ブリーチした髪の毛にはパーマができない?理由とかける方法

髪を伸ばしたらパーマをかけたい、ふんわりさせたい、雰囲気を変えたい

色々な理由でパーマをかける人がいると思います。

 

しかし、ブリーチ経験が残っている部分にはパーマができないことがあります。

 

Aさん「最近ストレートにも飽きて来たな~ そうだ、ふんわりさせるためにパーマをかけよう!」

美容師「申し訳ありません。お客様の髪の毛はブリーチ部分が残っているのでパーマが出来ないんですよ…」

Aさん「え?傷みが出るってことですか?少しぐらい傷んでもいいので!」

美容師「いえ、危険なのでそれでもかけることが出来ません…」

 

時にはこの時点で「せっかく来たのに!」と怒ってしまうお客様もいます。

 

しかし、それでもブリーチされた部分にパーマは激しいダメージの原因になってしまうので断らせていただくことがあるのです。

 

 

ただし、特別な場合に限りブリーチされた髪の毛でもパーマをかけることができます。

 

このページではなぜブリーチされた髪の毛にパーマがかけられないのか。そしてかける方法を紹介します。

 

このページで説明させていただく”パーマ”とうのは、”パーマ系”全てなので、縮毛矯正、ストレートパーマ、デジタルパーマ、エアウェーブなど髪の毛の形を変えるメニュー全てのことを指します。
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ブリーチ毛にパーマ

パーマがかかる仕組み

すこし科学のお話になるので苦手な人は飛ばしちゃってください。知らなくても大丈夫です。

 

パーマには1剤2剤というのがあります。

1剤で髪の毛の中の結合を切断し、形を曲げた状態で2剤によって切断した結合をつなぎ合わせて、”曲げた形”の髪の毛にする。それがパーマです。

 

1剤の中に入っているのは、還元剤、アルカリ剤、安定剤、水 大きく分けてこの4つです。

 

還元剤とアルカリ剤は髪の毛の結合を切る力があり、それぞれシスチン結合と塩結合に作用します。

髪の毛が極端に傷んでいる場合、この結合を切る時に髪の毛が耐えられなくなってしまうのです。

 

ブリーチはキューティクルもタンパク質もボロボロに

ブリーチは髪の毛の中にあるメラニン色素を壊すことにより、色素の少ない透明感のある髪の毛の色を作ることが出来ます。

 

黒髪の人は、メラニン色素の中でも黒、茶、赤褐色の色が強いのですが、ブリーチでなくしてあげるだけでミルクティーやベージュ、グレーやホワイトヘアカラーもできるようになります。

 

しかし、色素を壊すということは同時に髪の毛のタンパク質を傷つけてしまい、髪を守ってくれているキューティクルもボロボロにしてしまうのです。

それほど強力な薬なのです。

 

パーマの強さにブリーチが耐えられなくなる

パーマは髪の毛の中の結合を切る力があります。結合を切るので髪の毛にも負担をかけます。

 

ブリーチでタンパク質が傷ついてしまい弱ってしまった髪の毛は、このパーマの力に耐えることができないのです。

 

パーマの力に耐えられなくなった髪の毛一体どうなるか?

 

いくつか症状はありますが、我々の業界用語でビビると呼ばれる毛が縮れた状態になったり、髪が溶けてしまうように弾力が全くなくなってしまったり、最悪の場合、断毛といって毛が切れてしまうのです。

 

美容師はこの怖さを知っているので、パーマをかける前に「できません(リスクが大きすぎるので)」と断るのです。

 

パーマをかけたい!と言ってもチリチリの爆発ヘアーにしたいわけではありませんよね?そんな髪の毛誰だって望んでいませんからね。

 

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ブリーチ毛でもパーマが出来る?

ウェーブヘアでブロンドヘア―の女性の写真

ここまで「ブリーチはパーマができない!」と説明させていただきましたが、それは「基本的にはやめた方がいい」ということであって、絶対にできない!というわけではありません。

 

ブリーチされた髪の毛でもパーマができる可能性を紹介させていただきます。

 

ブリーチ1回程度

ブリーチをしたけど、タンパク質がパーマが出来る程度に残っている髪の毛ならパーマをすることが出来ます。

 

傷みに合わせて力の弱いパーマ液を使うので、カールの強いパーマ、強力なパーマはできませんが、ふんわりさせる程度ならかけることが出来ます。

 

ただこの”1回”というのもあいまいで、ブリーチ1回でボロボロになってしまう髪質の方もいらっしゃるのでその場合はできません。

 

髪の毛の状態、様子を見つつかけられるようなら…とその場その場で判断するしかありません。

 

ラクトンチオール

実はブリーチなどをして、弱りに弱った髪の毛用につくられたパーマがあります。をかけることが出来る薬というのがあります。

それがラクトンチオールという特殊なパーマ液。

 

別名スピエラとも呼ばれますが、普通の黒髪にはほとんどかからない程度の弱い薬です。

 

細かい説明をすると皆さんきっと眠くなってしまうのでここでは省略しますが、このラクトンチオールであればブリーチ毛でもかけることができます。

 

ただし、毛が溶けるほどブリーチされている毛には出来ないのと、常に置いてある美容室がほとんどないというのが現状です。

 

ラクトンチオール(スピエラ)は、薬剤の値段がすさまじく高価。

そして使う頻度もかなり少ないので「在庫になってしまう」という理由で扱われていません。

 

20~30店探して1店置いてあるかな…という薬です。

 

美容院に予約する前に直接電話で「ブリーチされた髪の毛でもパーマがかけられますか?」と聞いてみましょう。

聞くだけタダです!

 

「ラクトンチオールありますか?」なんて質問をすると「(業界の方かな?)」と誤解されてしまいます。

 

ブリーチ部分を切ってなくす

かなり極端な方法ですが、ブリーチされている部分を切ってしまえばパーマはできます。

 

しかし、切ってもなおパーマがかけられるほどの長い髪の毛でないといけないというのが条件。すべて切る必要があるので、髪の毛はかなり短くなります。

 

私は仕事の時は、女性で髪の毛が長い方はブリーチをする時は頭全部するのではなく、毛先のグラデーションカラーで透明感のあるカラーを楽しむことをおススメしています。

 

毛先だけのブリーチであれば、ヘアスタイルを変えたいな。と考えた時に毛先を切ってしまえばブリーチがなくなるので後々ヘアスタイルの幅が広がるのです。

 

男性の短い方は毛先だけグラデーションというのは難しいので、素直に生え変わりを待った方が良いですね。

 

まとめ

今回はブリーチ毛にパーマはできないのか?そしてかける方法はないのか?についてまとめさせていただきました。

 

お客様の多くは「よしパーマをかけるぞ!」と楽しみに美容室に行くと思います。

もう気持ち的にパーマをかける気満々なのに、いざ美容室に行ってみたら「できません」なんて断られたらなんか嫌な気持ちになってしまいますよね。

 

私も直接怒られたことがあります…泣

 

 

お客様の髪の毛を思って断ってはいるのですが、正直結構悲しかったですね。。

 

美容師というのは、パーマで失敗が起きてしまったヒドイ髪の毛の状態を知っているのです。

 

そしてそんな髪の毛の状態のお客様になってほしくないので断るのです。

それを理解していただくとありがたいです。

 

ブリーチには透明感のあるカラーが出来るというメリットもありますが、同じようにデメリットも多くあるのでパーマを予定している人は注意が必要ですね。

 

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