透明感のある色をだすためにブリーチしたい!
グレー系ヘアカラーに染めたいのでブリーチしたい!
ホワイトブリーチしたい!
透明感があってハッキリした髪色を発色させるためにはブリーチが必要です。
髪の毛のメラニン色素を抜いて、発色の邪魔になってしまう黒や茶色をなくすのです。
ブリーチはヘアカラーと違い、1回で色素をたくさん抜くことができるので、その後に染めるヘアカラーをハッキリした色で発色させることができます。
しかし、1回ブリーチしたからといってどんな色でも出せるという訳ではなく、目的の色に合わせてブリーチの回数を増やす必要があるのです。
目的のヘアカラーの土台作りに大切なブリーチ。
そこで今回はブリーチを1回ずつ。計6回行い、ブリーチの回数によってどれだけ髪の毛の色素が抜けるのか。そして色ごとに必要な抜く回数というのを調べてみたので紹介します。
ぜひとも発色の参考にしてみてください。
ブリーチを使って髪の毛の色素を抜く
ブリーチの役割は?
ブリーチは髪の毛のメラニン色素を抜くためだけに作られたヘアカラー剤(永久染毛剤)の一種です。
メラニン色素というのは、髪の毛についている”色”そのもの。
メラニン色素が全くない髪の毛は、”色”がないので白髪になってしまいます。
ブリーチをしても黄色くなる
「ブリーチをしたら金髪になった」「オレンジっぽくなった」と感じた方が多いのではないでしょうか。
確かにブリーチをすると金髪のような髪の毛になりますが、これは決してブリーチに黄色が入っている訳ではありません。
髪の毛の中にあるメラニン色素というのは大きく分けて2種類。
ユーメラニンという黒、茶褐色の色素と、
フェオメラニンという赤、黄色の色素があります。
ブリーチではこの2つのメラニン色素とも抜くことができますが、フェオメラニンというのはとても抜けにくい色素。
抜けやすいユーメラニンが先に無くなり、抜けにくい赤、黄色のフェオメラニンが髪の毛の中に残ってしまうので、金髪や人によってはオレンジの様のな発色をしてしまうのです。
ブリーチを何回もすることで白っぽく
ブリーチ1回程度では黄色が強く残ってしまいます。
しかし何回もすることで抜けにくいフェオメラニンも少なくなってくるので、どんどん白に近づいていくのです。
しかし、ブリーチだけで完全に白になることはありません。
ブリーチだけで完全に白くなった時点で、髪の毛が傷み過ぎて切れてしまうので、普通ホワイトブリーチと言われるのは、薄い黄色にした後に薄い紫色を補色として使い白っぽくさせるのです。
ブリーチで抜いてみた
ブリーチ前の髪の毛
コチラが今回ブリーチの回数による色の変化を調べる髪の毛です。
同じ人の髪の毛なので、条件は全て同じものです。
黒い背景だとこのような見え方。真っ黒ではありませんが、カラーを一度もしていないバージン毛と呼ばれる毛です。
この髪の毛をまず1度全部ブリーチします。
このようにブリーチを塗って…
するとこの写真のような髪の毛の色になります。これが1回ブリーチした髪の毛の色です。
つぎに6本のうち1本だけを残し他の5本をブリーチします。
するとこの写真の様に1本だけ1回ブリーチされ、5本は2回ブリーチした髪の毛ができました。
これと同じ手順で1本ずつブリーチすると…
この写真のような毛束ができました。
上からブリーチ1回、2回…最後の髪の毛は6回ブリーチされています。
では1つずつ詳しく見ていきましょう。
ブリーチ1回
コチラがブリーチ1回の髪の毛の写真です。
地毛の状態と比べるとかなり明るい髪の毛ですね。
メラニン色素が残ってはいるものの、かなり抜けているのでそれなりに色は発色します。
オレンジやレッド系ならそこそこキレイな色が出る。といった程度です。
髪の毛の明るさを示す「レベル」は「14レベル」ぐらい。
ヘアカラーではどんなに明るくできても13レベルなので、14レベル以上はブリーチが必要になります。
ブリーチ2回
コチラが2回ブリーチした髪の毛。1回のときよりもさらに黄色が薄くなっています。
この程度まで色素が抜ければ、暖色系のヘアカラーはそこそこキレイな色が出せます。オレンジ、レッド、ピンクなどですね。
原色を出すにはさらにブリーチが必要ですが、透明感のある発色なら可能です。
ヘアカラーのレベルも「17レベル」まで明るくなりました。
3回ブリーチ
コチラが3回ブリーチした髪の毛の写真。
2回ブリーチした髪の毛のときよりもさらにメラニン色素が少なくなっています。
残りやすい赤、黄色のフェオメラニンも3回目からかなり薄くなってきていますね。
オレンジ系なら原色に近い色までだせるはずですが、アッシュやグレー系など寒色系のヘアカラーを原色で出すにはこの明るさでもブリーチが足りないですね。
ただ、人気のベージュ系ならこのあたりからそれなりにキレイな発色になります。
髪の毛の明るさレベルも「18レベル」ほどまで明るくなりました。
黒、茶色のユーメラニンはほとんど残っていませんね。
4回ブリーチ
コチラが4回ブリーチした髪の毛の写真です。
染めた時の感想は、「あれ?3回目の時とそんなに変わらない?」という位の染まり。
ここまでブリーチを繰り返すと、残っているのは抜けにくいフェオメラニンだけ。
髪の毛の変化も少なくなってくるのです。
髪の毛の明るさレベルも「18~19レベル」ぐらい。3回ブリーチした髪の毛が「18レベル」ぐらいだったので、変化が少ないです。
一番初めのブリーチは。6レベル→14レベルなので、一気に8レベルも変わったんですけどね。
5回ブリーチ
コチラが5回ブリーチした髪の毛の写真。
そろそろホワイトが見えて来た感じですね。
ここまで色素が薄くなってしまえばグレー系のそれなりにキレイに出ますし、他のヘアカラーも原色に近い程度の色を出すことができます。
「鮮やかなヘアカラーを染めたい!」という方はこの程度までブリーチすればほとんどの色を出すことができますよ。
ただし、「ホワイトブリーチ」に関してはこれでもブリーチが足りません。
髪の毛の明るさのレベルも「19レベル」という、真っ白一歩手前まで明るくなりました。
このぐらいまで抜くと毛のダメージがものすごいことになっています…
水に濡らすと溶けたような質感に…髪の毛のダメージを気にしない人の領域ですね。
6回ブリーチ
コチラが6回ブリーチした髪の毛。
メラニン色素がほとんどなくなってしまい、白に近い黄色ですね。
このぐらいまで色素を抜けば邪魔するものはありません。薄紫を重ねてホワイトにすることもできますし、マニキュアカラーを使って、真っ赤、真っ青のような原色のビビットな色を出すことができます。
ただ、今回実験だったのでコンディショナーやトリートメントは何も付けていませんが、保湿剤を付けないとみて分かるようにバサバサになっています。
濡れている時に引っ張ると切れてしまう…そんな髪の毛です。
髪の毛のレベルも「19レベル以上」になりましたね。
ちなみに「20レベル」というのは完全な白髪で真っ白。この髪の毛はブリーチだけで作ることができない(切れてしまう)ので、このぐらいが限度でしょう。
7回やってもいいと思いますが、大きな変化は望めませんしこれ以上ブリーチすると本当に切れてしまいそうです。
屋外で見てみると
コチラがブリーチした髪の毛を外で見た状態。
右から1回2回…最後が6回です。
室内よりもリアルな色が分かりますね。
個人差はある
今回日本人の髪の毛でブリーチしましたが、ブリーチの抜け方は個人差があります。
なので、ブリーチ回数の色の出方は少し差が出ると思いますが、ほぼ間違いなく今回調べた髪色ぐらいになるはずです。
今回は抜けの良いブリーチを使ったので、スムーズに明るくなりましたが、抜けのよくないブリーチを何度使っても今回の結果ほど明るくならないので、使うブリーチの種類には気を付けましょう。
コチラはプロ用製品を作っているメーカーの、抜けの良いブリーチです。
まとめ
ブリーチ1回 | 14レベル | オレンジなどの暖色系ならそれなりにキレイな色がでる |
ブリーチ2回 | 17レベル | オレンジ、レッド、ピンクなどの暖色系ならキレイに出るが、原色では難しい |
ブリーチ3回 | 18レベル | オレンジ系なら原色近い色までだせる。グレーやアッシュをキレイに発色させるにはブリーチが少し足りない。ベージュ系ならそれなりにキレイな色が出る。 |
ブリーチ4回 | 18~19レベル | 3回ブリーチした髪の毛とそこまで大きな変化はない。 |
ブリーチ5回 | 19レベル | ホワイトブリーチには足りないが、グレー系やアッシュなどの寒色系ヘアカラーもキレイに発色するレベル。暖色系はほとんどの色で原色に近い色が出る。 |
ブリーチ6回 | 19レベル以上20レベル未満 | ホワイトブリーチが可能なレベル。グレーやアッシュなどの寒色系ヘアカラーも原色で出すことができる |
このぐらいになりました。
まず大切なのは、目的の色、一体どんなヘアカラーにしたいのかを決めることです。
その色に合わせてブリーチの回数を決める。ということですね。
原色に近いハッキリとしたい色を出したいのであれば、ブリーチの回数を最低4回、理想はそれ以上必要になります。
1日のヘアカラーで出すのではなく、数か月にわけてブリーチをして、徐々に色の変化を楽しむ。という方法も良いかもしれません。
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(セルフでホワイトブリーチしてみました)
ブリーヘアカラーについてまとめてあります。合わせて参考にしてください。