人は元々ほとんどストレートヘアです。
プロがみればすぐわかりますが、プロじゃなくても分かると思います。
あえてバサバサに乾かすことでBeforがクセ毛”風”になっていますが、本当にクセで困っている人がみたらかなり疑問を抱くレベルでストレートヘアです。
ワザワザエッセンスオイルを使わなくても水とブローだけで十分同じ効果になります。
公式ページに書かれている縮毛矯正の話は本当
公式ページには縮毛矯正はデメリットがある。カラーやパーマよりも髪の毛が傷む。伸びた部分が伸びる。
このように書かれていますが、これは事実です。
縮毛矯正は強いクセをまっすぐにすることができますが、その分髪の毛への負担も大きいです。
強い力で髪の形を変化させている。と考えてください。
ただ同時に、クセをしっかりと伸ばすにはそれだけ強い力が必要。ということでもあるのです。
使われている成分
では具体的にバランローズエアエッセンスの中身を見ていきましょう。
内容成分表示は上に書かれている順位多く入っています。
表も公式の順番の通りに書いてあります。
シクロペンタシロキサン | 髪の毛にツヤを出すことのできるシリコン。揮発性でサラサラした質感になる |
ジメチコン | 揮発性のシリコン。サラサラした質感になる。安全性が高い。 |
マカデミア種子油 | マカデミアの実を絞って作る液体状の油。ナッツアレルギーや金属アレルギーの方は時々反応が出ることがある |
スクワラン | 深海鮫の肝油から抽出される保湿成分。肌とのなじみが良く安全性が高い |
ホホバ種子油 | ホホバの種から抽出される人間の皮脂と近い成分。サラサラする。 |
オリーブ果実油 | オリーブから抽出される油。人間の皮膚とのなじみが良く保湿効果が高い |
ローズ油 | バラの花から抽出される揮発性の油。バラの匂いがする。 |
アボカド油 | コエンザイムQ10の含まれている保湿成分。しかし皮膚に付けるわけではないのでコエンザイムの効果はない。 |
ヒマワリ種子油 | 安価で手に入る美容オイル。保湿効果が高くシットリする。 |
シア脂 | シアバターとも言われる。保湿効果が高く紫外線から髪を守る効果もある。 |
オリザノール | γ(ガンマ)オリザノールとも呼ばれる。 |
アルガニアスピノサ核油 | 米ぬかや米胚芽油から抽出されるポリフェノール。保湿成分としても使われる |
ティーツリー葉油 | 殺菌効果のある成分。精油としても使われる。 |
トウツバキ種子油 | パーム油のこと。マーガリンやせっけんの材料としても使われる。 |
馬油 | 馬の皮下脂肪から抽出される成分。保湿効果が高い |
バオバブ種子油 | バオバブの樹から抽出したオイル。保湿力が高く殺菌作用もある。 |
ダイズ油 | 化粧品などにも配合される大豆由来のオイル。保湿効果がある。 |
ラベンダー油 | オーガニック系に使われることが多い。殺菌、防腐作用がある。 |
ローズマリー葉油 | ローズマリーの葉から抽出されるオイル。皮膚のコンディショニング剤として使われる。 |
ニオイテンジクアオイ油 | ゼラニウムのこと。精油でも使われることがあり、肌の血行改善効果がある。 |
ニンジン根エキス | パックやクリームに配合されることがある。肌の引き締め、収れん効果など。 |
PPG-3カプリリルエーテル | シリコンとの相性が良く、コンディショニング効果を髪全体に均一にいきわたらせてくれる成分。 |
トコフェロール | 脂溶性ビタミンEのこと。アンチエイジングで有名な抗酸化作用がある |
赤225 | 合成着色料 |
紫201 | 合成着色料 |
香料 | 合成香料 |
と、まぁ一通り調べました。
見たところ防腐剤などは使用しておらず、精油などがもつ防腐、殺菌効果で防腐剤の役割を果たしているようですね。
様々な栄養価の高いオイルがふんだんに使われています。
全体を見る限り普通に良い洗い流さないトリートメント。という感じ。
気になることと言えば、肌に付けてはいけない洗い流さないトリートメントなのに、皮膚に対する補修効果の高いオイルを使っているということ。
良く言えば贅沢。だけど勿体ないなぁとも感じます。
ケラチンやコラーゲン、CMCやセラミドなどを配合した方が髪の毛向けでは?とも思いますが、天然志向の人にはいいかもしれませんね。
内容成分の大半はシクロペンタシロキサンとジメチコン。つまりシリコン剤です。
髪の毛に付けて「手触りが良くなった」と感じるのはシリコン剤の効果。
もちろん各種オイルの効果もあると思いますが、内容成分1番目と2番目にシリコン剤が書かれているので、もっとも多く含まれているのがシリコン剤ということになりますね。
バランローズエッセンスオイルを使ってみた
バランローズと何も付けない髪の毛比較
みなさんに分かりやすく見て頂くために実際に使ってみた写真を用意しました。
モデルで協力してくれた方は、広がる髪質のミディアムロングの女性。
「縮毛矯正」とは書かれていませんが、クセ毛を伸ばす力のある洗い流さないトリートメントなら広がりが収まってまっすぐになるなどの効果は出るハズ。ということで使っていきます。
まずはコチラの写真のようにモデルさんの髪の毛をシャンプーしてリセットします。
そしてドライ。
コンデショナーもリンスも何も付けないで乾かしています。
これが洗い流さないトリートメントを何も付けない状態で乾かしたもっとも基準となる髪の毛。
ではここから実際にバランローズエッセンスオイルを使っていきます。
写真のようにもう一度髪の毛をリセットするために流します。
比較写真をわかりやすいように頭半分。右側だけバランローズエッセンスオイルを使って乾かします。
コチラがバランローズエッセンスオイル。
このように手に出すと赤いです。ただこれはバラの色素で赤いのではなく合成着色料の赤の効果。
匂いはかなりバラの匂いがします。
右半分の髪の毛にバランローズエッセンスオイルを付けたら髪の毛に馴染ませます。髪が傷まないように目の大きなクシで梳かします。
コチラが右半分はバランローズエッセンスオイルをつけて乾かした写真。
左は何も付けずに乾かした写真。
右と左を見比べると確かにバランローズを付けた方が髪の毛が収まっています。
コチラが後頭部左右それぞれの写真。右側は毛は収まっていますね。
バランローズと他の流さないトリートメント
バランローズエッセンスだけでは分からないので、他の洗い流さないトリートメントと比較してみましょう。
使う洗い流さないトリートメントは個人的におススメしていいるパタゴニックオイル。
合成着色料は使っていないので透明です。匂いは上品な花のような(?)いい匂いです。
コチラが使ったパタゴニックオイル
先ほど同じように右側にはバランローズエッセンスオイルを。左側にはパタゴニックオイルを付けて乾かします。
コチラが仕上がり。
両方とも広がりが抑えられていますね。
コチラはパタゴニックオイル側。先ほどは左に何もついていなかったのでパサパサしていましたが今度は落ち着いています。
コチラがバランローズエッセンスオイル側です。
結果
写真だと分かりにくいですが、バランローズ側はややシットリ。パタゴニックオイル側はサラサラ。という質感ですね。
バランローズの方はかなりバラの匂いがします。
ローズ系の臭いに抵抗がない方ならいいと思いますが…
バランローズエッセンスオイル。確かに髪の毛の収まりはよくなりました。
しかし、乾かして見て頂いたように、クセのある部分を真っすぐにする力はありません。
あくまで全体のまとまりを良くしてクセが伸びたように感じさせる。という洗い流さないトリートメントです。
この仕上がりで満足するかしないかは人それぞれだと思います。
まとめ
今回は「塗るだけ縮毛補正」のバランローズエッセンスオイルを使ってみました。
みなさん間違えないでくださいね。
『縮毛矯正』ではなく『縮毛補正』ですよ。
しかも縮毛補正なんて言葉聞いたこともありません。
まぁイメージから作られた造語ですね。
ただ、初めの方にも言いましたが、内容成分を見る限り、そして使用した感じ『普通にいい洗い流さないトリートメント』だと思います。
バラの匂いが好きな人は良いと思いますし、広がりを抑える力も強いです。
ただ、「塗るだけで縮毛矯正みたいに真っすぐになるの!?」と聞かれたら答えは「なりません」
本当にクセで困っている人は素直に縮毛矯正をかける方がいいかもしれませんね。
もちろん縮毛矯正後のヘアケアにバランローズエッセンスオイルを使うのもありだと思いますよ。
≪関連記事≫
- 「使ってみた LUX スーパーリッチシャインダメージリペアレビュー評価」
- 「使ってみた ロレアル エルセーヴ リスインテンススムースオイルエッセンス」
- 「使ってみた パンテーン 洗い流さないトリートメント インテンシブヴィタミルクレビュー」
- 「【朝、夜どっち?】流さないトリートメントの効果が上がる使い方」
その他洗い流さないトリートメントについてまとめてあります。合わせて参考にしてください。