エクステとは、正しくはヘアーエクステンション(Hair extension)のこと。
人工的なアクリル、ファイバー繊維や人毛を髪に付けたして長くすることができます。
今回はそんな「エクステ」の特徴や付け方の種類や注意点を紹介します。
エクステってどんなもの?
コチラがエクステに使われる髪の毛です。
ビニール袋に入っていますが、束になった人毛が入っています。
現在では人毛が主流。
以前までは価格の安さからファイバーを付ける人もいましたが、コテを使うと溶けてしまうのでほとんど使われなくなりました。
ファイバー繊維は人毛と違い、ハッキリとした原色に近い色があるので、イベントなど短期的に使われることがあります。
エクステの主な使い方
エクステの使い方は主に2種類あります。
- 髪を長く見せる
- ポイントで付けてメッシュのように見せる
です。
長く見せるときは何十本も髪の毛に付けます。たった1日でロングヘア気分を味わえます。
メッシュやハイライトのようにつけるのなら、地毛をブリーチしなくてすむので髪への負担も少なくなります。
外してしまえば残りませんからね。
エクステの毛はパーマができない
エクステの髪の毛はパーマができません。
使われる髪の毛は普通、色を均一に整えるためにブリーチされます。
パーマをかけると、髪の毛が耐えられずチリチリになってしまうこともあるのでかけられないのです。
どうしてもウェーブヘアがよければ、すでにウェーブになっている髪もあります。
コチラがそのエクステ。
新品なのでビニールに入っていてスミマセン。
気軽にウェーブヘアを楽しむことができますが、地毛と馴染みにくいのが難点。
洗ううちにウェーブも弱くなってしまい、パサパサになりやすいので、やはりストレートのほうが人気です。
エクステの種類
覚えておこう「ミキシング」
エクステの付け方はたくさんあります。
- 三つ編み
- 四つ編み
- シール
- ボンド
- チップ
などなど。
それぞれメリット、デメリットがありますが、
大きな特徴の一つに「ミキシングできるのかできないのか」というものがあります。
ミキシングとは、エクステに使う毛束を混ぜ合わせて、1人1人の髪の毛の色に合わせるという技術。
ミキシングすることで、付ける人の毛の色に細かく合わせることができるので馴染みやすくなります。
ミキシングできなくても、付ける人にピッタリ合う色が見つかればいいのですが、少しでも差があるとつながりに違和感ができます。
ミキシングとは、例えばこの写真のように2色の髪の毛を用意します。
その毛束を混ぜ合わせると
この写真の色の毛束になります。
分かりやすくするために全く違う色にしましたが、実際は近い色同士を混ぜ合わせて微妙な色を作ることができます。
これを「ミキシング」と言います。
ミキシングできるエクステの付け方は時間がかかりやすく手間もかかりますが、仕上がりが自然です。
ミキシングできない付け方は、簡単、スピーディーに付けられますが、色の段差ができやすくなるのが特徴です。
それぞれのエクステの付け方にミキシングできるかできないかを書いておきますね。
編み込み
ミキシング | できる |
もっともオーソドックスなエクステの付け方です。
シールエクステやボンドエクステが登場する前は、主流の付け方でした。
編み込みには「三つ編み付け」と「四つ編み付け」があります。
三つ編みは技術者が一人で付けて、四つ編みは二人でエクステの毛をクロスさせるように付けていきます。
四つ編み付けのエクステは、編み方が複雑になるのでほどけにくく取れにくいのが特徴です。
ただ、三つ編みでもしっかり止めてあれば簡単に取れるということはありません。
※私のお店では三つ編みの付け方ですが、めったに取れたりしません
編み込んだ先はゴムで縛ったり、ボンドで接着させます。
シールエクステ
ミキシング | できない |
エクステの中でも新しい付け方です。
薄く分け取った髪の毛に根元がシールになっているエクステを貼り付けて髪の毛を長くします。
とても簡単に付けられるので、自宅でも付けられるセットも売られています。
とても強力なシールでつけるので、外す時は専用の剥離剤か、ネイルリムーバーなどでシールをはがしながら取ります。
シールエクステについてはコチラにまとめてあります。
ボンド(グルー)エクステ
ミキシング | できる |
特殊なボンド液をつけてエクステを髪の毛に接着させます。
編み込みと組み合わせることが多いです。
先の小さなアイロンを使い、ボンドを熱でプレスすると固まリエクステを固定させることができます。
ゴムで縛るだけよりも外れにくくなりますが、外す時が少し手間がかかってしまうデメリットがあります。
チップエクステ
ミキシング | できない |
専用の金属チップを髪の毛に通し、チップエクステ専用の毛束を挟んで金属チップをペンチでつぶして付ける方法です。
専用の道具が必要ですが、とても簡単な方法です。道具さえあればセルフで行うこともできます。
外す時はつぶした金属チップを元に戻すようにつぶし直せば簡単に取ることができます。
チップエクステ専用の髪の毛の毛束が必要です。
髪の毛にたくさんの小さなチップが付くことになるので、シャンプー時に違和感を感じることがあります。
超音波エクステ
ミキシング | できない |
専用の機械に、超音波エクステ専用の毛束を使ってエクステを付けることができます。
1つ1つ小さな毛束でエクステを付けるので、目立ちにくく違和感を感じにくいのが特徴です。
ボンドタイプに似ていますが、ベタベタしにくく扱いやすいのが特徴。
ただし、ミキシングできないので、髪の毛の色に差が多少できることがあります。
シリコンキャップエクステ
ミキシング | できない |
専用のシリコンキャップを髪の毛に通し、専用の毛束を差し込んで止めるタイプのエクステです。
特別な技術力がなくても付けられるほど簡単です。
金属チップエクステに付け方は似ていますが、シリコンなので金属ほど違和感を感じにくく、触れても柔らかいのが特徴です。
外し方も、シリコンキャップをずらせば簡単に外れます。
エクステの手入れ方法
エクステはヘアケアや手入れ、シャンプー方法を間違えてしまうと絡みやすくなります。
せっかく付けたのにすぐ外す羽目に…
ということがないように、手入れ方法を勉強しておいて損はないですよ。
大切なのは
- 髪を逆立てない
- 絡みやすいシャンプーで洗わない
- コンディショナーやトリートメントを必ず使う
- 洗い流さないトリートメントを付ける
- 髪をしっかりと乾かす
がポイントです。
逆立てない
エクステの髪の毛はとても絡みやすいです。上から下に流れる毛流れをしっかり意識し、キューティクルの流れに逆らって逆立てたりするのはやめましょう。
洗うときも、初めから上を向いていると絡みにくくなります。
絡みにくいシャンプーを使う
「毛穴スッキリ」「サッパリ」タイプのシャンプーは、皮脂をとる力が強いのでパサパサしやすいシャンプーが多いです。
エクステは「うるおい」や「シットリ」を意識したシャンプーがおススメ。
シャンプーを流した時の指どおりを基準にすると分かりやすいです。
コンデショナーやトリートメントは必ず使う
シャンプーを流した後は必ずコンデショナーやトリートメントをつけましょう。
絡んでしまうと手入れが大変になってしまいます。
特にエクステの髪の毛にはしっかりと付けて手触りを良くしておくのが大切です。
洗い流さないトリートメントをつける
髪の毛を乾かす前に洗い流さないトリートメントて乾かしましょう。
コンデショナーやトリートメントでも髪の毛は潤いますが、即効性が高いのは洗い流さないトリートメント。
塗れている髪の毛全体に優しく付けて、乾かすと静電気を防いでサラサラになります。
髪の毛をしっかり乾かしてから寝る
「髪の毛を半乾きで寝たら朝寝癖がすごいことになっていた!」なんて経験はありませんか?
髪の毛に水分が残ったまま寝てしまうと、キューティクルを傷つけ傷んでしまいます。
エクステをキレイに保つためにも必ず乾かしてから寝るように心がけましょう。
シャンプー後、タオルドライをしっかりしてあげると、ドライヤーの時間が短くなって楽になりますよ。
さらに細かいエクステの手入れ方法についてはコチラにまとめてあります。
よければ参考にしてください。
エクステ外しは美容室がおススメ
エクステを外したくなった場合は美容室に行くのをおススメします。
付けた場所や、付け直しなら無料でできるところも多いので電話で聞いてみましょう。
自分で簡単に取ることができるのであればいいのですが、無理にエクステを取ろうと髪の毛を引っ張ってしまうと、毛が抜けたり地肌のダメージにつながります。
特にシールエクステは専用のリムーバーが必要になります。
エクステはどのくらい持つの?
エクステがどのくらい持つのかは、エクステの手入れ方法で大きく違ってきます。
毎回2~3ヵ月持たせる方もいれば、慣れていなくてあっという間に絡んでしまい、数週間で外してしまった。という方もいます。
キチンとしたエクステのケアをしていれば、半年だって持たせることだってできますが、正直あまり長い期間はおススメしません。
例えばエクステを付けたては
このように根元近くについています。
しかし、エクステをつけて日がたち、地毛が伸びてくると
この写真の様に、エクステが髪の毛の途中でぶら下がってしまっている状態になるのです。
不自然でなく付けていられる期間を考えると、3ヵ月持てば十分と考えていいでしょう。
エクステは再利用できる
エクステの髪の毛は人毛であれば再利用できます。
もちろん正しい手入れ方法で、絡んでいないのが前提ですが、洗って乾かしてストレートのアイロンで伸ばせばまた使えます。
こちらは一度人の髪の毛に付けて、洗って乾かしストレートアイロンで伸ばした髪の毛。
キレイにストレートに戻っています。
十分再利用できる毛質です。
一度使ったエクステで付けてくれるかどうかは美容室によるので、「再利用してエクステ料金を節約したい」という方はお店に問い合わせてみましょう。
ただし、髪の毛の色をエクステの毛束に合わせる必要があるので、「髪色を変えたい」という希望があればエクステを新しくしましょう。
エクステのカラーはできるの?
「今まで使っていたエクステを持っているからまた使いたい。だけどエクステの色を変えたい。」
という方もいるかと思います。
エクステのカラーは、できなくはないです。しかし、おススメはしません。
束の間にヘアカラー剤が残りやすく、皮膚トラブルにつながる可能性があるからです。
そして、暗くはなりますが明るくはなりません。
エクステの毛束は特殊な染料で染め直されています。
普通のヘアカラーでは明るくできないので、ブリーチを使うことになります。
ただでさ絡みやすくなっているのに、ブリーチをしてしまたらボロボロに…なんてことも。
エクステの毛束を明るくするのであれば、明るいエクステを用意し直した方がキレイですし扱いやすいです。
暗くする場合も、染まりムラや皮膚トラブルも考えて、やはり付け直しがおススメです。
エクステを付ける本数の目安は?
エクステを付ける本数の目安は、エクステの束の太さによって変わります。
束を太めでつけるのであれば40~60本。細めなら50~70本ほどで全体になじんできます。
「初めだから念のため少なくしよう」なんて考えていると、地毛となじまず自然になりません。
そして、エクステをつける前の地毛の長さによっても変わります。
例えば、すでにセミロング程度の長さがあり、ロングに伸ばしたいのであれば少なくてもなじみます。
しかし、ボブやショートの髪の毛の人が、ミディアム、セミロングまで伸ばしたい。となればたくさん付けないとなじまないので、
60~70本ほどは必要です。
エクステが好きな人の中には100本ほど付ける方もいらっしゃいます。
まとめ
今回はみなさんが「エクステ」と呼ぶ「ヘアーエクステンション」の種類、付け方、注意点や特徴について紹介しました。
以前は安く付けられるということでファイバー毛も流行っていましたが、絡みやすいので個人的にはおススメしません。
初心者の方でも、経験豊富な方でも、絡みにくく扱いやすい人工毛をおススメします。
エクステはヘアケア、手入れの仕方がとても大切。
大切に扱えば、繰り返してつかうこともできるので、髪の毛を伸ばす目的でもワンポイントメッシュとしても楽しめますよ。