「白髪染めを染めたけど暗すぎた」
「白髪染めをやめて地毛に戻そうかな」
「全部の白髪を染めずに、うっすらぼかす程度に染めたい」
こんなことで困ったことはありませんか?
白髪染めは色が濃いのでなかなか落ちません。
シャンプーすることで多少色落ちしますが、完全に落ちきることはありません。
無理にブリーチしてしまうと髪が金髪になってしまいます。
暗すぎる白髪染めで染めてしまって明るくならない…なんてこともよくある話なのです。
そこで今回はしっかり濃く染まった白髪染めをブリーチせずにキレイに落とす方法を紹介します。
白髪染めをしっかり落とすには?
白髪染めをブリーチせずにしっかり落とすには「脱染剤(だっせんざい)」という薬を使います。
ひと昔前までは、白髪染めを落とすには生え変わるのを待つかブリーチで落とす方法しかありませんでしたが、
生え変わりは時間がかかりますし、ブリーチは金髪になってしまうデメリットがありました。
しかし、脱染剤は髪の毛に残ったヘアカラーの色素だけを落とすので金髪になることもありませんし、
最短30分ほどでできてしまうのです。
脱染剤は美容室でもできる?
白髪染め落としを行ってくれる美容室もあります。
ただ、美容師の中にも知らない人がいるような薬です。
「お店に置いていません」と断られる可能性もあるので、電話で一度美容室に確認してから行きましょう。
白髪染めをセルフで落としたい
脱染剤はネット通販などでも販売されています。
専門的な薬のせいかドラッグストアなどで私は見たことありませんね…
セルフでできるように小分けになっているものもあれば、プロが使う専用のものもあります。
使い方も合わせてページ後半で紹介させていただきます。
脱染剤は2種類ある
脱染剤は大きく分けて2種類あります。
- 髪の毛は少し傷むが、色素をしっかりとなくしてくれる薬
- 髪の毛に傷みはほどんどなく、色素を抜くのではなく無色化させる薬
主にプロ用に使われるのは①のしっかり色素を抜くタイプです。
一見②の髪に負担がないほうが良く見えます。
しかし、色を無色化したあとに一般的なヘアカラーで染めると色が戻ってしまうというデメリットがあるのです。
「とにかくしっかり白髪染めを落としたい」という方はプロ用の薬を。
「ひとまず濃すぎる白髪染めを薄くして、すぐに染め直しはしないかな」という方は無色化させる脱染剤を使いましょう。
2種類の脱染剤についてはコチラで詳しくまとめてあります。
脱染剤で白髪を落としてみた
本当に白髪を落とせるのか?を見てもらうために写真を撮りました。
コチラが脱染前の白髪染めされた髪の毛の写真。
1~2ヵ月置きに白髪染めを繰り返しているので、白髪がしっかり染まっています。
毛先は時間が経って明るくなった状態です。
コチラが脱染剤です。
少し濡らした髪の毛全体に塗り、ラップで包んで時間を置きます。
そのときにドライヤーで少しあたためて効果を高めます。
放置する時間は25~30分。
時間が経ったらよく流し、シャンプーとコンディショナーをして終わりです。
脱染後
コチラが脱染の終わった髪の毛です。
白髪染めが落ちて明るくなっています。
もしこの工程をブリーチで行ってしまうと髪の毛は金髪に。
不自然になるのでおススメしません。
どうしてオレンジになるの?
脱染の終わった髪の毛をみるとやや赤みがありオレンジっぽくなっているのがわかるでしょうか。
これは、今までの白髪染めによって黒色の色素が壊されてなくなっていたため。
分かりやすく絵にすると
髪の毛には「メラニン色素」という色の成分があります。上のイラストは髪の毛の中の4つの色味をイメージしたもの。
メラニン色素は大きく2つに分けられ、黒や茶褐色のユーメラニン。そして黄色や赤色のフェオメラニンがあります。
ユーメラニンはヘアカラーやブリーチで簡単に壊れて少なくなるので、ヘアカラー(アルカリカラー)をした髪の毛は
このイラストのように黒、茶褐色のユーメラニンが少なくなるので赤や黄色が目立つようになります。
ヘアカラーの色でそれが分からなくなっています。
脱染でヘアカラーの色が抜けると、今回の脱染の終わった髪の毛のようにオレンジがかるのです。
ある意味、キチンとヘアカラー成分がなくなった状態と言えますね。
また白髪染めで染め直すのであれば問題ないのですが、もし白髪染めで染め直さない(白髪を残す)場合、
オレンジ色になってしまった髪の毛は、普通のヘアカラーで染め直しましょう。
普通のヘアカラーなら白髪が染まるほど色が濃くありません。
赤味も取れて白髪も残せて自然に染められます。
2種類の脱染剤
さきほども少し説明させていただきましたが、脱染剤には2種類あります。
- 髪の毛は少し傷むが、色素をしっかりとなくしてくれる薬
- 髪の毛に傷みはほどんどなく、色素を抜くのではなく無色化させる薬
この二つです。
色素をしっかりと抜く脱染剤
色をしっかりと抜くタイプはプロも使います。
しっかりと抜けて、そのあとのカラーチェンジも簡単。
ただ、容量が大きいのが難点ですね。
1剤と2剤があり、混ぜて使います。
コチラが1剤。
この1剤に
こちらの2剤を3~4倍の量を混ぜて使います。
ここで紹介したのは「2%」の「オキシ」と呼ばれる過酸化水素ですが、「3%」のオキシでも使えます。
たとえば1剤を20g出したら、2剤は60~80gをカップなどに出してしっかり混ぜます。
髪の毛を霧吹きなどで軽く濡らしてから(乾いていても使えます)、目的の部分に塗って時間を置いて流します。
時間の目安は20~30分です。
ヘアカラーを無色化させる脱染剤
ヘアカラーは髪の毛のなかで薬の成分が「酸化重合」を起こして発色します。
この「酸化重合」の結びつきを切ることでヘアカラーは発色しなくなる⇒無色になる
という仕組みの脱染剤もあります。
ヘアカラーの色素を抜くタイプに比べて髪の毛に負担が少ないのが特徴です。
ただし、染め直しの際に「アルカリカラー」という一般的なヘアカラーで染めてしまうと、もう一度「酸化重合」が起きるので、色が戻ってしまうので注意が必要です。
「髪の毛の負担を少なくして、とりあえず色だけ落としたい」という方に向いています。
プロ以外の方でも使いやすいように小分けになっています。
必要な分だけだして混ぜ合わせるので無駄になりません。
まとめ
今回は白髪染めをキレイに、簡単に落とす方法を紹介しました。
「色が暗すぎた」という失敗は白髪染めにつきものです。
そんなときは一度落としてから染め直すと明るくできます。
他にも「もう白髪染めをやめようかな」という方は、生え変わりを待つと時間がかかります。
伸ばしている間、染まっている部分と染まっていない部分の境目が目立ってしまうので、脱染剤でキレイに落とすと楽ですよ。
色をなくしたことでオレンジ色になってしまったら、白髪染めではない普通のヘアカラーで染め直せば、白髪も残るので自然な色にできます。
その他、ヘアカラーを落とすことについてはコチラでも紹介させていただいています。
いくつか方法を紹介していますが、一番確実なのは今回の脱染剤です。
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- 「【使ってみた】ヘアカラーの色落としにはブリーチよりも脱染剤がオススメ」
- 「【染めてみた】脱染剤は大きく分けて2タイプ 傷むタイプと傷まない脱染剤」
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