このページでは、化粧品類に含まれるEDTA-2Naについて紹介します。
EDTA-2Naとはどんな成分?
一般的な化粧品に配合される場合の名称を「EDTA-2Na」と言います。
消臭石けんやニキビ予防石けんなどの医薬部外品に配合された場合は、「エデト酸二ナトリウム」とカタカナを使って表記されます。
成分の特徴
EDTA-2Naは一般的に、「キレート剤」と呼ばれる成分です。
これは、石けんを泡立てる際に発生する「金属石けん(石けんカス)」を防止する働きを持っています。
日本は世界的に見ても化粧品のクオリティが高い国とされていますが、特にシャンプーやボディソープ・洗顔料などの洗浄剤に関しては目を見張るものがあります。
それには日本の水が軟水であることが関係しています。
ミネラルの含有量が少ない軟水下では、石けんをはじめとする洗浄剤が豊かに泡立ちます。
そのため、アミノ酸系洗浄剤のような「肌には優しいが泡立ちが悪い」洗浄剤であっても、快適に使用することが可能なのです。
特に水質による影響を受けやすいのが石けんで、石けんは水の中に含まれるミネラルと反応して石けんカスを発生させてしまいます。
これによって泡立ちが悪くなるほか、肌に残留すれば刺激やかゆみの原因となってしまいます。
その石けんカスの発生を防止するのが、「EDTA-2Na」のようなキレート剤です。
これによって石けんは安定した泡立ちを保て、快適に使用することが出来ます。
軟水下でも石けんカスが全く発生しないわけではありませんし、日本の場合は温泉地帯が多く、温泉水にはミネラルが豊富に含まれる場合も多くあります。
そのためEDTA-2Naなどのキレート剤は、日本の石けんにも多く配合されています。
EDTA-2Naの毒性や安全性は?
「EDTA」は環境汚染や人体への毒性への懸念から、PRTR法における指定成分となっています。
ただ、こちらのEDTA-2NaはEDTAそのものとは構造が異なり、人体への刺激が少ない、安全性に優れた成分であるとされています。
しかしそうしたイメージの悪さや、多量に使用した場合は刺激が出る可能性も存在することから、EDTA-2Naを配合しない「無添加石けん」も多く販売されています。
基本的にはEDTA-2Naが配合された石けんの方が使用感や低刺激性に優れていると言えますが、どうしても気になる場合は無添加の石けんを選ぶと良いでしょう。