髪がチリチリに セルフ縮毛矯正、ストレートパーマが失敗しやすい4つの理由

ストレートアイロンで髪の毛を伸ばす女性の写真

ドラッグストアやスーパーなどどこにでも売っている縮毛矯正剤やストレートパーマ。

本当に手軽に買えて値段も安い。

「市販で販売されている縮毛矯正の薬を買って自分で行えば安く済ませられるのかな?」
「時間を選ばずに出来るから楽そう」

といった考えでセルフ縮毛矯正やストレートパーマを考えたことがある人は多いのではないでしょうか。

 

このページでは、自分で市販の薬剤を購入し、セルフ縮毛矯正やセルフストレートパーマを行うと、髪の毛に一体どのようなことが起きてしまうのか。
そしてどのような危険性があるのかを紹介させていただきます。

 

初めにお伝えしますが、ドラッグストアなどで薬剤は簡単に購入可能ですがセルフ縮毛矯正、ストレートパーマ施術は絶対におススメしません。その理由も説明させていただきます。

 

「セルフでされると美容室で縮毛矯正やストレートをする人が減ってしまう~」というような商売ありきの理由ではなく、純粋に一個人としてオススメしないのです。

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セルフ縮毛矯正、セルフストレートパーマ

今や縮毛矯正剤やストレートパーマ剤に限らす、ヘアカラーやパーマの薬もどこでも買えるようになりました。

種類も多く値段も安い。箱に入って売っているので、取って置けば時間の空いたときにいつでもできます。

コストを考えても、毎回美容室に行くよりも自分で薬剤を購入した方が遥かに安上がり。

 

美容室の縮毛矯正は安くなったとは言え、約1万円前後~2万程度。対して市販の薬剤なら千円程度で買えてしまいます。

 

毎回美容室で美容師が縮毛矯正やストレートパーマしているのを見て
「なんだか簡単そうだな…手順を覚えたから私にもできる!」とされる方が多いようですね。

しかし、繰り返しますがプロの目からみてセルフ縮毛やセルフストレートパーマは本当に止めた方がいいです。

 

本当に悪いこと言いません。

 

縮毛矯正やストレートパーマ、カールを作るパーマのように髪の毛の形を変化させるメニューというのは、
一般の人が考えている以上に超デリケートです。

 

カラーで失敗したのなら色ムラを直せばいい。で済みますがパーマ系での失敗でチリチリになってしまったりすると、直すことがとても困難。

ほとんどの場合、切る以外の手段がなくなってしまうのです。

 

ちなみに、美容師になりたてアシスタントの人が、最初から最後までいきなり縮毛矯正やストレートパーマを任せられることは絶対にありません。

お願いする先輩美容師側から「無理だ」と判断されるからです。

 

そのアシスタントが器用だから、器用じゃないから等関係なく、それほどまでに勉強と経験がものをいう美容メニューだから。
というのを知識のある人は嫌というほど知っているからです。

 

おススメできない理由① 薬剤の強さが強すぎる

セルフカラーも同様なのですが、セルフでできるということは、素人さんが使うのを前提に作ってあります。

 

素人さんが使うときに起こるのは『薬剤の塗りムラ』です。

髪の毛に対して多めに付く場所もあれば、少なめに付いてしまう部分も出てきます。

鏡を見ながらだと後ろが見えないので、どうしても見やすい前の部分がは多く薬が付き、見えにくい部分は少なく付いてしまいます。

右利きなら右側が自然と多く付いてしまうこともあるでしょう。

 

キチンと付いている分には問題ないのですが、もしも薬が少なく付いてしまった部分にもある程度効果が出るように、そしてどんな髪質の人でも効果が出せるように基本的にセルフの薬剤は『強い』薬で出来ています。
(髪に負担の少ない薬では、強いクセが伸びない人が出てくる)

 

薬の力がそれだけ強ければ、染める力、クセを伸ばす力は強くなりますが、同時に髪の毛にかかる負担も大きくなるのです。

 

おススメできない理由② 薬剤選択ができない

先ほど縮毛矯正やストレートパーマはとてもデリケートなメニューと言いましたが、その理由の一つが薬剤選びです。

 

その人の元々の髪質、クセの強さ、ダメージの状態、今までにどんなメニューをしているのかを考えた上で美容師は各種薬を選びます。

 

お医者さんでも「なんでもいいからこの薬出しておけばいいよ!」なんてあり得ませんよね?その人の性別、年齢体の大きさ、症状によって薬を選びますが、全く同じことです。

プロとして勉強した美容師でさえ髪の毛に対する薬剤の判断を間違えて失敗してしまうことがあるほどデリケート。

 

市販の縮毛矯正剤は、とにかくクセを伸ばすことが第一の目的で作られているため、美容室で扱う薬の中でも非常に強力な薬と同程度のものが使われています。

 

「その人のダメージ状態なら絶対この強さの薬は避けるよね」という判断もセルフメニューの前では無意味。

 

その結果、チリチリ、毛が溶けるなどの取り返しがつかない症状になってしまう可能性がとても高いのです。

 

おススメできない理由③ 塗り分けできない

美容師が縮毛やストレートパーマをする時は、髪の毛の状態によって部分的に薬剤の種類を変えます。

 

「クセが強くてダメージが少ない部分にはこの薬。だけどダメージしている部分には髪に負担の少ない薬」このように使い分けます。

そして薬の種類の他にも、髪の毛の状態に合わせて放置時間に時間差を作りながら塗っていきます。

 

縮毛矯正をされている時に、根元付近を塗った後「時間少し置きますね~」と5分ほど置いた後毛先を塗り始めた。こんな経験ありませんか?

「なんでワザワザ時間を置くの?一気に塗っちゃってよ」と急いでいる人なら感じたことああるかもしれませんね。

 

それは塗り分けをしつつ時間差で調節しているのです。

時間を置けば置くほど薬が効く。しかし時間を多く置く必要がなければ最後に塗る。このように。

 

他にも、すでに縮毛矯正がされている部分や、これ以上薬剤を付けない方がいいと判断した場合は、あえて薬を付けない。という場合もあります。

 

塗り分けの例

簡単に塗り分けを説明すると、髪の毛の根元1cmというのは体温の影響で薬剤の反応が強くなります。

地肌が近いので温かく、薬は温度が高いほど反応が強くなる特長があるからです。

そのため美容師はまず初めに1㎝外して薬を付けます。一緒に塗り始めてしまうと根元1㎝だけ強く薬が作用してしまうのです。

 

他にも、縮毛矯正やストレートの場合は普通根元5mm~1㎝は薬剤は付けません。これは全美容師共通の認識です。

 

根元からベッタリ付けてしまうと、「根折れ」という根元からパキっと折れ曲がった様なクセが付いてしまう失敗がおきるので付けないのです。

 

この二つはあくまで初歩中の初歩の塗り分け。当たり前に近いことです。しかし自分で行うとなるとこの基本的なことも中々難しいのです。

 

おススメできない理由④ 修正不可能なダメージ

『カラー』の場合であれば、髪の形は変わりません。色が変わるだけです。

しかし『パーマ』は形の変わる技術。失敗してしまうと最悪の場合髪の毛がチリチリの状態になります。

ちなみに美容師の業界用語ではこのチリチリになる現象を『ビビる』といいます。

 

「チリチリになっても美容室に行けばいい!」
「トリートメント治るはずだ!」
と考えられる方もいらっしゃるかもしれませんが残念ながらチリチリになってしまった場合はほぼ修復不可能。

 

「チリチリでもウチなら直せるよ!」という方もいらっしゃいますが、それに応じた修復剤、縮毛矯正やストレートの薬剤、道具などが必要になるので、あくまで少数。(限りなく少ない)なので美容業界全体を考えると難しいと考えてください。

 

この場合チリチリの原因がダメージによるものです。

「ストレートパーマや縮毛矯正をかければ真っすぐになるのでは?」と考えるのも分からなくはないのですが、それもまたダメージの伴う技術。さらに状態がひどくなる可能性があります。

 

「トリートメントで直らないの?」という方もいらっしゃいますが、チリチリの場合は髪の毛の形そのものが変わってしまっているのでトリートメントで形状変化のザラザラが直ることはありません。

 

ストレートも出来ないし、トリートメントも効果が望めない。つまり”手詰まり”の状態になってしまう恐れがあるのです。

残る方法は”切って無くす”しかありません。

髪の長さに未練がなければ問題ないと思いますが、せっかく伸ばした髪の毛をかなり切らなければいけないとなったら嫌がる人が多いのではないでしょうか。

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縮毛矯正やストレートの失敗

根折れ

この言葉を聞いたことがある人は一般の人ではほぼいないでしょう。それに特別名づけられているものではないのですが、この名前が一番合っていると思うのでこう呼んでいます。

 

この『根折れ』という現象は、根元部分の髪の毛が「く」の字に折れ曲がってしまう縮毛矯正やストレートの典型的な失敗例です。

 

縮毛矯正やストレートの場合、絶対に頭皮まで1液と呼ばれる初めに使う薬剤を付けることはありません。

必ず根元から5mm~1cmを外します。

なぜならそれよりも頭皮側に薬剤を付けてしまうと「根折れ」という世にも恐ろしい失敗が待ち受けているからです。

 

普通毛髪はこのように毛根から生えています

頭皮から生えている髪の毛と毛根のイラスト

その毛に対して根元に縮毛矯正やストレートパーマの薬を付けると

ストレートパーマの薬が付いた髪の毛と毛根のイラスト

このように根元部分からクの字に折れます。

根元から折れてしまった髪の毛のイラスト

この状態になってししまうと修復は非常に困難。そしてさらにその毛が伸びると…

根元から折れてしまった髪の毛が生えて来た様子のイラスト

このように毛の途中からカクっと折れたような状態になってしまうのが、根折れと呼ばれる(僕が勝手に呼んでいる)縮毛、ストレートを代表する失敗例なのです。

 

これを避けるためには

根元が折れないようにする薬の付け方のイラスト

このように根元をあえて塗らないのが正しい塗り方なのです。

 

 

実際に起きた縮毛矯正施術の失敗例

この話は実際に以前自分が勤めていた美容室の系列店で起きた縮毛矯正の失敗例です。

この話を聞くといかに危険なのかが分かると思います。

 

それはとてもお店が混んだ時。縮毛矯正のお客様に”1液”と呼ばれる薬剤を付けて時間を置くのですが、時間放置した後忙しすぎて中々薬剤を流せなかったのだとか。

やっとのことで手が空き、1液を流したその時悲劇が起きました。

 

なんと1液はおろか、皮膚表面から髪の毛の半分近くがズルリと抜け落ちてしまったのです。ウソみたいな話ですが実際に起きた事故です。

 

この失敗の原因は3つ。

①時間を置き過ぎた
②薬剤の強さが強すぎた
③頭皮にまで薬剤が付いてしまった

この3つです。

髪の毛が抜けてしまったお客様には、年間単位で髪の毛のケアをしていく。ということで和解を得たようですが、実際にこのような事故が起きる可能性がある施術だということへの認識が甘すぎると強く感じます。

 

なので任される側の技術力、薬剤判断能力など様々なものが求められるのです。

 

ちなみに、市販の縮毛矯正やストレートの薬剤はチオグリコール酸(チオ)と呼ばれ、物凄く威力が強いタイプの薬です。

安全性の高いシステアミン(化粧品登録されている薬剤)は市販の薬剤には使用されていません。

 

まとめ

縮毛矯正やストレートパーマは美容師免許を取得した美容師でさえ、勤めてすぐに一から全部任されることは絶対にありません。

 

薬剤選択や塗り分け、手順などを含めても数年勉強したのち、やっと一人で取り掛かれるようになるような技術です。

そんな技術を見様見真似で行うと一体どうなってしまうのかは明白なように思えます。

 

確かに美容師がやっているのを見ると
「これなら自分でもできそう」

と思われがちですが、かなり繊細な計算があっての行動ということを知っておいてください。

「やってみれば分かる」と言いたいところですが、失敗のリスクがあまりに大きいです。

 

お客様で実際に自分で縮毛矯正やストレートパーマをした方を二人紹介させていただきます。

 

完全なチリチリ状態に

その方は自分で髪の毛にストレートパーマをかけました。お店に行く時間がなかったので買ってきた薬で夜に自分で。

そして仕上がりはストレートどころか髪の毛の毛先中心に大部分がチリチリに。

カラーをされていたので、ダメージ計算ができていなかったのか、時間の置きすぎが原因です。

せっかく伸ばしていた髪の毛を切る羽目になってしまいました。

 

自分で上手くいったとは言っているけど

もう一人の方は、自分で定期的に施術を行っていて「上手く言っている」と言っていた縮毛矯正のお客様。

上手くいっているといっているのになぜお店で?という疑問はありましたが髪の毛を見てみると、毛先がほとんど溶けかけていました。

毛先がゴム状になってしまっているので引っ張ると伸びてしまうような状態。

クセが伸びているというよりは、タンパク質がなくなってしまい弾力が無くなってしまっているので髪の毛がダレている。という状態でした。

これではクセが伸ばせているとは言い難いです。

縮毛を全体にしたいとこのことでしたが残念ながらこの状態で毛先に薬剤を付けるとチリチリになる可能性があるので、根元だけに変更。毛先はそのままにするほかありませんでした。

 

髪の毛を大切に思うのであればやめるのが無難

カラーでの失敗は最悪、色でごまかすことができます。しかし形状変化の失敗は正直お手上げになってしまうケースもあるのです。

髪の状態によっては美容室でも直すことができない可能性もありますので、初めからプロに任せた方が良い状態を維持できますし、無駄なコストを省くことができます。

 

この説明をすると、「どうせ美容師側の得が減るからでしょ?」なんて思われることもありますが、正直こんなブログという顔も見えないようなもので説明しているので得もなにもありません。

本当に善意で言いますが、おススメしません。

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