ストレートアイロン選び、迷ってしまいますよね。
「真っすぐになるだけならどれも変わらない?」
「毛が傷まないストレートアイロンとはあるの?」
などなど
そこで今回は、プロがおススメする使いやすくて髪が傷みにくいストレートアイロンを紹介させていただきます。
もちろん良くわからずに「オススメです~」というのではなく、なぜそのアイロンがオススメなのか。具体的にどういいのか。などなど一つずつポイントごとに簡単な説明をさせていただきます。
プレートの材質、温度、溝などあまり人が見ないような部分などをしっかりチェックしながら紹介させていただきます。
ストレートアイロン選びで失敗したくない方はぜひ参考にしてみてください。
ストレートアイロン
ストレートアイロン選びで重要なのポイントは
- 温まる速度が速いのか
- プレートの熱は均一に温まるか
- ・温度設定はできるか
- プレート部分で髪は引っかからないか
- プレート部分に溝はあるか
- 温度は確認できるか
- 自動電源オフは付いているか
- プレートの外を覆う断熱部分はあるか
これらがチェックすべきポイントです。
もちろんすべてを満たす必要はありませんが、当てはまる項目が多ければ多いほど優秀なストレートアイロンと言えます。
では一つずつ見ていきます。
温まる速度
スイッチをオンにしてから、目的の温度に到達するまでの時間です。
コテ同様に、早い方が優秀なアイロンです。
あまりにこの時間が長いと、パッと気になった時にすぐ使えない、朝時間がかかってしまう、などが起きてしまいます。
優秀なストレートアイロンであれば早いものだと約数十秒で目的の温度になります。
これだけ早ければ、ちょっと気になった時にポイントで。というような使い方が気軽にできるようになります。
プレートの熱が均一に温まるのか
プレートの温まり方も大切です。
この写真がストレートアイロンのプレート部分。
ストレートアイロンは平らな長方形のプレートが温まるのですが、ストレートアイロンによってはこのプレート部分の温まりにムラができるものもあります。
ヤケドしてしまうので触っての確認はできませんが、しっかり髪をはさんでいるはずなのになぜか伸びにくい。というのはもしかしたら温度が低いということも考えれます。
均一に温まったほうがアイロン作業は楽になります。
理想はこの写真の様にプレート部分がほぼ均一に温まっているのが理想。
これならば、挟んだ場所全て均一に伸ばすことだできます。しかし
この写真のように中心だけ温度が高く、端が温まりにくいものや
この写真の様に、電源に近い根元部分だけ熱が熱いのに、プレートの先の部分は温度が低い。というようなストレートアイロンもあります。
コレでは髪の毛を挟んだ時に良く伸びる部分とあまり伸びない部分ができてしまい使いにくくなってしまいます。
温度設定はできるのか
温度設定ができた方がストレートアイロンは使いやすいです。かなり低価格のストレートアイロンは設定できないものもありますね。スイッチが、ON OFF だけのものなど。
しかし髪の毛のダメージを考えるなら細かく設定出来た方が良いアイロンです。
髪の毛は160℃以上で傷み始める
髪の毛は約160℃以上になると『炭素化』と呼ばれる現象が髪に起き始めます。
『タンパク変性』とも呼ばれる現象なのですが、分かりやすく言うと、髪の毛に”焼き”が入ってしまい、毛がダメージを負い始めるのです。
炭素化やタンパク変性、熱変性とも言いますがこれらは、目玉焼きでよく美容師は例えます。
タンパク変性とは、生卵の状態だったタンパク質が、熱で焼かれ目玉焼きの状態になったようなイメージです。
一度目玉焼きになってしまうと、もとの生卵の状態に戻すのはできませんよね。しかも生卵と違って崩れやすくなる。
高温によって髪の毛の主成分であるタンパク質が変化してしまうのです。
縮毛矯正やデジタルパーマのように、一回行っただけで髪のタンパク質のほとんどが変化してしまうことはありませんが、
毎日高温で使い続けることで徐々にダメージが蓄積していきます。
カラーもパーマもしていないのに
・ザラザラする
・キシキシ、ギシギシする
・毛先が茶色くなる
などの傷みがある場合はストレートアイロンの温度に目を向けてみてください。
低い温度でも設定が可能か
温度設定はいかに高い温度に出来るかではなく、いかに低い温度で設定できるかが大切です。
理想は約『160℃前後』
160℃前後の温度設定が可能なストレートアイロンはダメージケアを考えて作っていると考えて良いでしょう。
※140℃以下は伸ばすのに時間がかかりすぎるので注意。
160だと遅い。と感じるのであればせめて170℃前後がいいですね。
中には200℃やそれ以上の温度が出るストレートアイロンもあります。しかし日本人の髪の毛では200℃もの高温は耐えることができません。
クセを早く伸ばすことができて便利かもしれませんが、毎日続けると髪の毛がどんどん傷んでいきます。
「なんだこりゃ」なストレートアイロン
以前深夜番組で紹介していたストレートアイロンで「なんじゃこりゃ!」と感じたものがあったので紹介します。
それは外国人の人がストレートアイロンでとても強いクセ毛を伸ばすという通販番組。
他社のアイロンを使っても全然クセが伸びていないのですが、紹介しているアイロンを使うとあら不思議!!
凄く強いクセが一回で完全に伸びてしまっているのです。
「ほら、このストレートアイロンならこんなに早くできるのよ!」
「ワァ~~~」
なんて通訳が入りながら。
これは過大広告ではありませんが、温度の違いというトリックがあります。
他社のアイロンは普通の180℃前後。しかし紹介していたアイロンの温度は200℃超え。
「そりゃ伸びるでしょうよ そんなに高温なら」という思いがありましたが…
超高温で1回や2回使った程度なら問題ありませんが、毎日使うと髪はどんどんボロボロになるはずなので気を付けてください。
特に日本人の髪質は世界的にみても非常に弱いのです。
欧米の方と同じ条件で何かをしても、髪の毛が耐えられなくなってしまうのです。
温度を上げれば上げるだけ早く伸びる。しかしそれ相応のリスクがある。ということですね。
つい先日も、「縮毛矯正と同じ220℃設定!プロと同じ!」なんて広告をみましたが、我々美容師が普通縮毛矯正で使う温度は180℃が普通です。
200℃の高温でやる人はほとんどいませんし、ましてや220℃なんてやっている人を見たことすらありません。
売りたいという気持ちはいいですが、ウソはつかないでください(怒)。
理想の温度は
本当ならばストレートアイロンもコテも「理想は160℃以下!」と言いたいところですが、髪をダメージさせにくい代わりに真っすぐ伸ばすのに時間がかかります。
せめて170℃程度で設定できるストレートアイロンが理想ですね。
※もちろん160度でも十分高温なので、時間をかければ髪は伸びます。
「毎日ストレートアイロンで伸ばすからダメージが心配」という方はぜひ温度を160℃~170℃前後に設定して使ってあげてください。
プレート部分で髪は引っかからないか
プレートの材質によってはザラザラしているのもあります。
プレートにザラツキがあると、髪をプレスして通す時にキューティクルを傷つけながらアイロンすることになるので毛が傷んでしまいます。
錆びやすい材質もNG。
アイロンをする時に、いくら髪を完全に乾かしたと言っても水分がどうしても付いてしまいます。
プレートの材質によっては、熱と水分の反応で錆びてしまうものもあり、錆びるとザラザラとしたプレートになってしまうので、キューティクルへのダメージも大きくなってしまいます。
この写真のプレートが錆びてしまっているアイロン。このアイロンを使うと、髪の表面を傷つけてしまいます。
この写真のプレートが錆びていないもの。ツルツルしているわけではありませんが、ザラザラしていません。
理想は、金属のプレートではなく『セラミック』を使用したプレート。
この写真のプレートがセラミック
金属とはまた違ったプレート。
錆びませんし、ツルっとした手触りです。大理石に似たような質感です。
「どれも一緒じゃないか?」と思う人もいますが、毎日使うものだと長い目で見た時に髪の毛に大きな差が出てきます
プレート部分に溝はあるか
ストレートアイロンの溝を気にする人は少ないかもしれませんね。
実は昔の型にはほとんどなかったのですが、ストレートアイロンのプレート部分に溝があるタイプもあるのです。
こちらが溝なし
そしてこちらが溝あり
写真の矢印は溝です。
普通何のためにあるのか分からないですよね?
実はこの溝、とっても助かる機能なのです。たった一本あるだけでも全然違います。
この溝は、『蒸気を溝の先に流してくれる』という役割があります。
髪の毛をストレートアイロンで挟んだ時に蒸気がジュワッっとでたことはありませんか?
髪の毛の中に水分が少しでもあると、アイロンを使った時に水蒸気が出ます。
アイロンが直接皮膚に当たらなくても、水蒸気が頭皮や手に当たるだけでも「アチッ」となります。
プレートに溝がないと水蒸気が全体に広がってしまいますが、溝があるとアイロンの先から水蒸気が抜けてくれるのです。
この工夫に気が付いたときはちょっと感動しました。ヤケドを防ぐためには本当にありがたい機能です。
温度は確認できるか
ストレートアイロンのスイッチ部分はいくつかのパターンがあります。
・オンオフだけ
・温度設定と、オンオフボタンだけ。温度設定はできるが、実際今どのくらいの温度か分からない
・温度設定ができ、液晶で今どのくらいの温度か確認できる。
これがストレートアイロンのスイッチのパターンです。
理想は、液晶で温度が確認できること。これができると、今実際何度なのかが確認できるので使い始めていいタイミングが分かります。
自動電源オフは付いているか
この機能がついていると、うっかりスイッチを入れたまま放置してしまった。ということを防ぐことができます。
滅多にないことかもしれませんが、朝ストレートアイロンを使って電源を切るのを忘れてしまった。
夜家に帰って来て初めて「あ!つけっぱなしだった!」ということが実際に起きています。
ストレートアイロンは高温を出す道具なので、電気代もそうですがなにより火事の危険もあります。
他にも
・自分以外の人がうっかり触ってしまった
・近くに置いてあったものが熱で溶けた
・ペットが触ってしまった
などなど、スイッチが入ったままになってると何が起きるかわかりません。
自動電源オフが付いていれば、約30分で音が鳴りそのまま操作しないと勝手にスイッチが切れる。というもの。
これならストレートアイロンがつけっぱなしになってしまったということを防ぐことができますね。
プレートの外を覆う断熱素材
ストレートアイロンはプレート部分がとても熱くなります。180℃やそれ以上にもなるのでかなり高温。
プレートがそれだけ高熱ということは、ストレートアイロンの先端部分は全体的に熱くなります。
具体的には写真の部分。
プレートを覆う外側の部分です。
この場所は髪の毛をプレスする時に丁度手を当てる場所なのですが、ここが断熱仕様になっていないと熱くて持てません。
写真の様にスウェードのような生地が貼ってあれば断熱仕様になっていいますが、プラスチック部分がむき出しのままのアイロンもあります。
熱くて持てなくなってしまい→アイロンを使うために一度スイッチを切って冷やす。これではとても手間。
熱くならない様になっているストレートアイロンを選びましょう。
おススメのストレートアイロン
上記した全ての条件を満たす仕事としても十分使えるレベルのおススメのストレートアイロンを紹介させて頂きます。
プロ用ということもあり値段は高いのですが、一本あればずっと使えます。
おススメNo1
このストレートアイロンの会社は『テスコム』
テスコムは『Nobby』というドライヤーを作っているのですが、Nobbyシリーズは美容師界では超有名なドライヤー。
全国の美容室で使われているドライヤーのブランドです。
プロ様に作られている製品なので、壊れにくく使いやすいです。
自動電源オフも付いていて、プレート部分はセラミック仕様。温度も現在何度確認できて、なんと180℃設定で、スタートボタンを押してから180℃に到達するまでに55秒でした。
一分かからずに180℃まで上がるので、ちょっと気になった時にもすぐに使えます。
長く良い物を使おうと考えるのであればぜひおススメしたいストレートアイロンです。
業務用じゃなくてもいい
業務用はさすがに使いにくい…ということで家庭でも使いやすいものを探しました。
コチラはおススメとして紹介させていただいたNobbyと同じテスコム製のストレートアイロン。
家庭用として作られているということもあり業務用よりも気軽に使えます。
設定温度は170℃が最高のようですが、まず問題ありません。むしろ髪の毛が傷みにくい温度設定です。
電源も業務用と同じ様に30分で自動で切れます。
アイロンは本当に様々な会社が作っていますが、選ぶ基準の一つとして、アイロンや美容用品を中心に作っている会社の製品で選ぶことをお勧めします。
というのも、美容用品は失敗と改良の連続、そしてお客様の声を反映させることで良い商品がで出来てきます。
美容用品を作っている会社というのは長い歴史の中でその力が長けているので、「ここはもうちょっとこうだったらなぁ」というカユイ所に手が届いている製品が多いのです。
他にもたくさんアイロンあったが…
もちろん他にもたくさん商品はありましたが
・温度が高すぎる(200℃以上は髪が深刻にダメージする温度なので必要ない)
・プレート部分に溝がない
・自動停止がないので、安全性に欠ける
・温度設定がない
などの理由でおススメからは外させて頂きました。
ストレートアイロンは様々な会社作っていて迷ってしまいますが、そんな時は作っている会社が主にどんなものを作っているのか、どんな製品が得意なのかで判断すると失敗が少なくなりますよ。
≪関連記事≫
- 「ヘアビューロンストレートを1年半使った感想 髪はキレイになる?ツヤはでる?」
- 「ヘアビューロンカールで髪はキレイになる?ツヤが出る?1年半使った感想」
- 「コテの巻き髪を誰でも簡単に長持ちキープさせる方法」
- 「縮毛矯正したら前髪が真っ直ぐに!シャキーン前髪を直す方法」
- 「画像で見ながら簡単 可愛いワンカールをキレイに作る方法」
- 「前髪のカールを簡単に長時間キープさせる方法とオススメスタイリング剤」
- 「現役美容師も使っている 安くて髪が傷まないコテ(カールアイロン)を紹介」
ストレートアイロンやカールアイロンについてまとめてあります。