先日お客様をカットしているときに
「髪型って伝えるのが難しいですよね…なんて言ったらいいのかわからなくて…」
という話になったので
「写真の切抜きやスマートフォンで画像を見せてくれればわかりやすいですよ!」
と答えたところ
「う~ん、なんだか恥ずかしくて…」
という私の中ではとても意外な答えが返ってきました。
もしかしたら同じような気持ちの方もいるのではないか、そして誤解を解かなければと思ったので、美容師側の考え方を紹介します。
「恥ずかしい」なんて少しも感じる必要ありませんよ!
髪型の写真を見せるのが恥ずかしい
美容師さんになりたいイメージを伝えるのに、最もベストな方法は「写真」です。
ヘアカタログや雑誌の切り抜きでもいいですし、インターネットで画像検索をし、画面を見せていただいても構いません。
なりたい髪型を「言葉」で伝えると、「伝言ゲーム」のように、イメージにズレが起きます。
例えば「軽くしてください」と伝えても、お客様がイメージする軽さと担当美容師がイメージする軽さは違います。
「少し切ってください」も「少し」というのが人によって違うので「思ったより切られた!」なんて失敗が起きやすいです。
写真以上に具体的なものはないのです。
髪型写真が恥ずかしい理由
会話の中でお客様に「どうして写真を見せるのが恥ずかしいんですか?」と聞いてみたところ
「モデルさんがカワイイ(カッコいい)から、顔が違うじゃん!と思われるのが恥ずかしい」とのことでした。
ヘアカタログのモデルさんはキレイな方やカッコいい方が多いのは事実。
美容師はいわば他人なので、いきなり見せたときに何を思われるか分からない。と感じてしまうのも無理がないのかもしれませんね。
美容師は顔じゃなく髪型を見る
写真を見せたときに、「顔が違うじゃん!」と思われるのが不安な方に知っておいていただきたいのが
美容師は髪型写真の「顔」ではなく「髪型」を中心に見ているということ。
そのため見せていただいた写真の方が美人かカッコいいかなどは特に気にしません。
画像引用元:https://www.pinterest.jp/pin/769834130035273673/
例えばコチラのキレイな女性の方。
多くの方が顔の大きさや表情、雰囲気、目の大きさ、体系など、写真全体のイメージを重要視するかと思いますが
美容師がこの写真を見せてもらった時は
- 全体の長さ
- お客様のクセによる影響
- 顔まわりのレイヤー(段)はどの高さ入っているか
- 前髪の長さ
- 分け目
- シルエットの重さ
- 髪の色
など。
髪型を細分化し、分析をします。
「キレイな方だな」などは重要視しませんし、ましてやお客様との比較なんてしません。
画像引用元:https://www.pinterest.jp/pin/769834130035273782/
男性であればコチラの髪型を見たときに、「カッコイイな~」「イケメンだな~」「茶髪いいな~」というイメージを受ける方が多いと思いますが、美容師の場合は
- 耳上のツーブロックの範囲
- 襟足の長さ
- 前髪を上げるかどうか
- 明るさのレベル
- 全体の重さのバランス
などの情報を大切にします。
美容師ではない方が受けるヘアスタイルのイメージや印象とは、考え方が違うので
「モデルさんはかわいいから私には無理だ~」「恥ずかしい」なんて思う必要はありませんよ!
自分の写真を撮るのもアリ
「美容室で切ってもらった髪型が気に入った」
という方は、その日のうちに写真に撮っておくのもいいでしょう。
なんだったら、切ったその時に美容師さんに「すみません、この髪型写真に撮ってもらえませんか?」とお願いしてもいいです。
自撮りに抵抗があれば、家族の方に横や後ろ撮ってもらったり。
自分の髪の毛なので、美容師さんにも伝わりやすいです。
男性の方がほとんどですが、私の担当させていただいているお客様の中にも何人かいらっしゃいます。
切った髪を写真に撮っておいて、次の時に見せてくれるのです。
分かりやすいのでとても助かっています。
まとめ
ヘアスタイルの希望を伝えるには写真が一番です。
詳しい内容はコチラでも紹介しています。
ヘアカタログのモデルさんはキレイ、カッコいい方が多いですが、「自分と比べられたらどうしよう」なんて心配する必要ありませんよ。
美容師は髪を見るときのポイントが少し違います。
細分化して詳しく見るためにも、モデルさんの顔が良いとか悪い、ましてやお客様と比較してどうのなんて思う人はほとんどいません。
気にせずなりたいイメージの髪型を見つけたら、切り抜きでもスマートフォン画面でもいいので見せると伝わりやすいですよ!