縮毛矯正をかけたらできるだけキレイな状態をキープしたいですよね。
そんな時に大切なのがシャンプー選びです。
シャンプーはどんなものを使うかによって髪の状態が変わります。
今回は縮毛矯正をかけたあとにピッタリのシャンプーを紹介しますね。
合わせて、現役美容師として、縮毛矯正をかけた髪の毛の気を付けるポイントも紹介します。
高い保湿力やクセ毛に対してアプローチできる成分が入っているシャンプーだけピックアップしてあります。
縮毛矯正をかけたあとのシャンプーで大切なこと
縮毛矯正はデリケートなパーマです。
キレイな状態を1日でも長くキープするために、シャンプー選びで大切なことを紹介します。
そもそもクセ毛はどうして起こるの?
くせ毛がまとまりを持続できずにうねってしまう原因は、くせ毛が構造的に不均一だからです。
キューティクルの並び方や、水分の吸収性に偏りがあるので、まっすぐではなくうねったりカールしてしまうのです。
クセ毛の方のシャンプートリートメント選びで大切なのは、この”偏り”をできるだけ均一にしてくれる効果のあるものを選ぶことです。
ただ質がいいだけではダメ
「縮毛矯正におススメのシャンプー」として紹介されているものを見ると、「確かに質はいいけど、それ縮毛矯正に関係ある?」というものがあります。
確かにシャンプーとしての質はいいのです。しかし、クセや広がり、縮毛矯正のダメージケアを考えると、もっと必要な成分は他にあるんじゃないかな?
ということで今回調査しました。
すべてのシャンプーの製造元に問い合わせて、くせへのアプローチ作用なども調べたので参考にしてください。
縮毛矯正を落とさない弱酸性のシャンプーを使おう
縮毛矯正はパーマの一種です。
熱を加えるので普通のパーマより持ちはいいのですが、気を付けないと落ちてしまいクセが出てくるということもあります。
パーマ類は、薬の力で一度髪の毛をアルカリ性にして緩め、酸性に戻して固定させます。
ということは、アルカリ性のシャンプーを使うと髪の毛がまた緩みやすくなり、縮毛矯正が落ちやすくなってしまうのです。
シャンプーの中には弱アルカリ性のシャンプーもあるので、必ず弱酸性のシャンプーを選ぶようにしましょう。
弱酸性シャンプーで毎日洗うことで、かけたての縮毛矯正も早く安定するようになります。
保湿力の高いシャンプーを使おう
シャンプーは種類によって保湿力に差があります。
保湿力の少ないシャンプーで洗うと、髪が乾燥しやすくなり静電気が起きたり、パサつくのでダメージを受けやすくなります。
縮毛矯正は強いパーマなので、ホームケアも大切。
傷みやすいシャンプーを使うとパサつきの原因にもなります。
もしシャンプーを流し終わって髪がギシギシするなら乾燥しやすいシャンプー。
流した時に指どおりがなめらかなら保湿力の高いシャンプーです。
潤い成分を選ぶときに「○○オイル」や「○○エキス」といった、エッセンス成分に目を向けがちですが、
シャンプーの潤いに一番関係するのは洗浄成分である界面活性剤です。
シャンプー成分は9割が水と界面活性剤でできています。
界面活性剤は種類によって脱脂力が強くてパサパサしやすいものや、脱脂力が弱くしっとりしやすいものなどがあるのです。
特に多く使われるもので
- ラウレス硫酸Na(ナトリウム)
- オレフィン(c14-16)スルホン酸na
という界面活性剤は脱脂力がつよくパサパサしやすくなります。
逆に
- コカミドプロピルベタイン
- ココイルグルタミン酸○○
- ココアンホ酢酸Na
などは保湿力も高く安全性が高いのでおススメです。
シャンプーの裏面や箱にかならず内容成分が書いてあるはずなので、簡単に確認できますよ。
最近ではネット販売の紹介にも記載があります。
界面活性剤の安全性や種類について詳しく知りたい方はコチラも参考にしてみてください。
伸びてきた時のことも考えてクセを抑える効果
縮毛矯正は強いパーマです。髪の負担も考えて頻繁にかけることができません。
ほとんどの人が短くても2~3か月。半年ほどでかけ直します。
かけたてはいいのですが、新しく生える毛はクセのある毛です。
次の縮毛矯正までの広がりを防ぐためにも、クセを抑える効果のあるシャンプーがおススメです。
今回おススメとして紹介するシャンプーはどれも伸びてきたときのクセを抑える効果のあるシャンプーばかりです。
成分の特徴なども含めてお伝えします。
縮毛矯正におススメシャンプー
イオセラムシャンプー トリートメント
画像引用元:イオセラム
「イオ」という人気シリーズのクセ毛用シャンプーです。
イオセラムシャンプーの特徴の一つは、洗浄成分です。
ココイルメチルタウリンNa、コカミドメチルMEAやコカミドプロピルベタインなど、安全性の高い界面活性剤を主軸にし、さらに2つのアミノ酸構造を持つ、ラウロイルメチルβ‐アラニンタウリンTEAが使わています。
洗浄成分の保湿力がとても高いので、うるおいを残しながらスッキリとやさしく洗い上げることができます。
縮毛矯正の傷みでパサつきやすい髪もサポートしてくれます。
また、「プルケネチアボルビリス種子油」という不飽和脂肪酸を豊富に含んだグリーンナッツオイルを多く配合。
こちらも保湿効果が高い植物オイル。
乾燥しがちで湿度の変化で広がりやすいくせ毛に、うるおいを与え閉じ込めることで扱いやすい髪質に導くシャンプーになっています。
クセ毛特有の質感にアプローチするために作られたシリーズです。
クセノシャンプー トリートメント
画像引用元:クセノ
ヒドロキシプロピルトリモニウム加水分解ケラチン(羊毛)、加水分解ゴマタンパクPGプロピルメチルシランジオール、オーキッドエキス、コーヒー種子エキス、ビターオレンジ花油、バオバブ種子油、マンゴー種子油、ヒメフウロエキス、ホホバ種子油、ダイズ油、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-51、BG、塩化Na、クエン酸、カラメル、PEG-20ソルビタンココエート、フェノキシエタノール、香料
補修、保湿、保護3つの働きによる「ウェーブブロックコンプレックス」で素直で美しい髪に導く。をテーマに作られたシャンプーです。
成分の中の「ステアルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解ケラチン(羊毛)」が主な補修成分。
そして「コーヒー種子エキス」が主な保湿成分、「リン脂質」が主な保護成分の役割を果たし、トータルで「ウェーブブロックコンプレックス」を作りだしています。
くせ毛が起きてしまう幅広い原因に対してアプローチできるように開発された、くせ毛専用シャンプーです。
トリートメントも同じくウェーブブロックコンプレックス成分が使われており、その他植物オイルエキスを多く使ったくせ毛ようヘアマスクになっています。
特に、キューティクルの乱れを整える効果が高いので、まとまりのある髪の毛に導くことができます。
コチラがシャンプー
コチラがトリートメント(ヘアパック)です。
シュワルツコフ BCクア フォルムコントロール シャンプー
画像引用元:シュワルツコフ
くせ毛、そして湿気対策として作られたフォルムコントロールシリーズです。
髪の毛のミクロ単位の水分吸収に着目し、うねり、まとまりのわるさを解決。
まとまりやすい髪の毛に導いてくれます。
画像引用元:シュワルツコフ
BCクア フォルムコントロールシリーズには「アセチルシステイン」、「キウイエキス」、「セラミド」の成分が配合されています。
「アセチルシステイン」は毛髪構造の”フィブリル”のねじれを緩めることでクセ毛の緩和。
※フィブリル:髪の毛のミクロ構造。ねじれがあるとクセ毛になりやすい
「キウイエキス」と「セラミド」は毛髪内のコルテックスの水分吸収性の差を和らげることでうねりを減らす作用を担っています。
※コルテックス:髪の毛の水分に関わる場所。吸収にムラがあるとクセが出やすくなる
コチラがシャンプー
コチラがトリートメント
ケラスターゼ オレオ(マスクだけ)
申し訳ないのですが、正直オレオシリーズのシャンプーはおススメできません。
今回おススメしているのはあくまでトリートメント(マスク)だけです。
シャンプーは主成分にラウレス硫酸Naや、トリメチルシリルアモジメチコンというシリコン、そして頭皮の弱い方には向かないサリチル酸が配合されています。
海外などの硬水地域で泡立ちにくい環境なら分かりますが、軟水地域でさらに毎日洗う日本では、洗浄力が強すぎます。
しかし、トリートメント(マスク)はくせ毛対策にとても優秀。
ケラスターゼが開発した新テクノロジーのモルフォユイルコンプレックス、ショレアバター、ココナッツオイル、インカインチオイル、ワイルドローズエキスを加えることで、くせ毛の不均一性にアプローチすることができます。
なんと湿度80%でも24時間まとまりをキープできる効果があります。
シーリングオイルがダメージ部分に集中的に吸着、補修。キューティクルの不均一性を修正。
レインコートオイルが毛髪前面を薄い均一なフィルムでコーティング。撥水性を与え、親水性(水を吸い込みやすい部分)の不均一性を補正。
まさにくせ毛のために作られたマスクトリートメントなのです。
縮毛矯正をキレイに保つには
当日にシャンプーをしない
縮毛矯正当時のシャンプーは美容師によって意見が分かれます。
「シャンプーしても大丈夫」「1日シャンプーしないほうがいい」など
私の意見は、「無理にする必要はない」です。
縮毛矯正をかけたての髪の毛は不安定です。
「しっかりと髪の毛の処理をすれば不安定じゃなくなるよ!」という美容師さんもいらっしゃいますが、すべての美容室が同じように適切に処理しているわけではありません。
もし、スタイリング剤などをつけてたりしてベタベタが気持ち悪いのであれば軽めにシャンプーをする。
そしてしっかりと乾かす。
もし特に汚れていないのであれば、当時のシャンプーを控える。という方法がおススメです。
空気に触れ、時間が経つと徐々に安定してきますよ。理想は48時間といわれていますが、薬の改良もすすんでいるので、せめて1日はやめておきましょう。
強く結んだりピン止めに気を付ける
縮毛矯正をかけたばかり(2~3日)の間に、細いゴムで長時間強く縛ったり、ヘアピンで前髪を止めていたりすると跡がつくことがあります。
跡がついたまま固定されてしまうので、一度ついてしまうとなかなか取れません。
結ぶときもできるだけ太いヘアゴムをつかい、強く結びすぎないようにします。
ヘアピンはできれば2~3日の間は我慢するか、時々付ける場所を変えるなどの工夫があるといいでしょう。
ヘアカラーまでは1週間最低空ける
縮毛矯正は一度髪の毛をアルカリ性にしてから酸性にもどしてかけます。
一般的なヘアカラーもアルカリ性です。
縮毛矯正をしてからすぐにヘアカラーをすると、短期間でアルカリ→酸性→アルカリ→酸性と変えることになり、髪の毛の負担が大きくなってしまいます。
できることなら縮毛矯正をしたあとにヘアカラーをするときは、1週間ほどあけてから行いましょう。
髪の毛がしっかり安定してから行うことで、ヘアカラー負担も少なくなりますよ。
もし同日に行う場合は、担当美容師さんとよく相談しながら施術メニューを決めましょう。
まとめ
今回は縮毛矯正をかけた髪の毛におススメのシャンプーを紹介させていただきました。
今後ともおススメシャンプーを見つけたら調査してご紹介させていただきます。
縮毛矯正はまっすぐになるので、一見キレイに見えますが、とても強いパーマです。
正しいヘアケアを行ってキレイをキープすることで縮毛矯正も長持ちしますよ。