美容室のメニューにある低温ストレートパーマ。そして低温縮毛矯正。
「普通の縮毛矯正となにが違うの?」と気になりませんか?
私ははじめこのメニューのある美容室に勤めた時かなり気になってしまいました。
「普通の縮毛矯正と同じぐらいクセは伸びるのかな?」
「低温っていう位なんだし髪の毛が傷まないのかな?」
などなど.
そこで今回は低温縮毛矯正が一体どんな縮毛矯正なのかを紹介させていただきます。
悩んでいる方は参考にしてみてください。
低温ストレート、低温縮毛矯正とは
低温ストレート(低温縮毛矯正)とは、ジュエルコスメティック様が開発した、ヨーロッパと日本の特許を取得した薬剤を使った髪の毛を伸ばす技術です。
専用の薬剤、専用のストレートアイロンを使います。
普通髪の毛のクセをしっかり伸ばすための縮毛矯正は180℃前後の高温で伸ばしますが、低温縮毛矯正は40℃~というかなりの低温。
温度が低い分髪の毛への負担が少なくなります。
やり方はほとんど縮毛矯正と同じ。
1つ目の薬を塗って時間を置き、流す。
そしてアイロンで髪の毛を伸ばして2つ目の液を付けて固定させます。
薬とストレートアイロンが特殊
コチラが低温ストレートに使われるパーマ液です。
薬剤の成分が特殊…と公式にはありますが、中身を見たところ何から何まで特別という訳ではなく、個性的なパーマ液。という感じです。
コチラは低温ストレートをする際に使われるヘアアイロンの写真。一見普通のストレートアイロンに見えますが
この写真のストレートアイロンのプレートを見ると、凸凹がちょうどかみ合うように作られているのが特種。
これは特許を取っているようなので、他のストレートアイロンではなかなかお目にかからないと思います。
コチラは普通のストレートアイロンの写真。
プレートが平らになっていますが普通はこの形です。
凸凹をかみあわせるようような形にすることで、髪の毛を伸ばす力を強くしているのです。
一点気になると言えば、公式には「40℃~の低温縮毛矯正」と書かれていますが
この写真のように低温ストレート専用のアイロンを見ると、何故か最低の設定温度が60℃になっている…
これは、アイロンの設定を60℃にしても、実際の髪の毛はもう少し低い40℃ぐらいになる。ということでしょう。
低温ストレートでクセは伸びるのか
低温ストレートは普通の縮毛矯正よりもはるかに低い温度なので熱で起きる髪の毛のダメージがとても少ないです。
ただし、髪の毛への負担が少ない代わりに変化も少ないです。
クセの伸びのイメージとしては、普通のストレートと普通の縮毛矯正の真ん中あたりの伸び具合。
薬の力だけでかけるストレートパーマよりはクセを伸ばすことができますが、縮毛矯正のように強いクセまでは伸ばすことができないのです。
「クセがとても強いので定期的に縮毛矯正が必要」という方はもしかしたら物足りなさを感じるかもしれません。
自然なストレートになるのか?
縮毛矯正で誤解されがちな表現で、『強くなく自然な仕上がり』といったような表現があります。
これを聞くと中には、「縮毛矯正のようにピンと真っすぐではなく、ストレートの地毛のような自然な感じ?」と誤解されてしまう人もいるかもしれません。
たしかに、もともとクセが弱い方はこのような仕上がりになりますが、クセが強い方が弱い力の縮毛矯正で伸ばすとすると、「クセがしっかり伸びていない」というような状態になります。
今の髪質をどのようにしたいのかをしっかり決めてから施術しましょう。
なかには低温縮毛矯正といって違うことを行っているお店も
本来低温ストレートというのは、ジュエルコスメティックさんが開発した薬剤、アイロンを使って行うもののことを言います。
しかし中には「低温ストレート」「低温縮毛矯正」と名前を付けて、単に温度を下げた縮毛矯正だったり、
中には「それは普通のストレートパーマでは?」といったようなものもあるようです。
なぜこのようなことが起きてしまうのかというと、第一に「縮毛矯正の定義があいまい」なのです。
縮毛矯正はあいまい?
低温矯正をされた体験談の中には、「ストレートアイロンを使わずに施術した」という内容のものもあります。
美容師ではない方が、美容室のメニューで「低温縮毛矯正」を選んで施術されたら
「あぁこれが低温縮毛矯正なんだな」と思ってしまいますよね。無理もありません。
「ドライヤーでもなんでも熱を使えば縮毛矯正」「熱を使わないで薬だけの力ならストレートパーマ」と考える美容師さんもいますし、「アイロンで伸ばせば縮毛矯正」と考える美容師さんもいます。
元祖縮毛矯正と呼ばれていたものは熱を使わずに板に髪の毛を引っ張って貼り付けてそれを「縮毛矯正」と呼んでいました。
いろいろあいまいなのですが、今では「ストレートアイロンを使うと縮毛矯正」「使わないならストレートパーマ」と考えている人が多い様に感じます。
そのため、「低温縮毛矯正」すらもあいまいになってしまうのです。
低温ストレートでも髪の毛は傷む
低温でアイロンするので普通の縮毛矯正よりも髪の毛への負担は少ないです。
しかし、使用する薬剤はあくまでパーマ剤。
髪の毛は大なり小なりダメージします。
トリートメントとは違いあくまでパーマなので、流さないトリートメントや普段の家でのコンデショナーなど、状態に合ったヘアケアをしましょう。
どんな人に向いている?
「低温ストレート(低温縮毛矯正)が向いているのは、普通の縮毛矯正をするほどクセが強くない。
しかし何もしないと全体的に広がったり少しうねりが出てしまうので自然に髪の毛を伸ばしたい。」
こんな方に向いています。
クセがとても強く縮毛矯正が必要。しかし、縮毛矯正を続けると髪が傷んでしまうから低温ストレートの方がいいのかな…?
という方の場合は物足りなさを感じてしまう結果になると思います。
中には普通の縮毛矯正をするお店も…
低温ストレートはあくまで、専用の薬剤、アイロン、そして40℃程度という超低温で施術する縮毛矯正です。
しかし、低温で行うので時間がとてもかかる上に、強いクセを伸ばすことは出来ません。
そのため、強いクセのお客さまに対しては温度を普通の縮毛矯正と同じぐらいまで上げて施術するお店もあります。
でもこれでは”低温”でもなんでもなく普通の縮毛矯正です。
「ジュワッ」という蒸気が出てきたらアイロンの温度は100℃以上になっているので低温ストレートとは言えませんね。
まとめ
低温ストレートの最大のメリットは、普通の縮毛矯正よりもずっと低い温度での施術です。
高温でパーマをかけるとタンパク変性と呼ばれる状態が髪の毛に起こり、普通のパーマをかけるのが難しくなってしまいます。
しかし低温ストレート(低温縮毛矯正)であればタンパク変性を起こすほどの温度まで上げません。
施術後の髪の毛は普通のパーマもかけることができます。
しかし、繰り返しますが、熱が弱いので強いクセ毛の方はクセが残ります。
クセの強さや薬のかかり具合は人それぞれなので、担当する美容師さんとよく相談しましょう。
キレイにクセが伸びて、仕上がりもキレイなら無理に低温にこだわる必要もないかと思います。
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