普通のパーマ、デジタルパーマ、エアウェーブ、縮毛矯正やストレートパーマなどなど。
パーマをかけてすぐシャンプーしていいのかダメなのか気になりませんか?
当日シャンプーしない方がいいという美容師さんもいれば2,3日という日もいる。
かと思ったら同じに洗ってもいいという人もいたり結構バラバラ。
シャンプーするなと言われたのにしっかりスタイリング剤付けられて気持ち悪いから洗いたいんだけど!という方もいるかと思います。
せっかくかけたパーマならできるだけ長持ちさせたいですもんね。
ということで今回はパーマをかけた当日に、もしくは数日後にシャンプーしてしまうとどうなるのか?について実際に髪の毛にパーマをかけて調べてみました。
パーマしてすぐにシャンプー
美容室でパーマをかけると、「今日はシャンプーしないでくださいね」と言われると思うのですが、あれなぜか知っていますか?
「なんとなく良くない気がする」という人は多いと思いますが、具体的に知っているのは少ないのではないでしょうか。
「え?今日シャンプーしたらパーマ一気になくなるの??」
「絶対ダメなの?」
なんて不思議に思う人もいると思うんです。
それに髪の毛にムースやワックスを最後にたくさんつけてしまったからベタベタする…落として寝たいのに…
そこで、パーマをかけた当日にシャンプーすると、髪の毛にどんな変化が出るのか分かりやすく写真にしてみました。
ちょっと化学のお話し
パーマをかけてすぐは髪の毛が不安定
そんなに難しい話ではないのでよければよんでください。
普通のパーマ、デジタルパーマ、エアウェーブ、縮毛矯正やストレートパーマはアルカリ性の薬を使ってパーマをかけます。
(例外もありますが特殊なのでここでは省略)
アルカリ性の薬を使って髪の毛をアルカリ性にすることで、髪を守っているキューティクルを開かせて髪の毛の中に薬の成分を届けるのです。
髪の毛が健康的で一番傷みにく理想的なのは弱酸性です。アルカリ性とは逆ですね。
パーマをする時はアルカリ性の薬を使いますが、2液というのを使って必ず弱酸性に戻して終ります。
しかし、髪の毛の中にはアルカリ性の成分が残ってしまっている。
そのためパーマをかけてたばかりの髪の毛は、アルカリ性に傾いているので髪の毛が傷みやすく、不安的な状態になってしまうのです。
アルカリ性の時は髪の毛が変化しやすい
髪の毛がアルカリ性の時はキューティクルが開いて傷みやすく、とても弱い状態です。
ヘアカラーなら、開いたキューティクルから色味が流れ出やすくなっていますし、パーマは髪が変化しやすくなっているので落ちやすいのです。
パーマをかけたばかりのときに目の細かいクシでたくさん梳かしただけで、カールがとれてしまってダレてしまう。
というほど繊細な状態なのです。
「今日はシャンプーしないでくださいね」=
「髪の毛が不安定で変化しやすい時はあまり形を変えないでくださいね。」
という意味で当日のシャンプーがおススメできないのです。
パーマしてすぐにシャンプーしてみた
まぁ文章だけの説明なんてわかりにくいですよね。
そこで今回は実際に髪の毛にパーマをかけて、それぞれ当日。翌日。3日後でシャンプーをしてみてどのくらいパーマが緩くなってしまうのかを実験してみました。
今回パーマをかけるのはコチラの髪の毛。
この髪の毛は同じ人のものを使っているので全く同じ条件。
この3つの毛束を同じ強さでパーマをかけていきます。
この写真のようにロッドと呼ばれる棒に巻いて
パーマの薬をつけて
パーマの完成です。これで準備ができました。
この髪の毛を日にちをずらしてシャンプーして、どのくらい変化するのか見ます。
できるだけみなさんのライフスタイルに合わせるために、日中にかけたパーマを夜22時~23時にシャンプーする。という設定で洗っていきます。
シャンプー&トリートメントまでが1セットです。トリートメントいってもほとんど付け流しです。
乾かし方も全て同じ。ドライヤーの弱風でただ風を当てただけにします。
当日にシャンプー
まず初めはパーマをかけた髪の毛をその日のうちに洗います。
こちらがシャンプーする前の髪の毛
そしてコチラがシャンプーとトリートメントを付け終わったところ。
この毛を乾かします。
コチラが乾かし終わった状態。
毛先にカールが少し残っていますがパーマがかなり落ちているのが分かるでしょうか?
「当日洗わないで下さいね」というのも納得がいきます。
翌日にシャンプー
では次に「今日は洗わないでくださいね」というのを守って翌日にシャンプーするのを想定。
こちらが洗う前の髪の毛で
コチラがシャンプーとトリートメントが終わった用た状態で
あきらかに当日シャンプーした髪の毛とカールの強さが違いますね。
当日洗ったものと違い、髪の毛の真ん中あたりにもカールが残っているのが分かると思います。
3日後にシャンプー
では最後に、パーマをしてから3日後にシャンプーしたものを見ていきます。
なぜ3日後?ということなのですが、パーマの空気酸化(空気で定着すること)が終わるのが48時間後と言われています。
ただ、すでに翌日の比較は見ているので余計目に一日置いて比較していきます。
コチラがパーマをしてから3日後に洗う髪の毛。
コチラがシャンプー後。なんだかすでにカールがほかのよりも強いですね。
コチラが乾かしたあとの写真。
他の写真の仕上がりで一番カールが強いですね。
全部を比較
バラバラよりもまとめた方が確認しやすいですよね。
ということでコチラ。
上から当日、翌日、3日後にシャンプーした髪の毛を並べました。
あきらかに当日シャンプーした髪の毛のパーマの取れ具合が大きいですね。
翌日のカールはキチンと残っていて、3日後はさらに強く残っている。という結果に。
ただ、パーマしてから3日間洗わないのは辛いと思うので、しっかりカールが残る翌日で十分だと思いますけどね。
余裕があれば2日間。程度に考えてください。
とにもかくにも当日のシャンプーは良くないことが分かりましたね。
こんな時はどうすればいいの?
パーマをできるだけ長持ちさせるためにも、気になったポイントをまとめてみました。
スタイリング剤をたくさん付けられてしまう
パーマをした当日はシャンプーしない方がイイのがわかった。
でも美容室の仕上げでたくさんワックスを付けられるのがどうしても気持ち悪くて洗いたい。
という方もいると思います。
そんなときにおススメなのが、美容師さんに「今日頭洗わないのでワックスはちょっと…トリートメント剤などでお願いします」と伝えることです。
美容師がパーマの仕上げをする時は、ムースやミルクのワックスを使って仕上げることが多いです。
しかし、「スタイリング剤を付けないでください」と言われたら洗い流さないトリートメントで毛先をまとめて終わり。という方法をとります。
中には本当に何もつけないでそのまま。ということもあるので「トリートメント程度で」と伝えれば流さないトリートメントを付けてくれるはずです。
もしワックスで汚れている感じが我慢できない人はキチンと伝えましょう。
カラーと同時はおススメできない
ヘアカラーとパーマを同じ日にしてしまう。という人も中にはいるかと思います。
ただ、パーマの持ちのことを考えるとヘアカラーとパーマの同時は正直おススメはできません。
美容師がパーマとカラーを一緒にするときは、ほとんどの場合パーマを先にします。
これは髪の毛への負担を考えての判断なのですが、ヘアカラー後は必ずシャンプーしなければいけません。
ということは、パーマをかけたての髪の毛をしっかりシャンプーすることになるのでどうしてもパーマが落ちやすくなるのです。
もちろんそれを計算して少し強めのパーマをかけたりもしますが、それでもシャンプーしないよりはパーマの持ちが悪くなってしまうのでできることなら別の日におこないましょう。
理想は1週間以上開けることです。
「セルフカラーで毎回染める」というかたもパーマ後すぐにヘアカラーはおススメしません。
あまりにかかっていない場合は?
もしもパーマをかけて当日もシャンプーしていない。あまりにかかっていない。すぐなくなってしまった。
という方はもしかしたらそもそもパーマ自体がしっかりかかっていなかったことも考えられます。
「美容室ではカールがあったけど」
確かに美容師が乾かしているので、皆さんがドライをするよりもパーマが出やすいです。
ただ、それもあまりにパーマが無くなってしまう場合は一度かけた美容室に相談に行きましょう。
「パーマをかけ直してくれ」といきなり言うのがハードル高かったら
「パーマが弱い気がするのですが様子を見てもらえませんか?」ならば言いやすいと思います。
もしかしたらパーマのスタイリング方法を教えてもらって終わり。になってしまうかもしれませんが、1週間以内に行けばほとんどのお店で「お直し」という形で無料で見てもらえると思いますよ。
パーマが全然かかっていなければいくら頑張ってもカールは出てこないですからね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はパーマの持ちをよくするための大切なポイント、「パーマ当日にシャンプーしてもいいのか?」ということを紹介させていただきました。
具体的にどんなことが髪の毛に起きるのか、みなさんに知ってほしくて写真に撮りましたが分かりやすかったでしょうか?
今回はカールのあるパーマで紹介させていただきましたが、ストレートパーマや縮毛矯正の場合はこの逆が起きます。
髪の毛のクセを真っすぐにするパーマなら、落ちることでクセやウェーブが出やすくなる。という状態。
せっかく伸ばしたのにもったいないですよね。
以前お客様から聞いた話で、「パーマをしたら1週間シャンプーしちゃダメ」と言い出すトンデモ美容師の話を聞きましたが、それはあまりに極端すぎます。
空気酸化も完全に終わっているので、長すぎても意味はありません。
ただ、パーマの持ちをよくするためにも当日のシャンプーは必ず避けましょう。
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