ヘアカラーでもマニキュアでもない、エンシェールズの「カラーバター」。
最大の特徴は「トリートメントなのに髪が染まる!」ということ。
今回はそんなカラーバターの魅力について
- そもそもカラーバターってどんなもの?
- 失敗したくない!シッカリ染まる正しい使い方は?
- ガッツリ濃く色を入れたい!
- 1個を買って2倍楽しめる!安くお得に使う方法
- 黒染めにも使えるカラーバターは?
について、現役美容師の経験を活かしわかりやすく紹介します!
カラーバターをミックスして作る人気色など、ぜひ参考にしてください!
※2021/1/20に再編集しました。
カラーバターってどんなもの?
カラーバターとは、髪色を変えられる濃い色素の入った「カラートリートメント」のことです。
髪を傷つけて色を染める従来のヘアカラーとは違い、主成分の約90%がトリートメント成分でできています。
絵の具のような感覚で、違う色同士のカラーバターをまぜてオリジナルカラーを作ることも。
たとえば青と緑を混ぜて青緑。
ピンクとオレンジを混ぜてピンクオレンジというような作り方もでき色のバリエーションが豊富なのも特徴です。
カラーバターの”基本的”な使い方
カラーバターの基本的な使い方は
- 髪の毛全体を濡らした後にタオルで余計な水分をふき取っておく。もしくは霧吹きで髪の毛全体を濡らしておく
- 染めたい部分にカラーバターを付けて時間を置く。温めるなら20~30分。自然に放置するなら30~40分ほどが目安
- 色を確認して良ければ流す。シャンプーしてもいいけど、色を残したいならお湯で流すだけでOK
こんな使い方で色が入ります。
実際に私の髪にも使いましたが、髪質によっては乾いていると引っかかりやすいです。
少しだけ濡れていると伸びが良くなって、塗るのが簡単になりますよ!
ただ、濡れすぎていると薄くなるので本当に軽くでOKです。
カラーバターで「染まらなかった」の失敗を防ぐには?
カラーバターは、ブリーチしていない髪の毛に使ってもほとんど色が入りません。
カラーバターを使って「色が入らなかった!」「変わらない!」と失敗した人のほとんどが、ブリーチをしていない黒髪や茶色の髪の毛に使っています。
髪の中に入りこむ力が普通のヘアカラーに比べて弱いため、ブリーチでカラーバターの入り口を作る必要があるのです。
あらかじめブリーチで金や白っぽい色に明るくする。
それからカラーバターを使うとシッカリとキレイな色が入りますよ!
カラーバターをガッツリ濃く染めるには?
カラーバターをガッツリ、できるだけ濃く色を入れるには「ブリーチの回数を増やす」が一番よく染まります。
カラーバターはまさに「絵の具」です。
パレットに余計な色があると、そのあとの絵の具は濁って茶色っぽくなりますよね?
パレットに余計な色がない状態にする。
ブリーチで繰り返し色を抜いて、余計な色が少ない髪にすればするほど、しっかり濃い色に染まります。
さらに、温めるとさらに効果が高くなります。
カラーバターを塗った髪の毛をサランラップなどで包む。
そのうえから熱くない程度にドライヤーで温めると、さらに髪への吸収が高まるので色が入ります。
ブリーチしてから使う時はシャンプーをしよう
ブリーチをした当日にカラーバターを使うときは、シャンプーでよくブリーチを落としてから使いましょう。
ブリーチをした直後は、少しだけ髪にブリーチの成分が残っています。
色素を壊すのが目的のブリーチと、色を入れるためのカラーバターがケンカしてしまい染まりにくくなります。
ブリーチが終わったらしっかりシャンプーし、よ~くお湯で流す。
それからカラーバターを使うと色が入りやすくなりますよ。
ブリーチの回数によってカラーバターはどれだけ変わる?
カラーバターはブリーチをすればするほど色が濃くハッキリ発色します。
そこで「ブリーチの回数でどれだけ色はどれぐらい変わるの?」を調べてみました。
色の確認に使うのは、人気色の「シルバー925」です。
ブリーチしない髪を1つ。そしてブリーチを1~5回した髪を用意します。
コチラがブリーチ後。回数が多くなればなるほど黄色が薄くなって白に近づいていますね。
※髪はストレートアイロンでまっすぐに伸ばしています。ブリーチは1回につき40分放置。
シルバー925で染める
すべての髪をシルバー925で染めます。
コチラがシルバー925のカラーバター仕上がり。
この写真だと黒い背景なので色が薄く見えますが…
このように屋外で見るとしっかり色が入っているのがわかります。
個人的に感じた感想と一緒に紹介します。
【ブリーチ0回】
「変わった…?」という仕上がり。ブリーチをしないとほとんど色が入らないのは本当ですね。
【ブリーチ1回】
「黄色っぽさがなくなって色が少し入った」という印象。
シルバー925自体がそこまで濃い色ではないので薄染まりですね。
【ブリーチ2回】
「色が薄くなった分透明感を感じる」という印象。写真では分かりにくいですが結構灰色っぽさは出てきています。
【ブリーチ3回】
この写真だとわかりにくいですが、屋外に出たときにシルバーグレーを強く感じます。
【ブリーチ4回】
ブリーチ4回なので、さらに灰色感が強くなっています。
このぐらい前もって明るくしておくと好きな色を発色できます。
【ブリーチ5回】
この写真では白飛びして薄く見えますが、
さきほどのコチラの屋外の写真を見ても分かるようにかなりハッキリとシルバーグレーが出ています。
今回ブリーチした髪の毛はあくまで一例。
染まりやすい人は、ブリーチの回数が少なくてもシッカリ脱色する人もいます。
1回1回ブリーチの色抜けを確認。少しだけ染めてみるなどしながらカラーバターを使うと失敗しにくいですよ。
2倍使える!安くお得な使い方
カラーバターを安くお得に使う方法はズバリ、家にあるコンディショナーやトリートメントと混ぜて使う!です。
もちろんコンディショナーやトリートメントと混ぜると色が薄くなります。
あらかじめ予定よりも濃い色を買っておく。
そしてコンディショナーと割って使えば、2倍も3倍もお得に使えます。
例えば
プラチナシルバーを使うなら、さらに濃いシルバー925やダークシルバーを使う。
ライトパープルを使うなら、もっと濃いショッキングパープルを使う。
キャンディーブルーならオーシャンブルーを使う
このように濃い色をあえて用意しておいて薄めて調整するとお得に使えますよ!
ちなみに、カラーバターの中には「クリアクリーム」という薄め専用の色があります。
公式の方に聞いたとこ、「普段使っているコンディショナーやトリートメントでもほとんど同じ効果ですよ」と教えてもらったので、せっかくなら安く使えたほうがいいですよね!
みんなが使う!カラーバターの人気色は?
画像引用元:http://ancels-colorbutter.com/about.html
カラーバターの人気色について公式の方に聞いたところ
私「カラーバターってどの色が人気なんですか?」
公式「アッシュ系が人気ですね。他にもピンク系も人気ですよ」
具体的には
- 925シルバー
- ダークシルバー
- アッシュミルクティー
- ベイビーピンク(現在廃盤)
- ショッキングパープル
この色がとくに人気が高いようです。
とくに「ショッキングパープル」はかなり濃い紫色です。
奇抜な色ですが
- 薄めて使える
- ガッツリ紫色が他にあまりない
- グレー系に混ぜるとキレイに発色する
など、使い回しのできる便利な色なのです。
ちなみに、色は本当に濃いので一回のブリーチでも
こんなに濃い紫色になります。
カラーバターの人気のカラーレシピは?
混ぜて使えるカラーバターの、人気の高いカラーレシピも聞いてみました。
とくに人気が高いのは
- シルバーカラー
- パープルアッシュカラー
- グレージュカラー
の3つ。
人気シルバーカラーのレシピ
画像引用元:http://ancels-colorbutter.com/color/recipe/styleA.html
①根元
ダークシルバー:ショッキングパープル
10:1
②中間
925シルバー:クリアクリーム:サファイアブルー:ショッキングパープル
5:3:0.2:0.1
③毛先
プラチナシルバー:サファイアブルー:ショッキングパープル
10:0.3:0.2
パープルアッシュ
画像引用元:http://ancels-colorbutter.com/color/recipe/purple_02.html
全体
ショッキングパープル:オーシャンブルー:925シルバー:クリアクリーム
2:1:5:30
グレージュ
画像引用元:http://ancels-colorbutter.com/color/recipe/styleB.html
①根元
ココアブラウン:クリアクリーム
4:5
②中間~毛先
アッシュミルクティー:クリアクリーム
1:2
3つともブリーチでしっかりと色を抜いた髪の毛が条件ですが、とてもキレイな髪色ですね!
ほんの少しだけショッキングパープルを混ぜてあるのは、黄色を打ち消す効果があるため。
ブリーチの後のヘアカラーは頭皮がヒリヒリすることもあります。
カラーバターならトリートメントなので、頭皮と髪にダメージなく色を入れられるのも魅力ですね。
カラーバターを使って黒染めをしたい!そんな時におススメは
カラーバターは、短期間の黒染めに使うの便利。
黒染めにおススメなのが
- すぐとれシリーズ(黒か茶)
- アジアンブラック
- ダークシルバー
のどれかを薄めずに使う方法。
中でも「すぐ取れシリーズ」の色が濃いのでおススメです。
画像引用元:http://ancels-colorbutter.com/about/fake.html
ヘアカラーでは黒染めが残りすぎてしまい次のヘアカラーのジャマになってしまう。なんてこともありますが、トリートメントなのでいい意味で落ちてくれます。
毎日のシャンプーで黒染めが落ちてきたらセルフで色を入れ直す。
これが簡単にできるのはカラーバターの魅力ですね。
黒染めは緑になる失敗が起きる
カラーバターの黒染めですが、黄色が残っている髪の毛に使うとややグリーン系に発色、色落ちすることがあります。(特にダークシルバー)
これは、カラーバターの黒染めの中に「青」の色素が入っているため。
「青」+「黄色」=「緑」
になってしまうのです。
緑っぽくなるのを避けるには、黒染めカラーバターを10に対して、ショッキングパープルを1混ぜると緑になりにくくなりますよ。
(公式の方が教えてくれました)
カラーバターの注意点3つ
黒髪に使っても意味がない
大事なことなので繰り返しますが、カラーバターをブリーチしていない黒髪に使ってもほとんど意味がありません。
公式の方にも確認したところ
私「カラーバターを黒髪に染めるとどうなりますか?」
公式「黒髪はほとんど発色しませんよ。」
だそうです。
ただ、レッドなど赤系なら黒髪でも光に当たった時にほんのり色を感じるそうです。
ちなみに黒髪に使ってブルーブラックなんかもできるのかな?と聞いてみましたが
私「黒髪に青など使うとブルーブラックになったりしませんか?」
公式「なりませんね…ほとんど発色しません」
とのことでした。残念。
元々明るくて、黒染めをした。時間が経って黒染めが落ちて明るくなってきた。
このような方が使うのであれば多少色が出るそうです。
黒髪にどれだけ時間を置いて使っても、ほとんど発色しません。
試しに使ってみるのはもちろん自由ですが、ほぼ間違いなくムダになってしまいますよ。
白髪は染まらない
白髪染めの目的でカラーバターを使っても髪は染まりません。
白髪は、色素がないだけで髪質自体は健康です。
傷んでいないのでカラーバターは入りにくいのです。
白髪を染めるためには、一般的なヘアカラー(白髪染め)や、マニキュアカラーを使いましょう。
グローブを付けて使おう
カラーバターを使う時は、必ず手袋して使いましょう。
とくに手袋が必要なのは、赤系のカラーバターと濃い色。
カラーバターのなかでも赤系統の色と濃い色は手に残りやすいです。
具体的には
- ベイビーピンク
- フラッシュピンク
- チェリーピンク
- リアルレッド
- デーモンレッド
- ガーネットレッド
- ライトパープル
- ショッキングパープル
- マンゴーオレンジ
がカラーバターの赤系、もしくは赤系を使っている色味。
濃い色だと
- モカブラウン
- ココアブラウン
- ココナッツブラウン
- アジアンブラック
- ダークシルバー
が色素が濃い色です。
もしも手や頭に色が残ってしまっても、シャンプーや石鹸で洗えばかなり薄くなります。
完全に消えるには1日~数日かかりますが、キチンと消えるので焦って肌を傷つけるようなことはしないでくださいね。
カラーバターにアレルギーはあるの?
ヘアカラーの安全面で気になるのはアレルギー。
私「カラーバターはアレルギーが起きますか?」
公式「トリートメントなのでほとんど起きません。ただ極まれに、かゆみなどの症状が起きる方もいます」
私「そうですか。ジアミンなどは入っていいないということですか?」
公式「はい、ジアミンは入っておりません」
ヘアカラーのアレルギーで代表的なものはジアミンアレルギーとアルカリアレルギーです。
ジアミンはヘアカラーに含まれるジアミンに反応してしまい、かゆみや呼吸器系に障害が出たりするアレルギーで、アルカリアレルギーはアルカリカラーの中のアルカリ成分に反応してしまい、ピリピリしたり傷みがでるアレルギー。
カラーバターはアルカリカラーではないのでアルカリアレルギーの可能性はほとんどない。
ジアミンも入っていないとこのことなので安全性はとても高いとのことです。
私は皮膚が弱くてかゆみが出やすい肌質ですが、カラーバターを使ってもトラブルなく使えました。
色見本は合成写真?
画像引用元:http://www.ancels-colorbutter.com/color/cb.html
公式ページを見ると、発色のサンプル写真が載っています。
しかし、載せられている中には合成で作った色があります。(上の写真など)
あくまで合成写真なので、「100%同じ色になる」のではなく「この色に近いイメージ」という見方をしましょう。
公式の人の話によると、すべてキチンと髪に染めて確認しているそうです。
染めて確認した色をもとにパソコンで加工して見本を作っているようです。
ブリーチが少ないと「茶髪のまま変わらなかった」ということもあるので、求める色によってブリーチの回数を増やしてあげてくださいね。
まとめ
今回はカラーバターをお得に使う方法や、注意点などの紹介でした。
カラーバターをキレイに発色させるためには、ブリーチを繰り返して髪を明るくする必要があります。
白に近ければ近いほど発色の邪魔をしなくなるので、キレイな色になります。
「ブリーチして時間がたって色が抜けて来た…ヘアカラーするのも傷むしどうしようかな…」
「ブリーチをしたあとのヘアカラーは痛くないのがいい!」
こんな方には本当にピッタリです。
アレルギーの心配もほとんどないですし、トリートメントで髪の毛の状態もよくなるのでおススメめですよ。
≪関連記事≫
- 「カラーバターで染めてみた 使い方や手順 1週間の色落ちも紹介」
(実際にカラーバターを使って染めた記事です。合わせて参考にしてください。) - 「アッシュグレーにする方法 ブリーチありとなしで染めるとこんな色」
(人気のアッシュグレーカラーにする方法です。カラーバターも紹介しています) - 「【男女OK】ブリーチありなしでベージュやミルクティーに染めるとこんな色」
(ミルクティーカラーはコチラ)
ブリーチした髪の毛にキレイに染まる色などを紹介しています合わせて参考にしてください。