結婚式や同窓会、写真撮影など、大事な予定が近づいてくると、こんなふうに思う方が多いです。
「当日のヘアセットは式場の人にやってもらうから、その前に美容室へ行く必要はないよね?」
「直前にトリートメントをして、サラサラにしておけば大丈夫?」
先に結論をお伝えします。
- 当日のヘアセットは、当日の技術だけで決まるわけではありません。髪の量や毛先の状態という「下地」で、決まる部分が大きいです
- 目安として、カットと縮毛矯正は2週間前まで、カラーは1週間前くらいに済ませておくと、当日に慌てません
- 軽くしすぎ、サラサラにしすぎは逆効果になることがあります。整え方にはちょうどいい加減があります
この記事では、大事な予定の前に美容室でやっておくべき準備と、その順番を現役美容師が紹介します。
目次
なぜ事前準備でセットのしやすさが変わるのか
ヘアセットは、土台になっている髪の状態にかなり左右されます。
量が適度に軽くなっていて、毛先が自然にすいてある髪は、セットする側にとって扱いやすい髪です。
逆に、量が多すぎて毛先が重いままだと、まとめるのに時間がかかったり、ピンの効きが悪くなったりします。
つまり当日式場の人にヘアセットをしてもらう場合でも、その前のカットで「セットしやすい状態」にしておくことに意味があるんです。
大まかな逆算スケジュール
あくまで目安ですが、予定日から逆算するとこんな流れになります。
- 2週間前まで:カット、縮毛矯正の相談。当日の髪型に合わせた量の調整は、このタイミングで
- 1週間前くらい:カラー。根元の伸びや色ムラを整えておく時期です
- 数日前:首筋や背中の産毛剃りを頼む場合は、このあたりで(後で詳しく説明します)
- 前日・当日:特別なことはしない。いつも通りの状態でセットしてもらうのが一番安定します
ポイントは「前日に全部やろうとしない」ことです。
何か合わなかった時に直す余裕も、当日までの間にあった方が安心ですよ。
カットで一番大事なのは「当日の髪型を伝える」こと
事前のカットで、私が一番聞きたいのは当日のヘアセットの髪型です。
髪型が決まっているなら、予約の時でもカットの前でもいいので、美容師に伝えておいてください。
理由はシンプルで、アップスタイルにするのか、巻いて下ろすのかで、残しておきたい量や長さが変わるからです。
軽くしすぎは、逆にセットしにくくなる
「軽い方がセットしやすそう」と思われがちですが、軽くしすぎは逆効果になる可能性があります。
髪をすきすぎると、毛束がまとまらずバラけやすくなり、ピンを留めても効きにくくなります。ボリュームを出したい部分で、逆に髪が足りなくなることもあります。
当日の髪型が決まっているなら、その形を作れる量を残しておく。
これが事前カットの考え方です。
決まっていない場合は、そのことも含めて相談してもらえると、「どちらの髪型でも対応できる量」で整えられます。

トリートメントと縮毛矯正は「やりすぎ・直前すぎ」に注意
ここは特に間違えやすいところです。
傷みすぎているなら、トリートメントは必要
髪が傷みすぎてクシ通りが悪い状態では、セット以前の問題になってしまいます。
絡まりやすい髪は、まとめる時にも引っかかって、形が決まりにくいです。
当てはまる方は、事前にトリートメントで状態を整えておくことをおススメします。
ただし、直前にサラサラにしすぎない
一方で、直前にトリートメントをしてサラサラにしすぎると、今度は別の問題が出てきます。
髪が滑りすぎると、セットに必要な「逆毛」が立ちにくくなります。
ピンも滑りやすくなるので、せっかく作った形が崩れやすくなってしまうんです。
トリートメントをするかどうか、するならいつするかは、特にヘアセットを担当する人と相談してほしいところです。
普段の美容師と当日のセット担当が違う場合は、セット担当側の意見を優先してください。
最近多い「ピカピカサラサラ」の縮毛矯正は特に注意
最近多い、ツヤツヤでサラサラに仕上がるタイプの縮毛矯正にも注意点があります。
こういう縮毛矯正は、かけたてだとアイロンで巻きがつきにくくなります。
当日にカールのある髪型や、毛先を巻くセットを考えている方は、縮毛矯正の時期をよく考えてください。
もし気になるのが根元のクセだけなら、根元だけにかける、という選択肢もあります。
毛先に縮毛矯正がかかっていなければ、巻きにくくなることはありません。
全体をかけるのか、根元だけにするのかは、クセの状態と当日の髪型を合わせて判断する部分なので、美容師に相談してみてください。

当日のセットは、美容室で頼める場合もあります
当日のヘアセットの場所も、早めに決めておくと安心です。
式場のプランに含まれている場合もあれば、自分で手配する場合もあります。
お店によっては、早朝の予約などで結婚式のヘアセットを受けているところもあります。
普段通っている美容室に「当日の朝、セットだけお願いできるか」を聞いてみるのも手です。
男性も、当日に慌てるケースは実際にあります
これは実際にあった話です。
結婚式のプランで、男性側は「自分でやってください」という内容だったため、当日の朝に美容室へ来て、ヘアセットだけをしていった方がいました。
男性はセットの手配が要らないと思いがちですが、プランの内容によっては自分で用意することになります。
パートナー任せにせず、自分のプランも一度確認しておいてください。

女性の産毛剃りは、頼める店が限られます
ドレスを着ると、普段は隠れている首筋や背中が見えます。
その部分の産毛が気になる方向けに、産毛剃りのメニューを用意しているお店もあります。
私が以前勤めていた店でもあり、メニュー名は「ブライダル」でした。ただ、メニュー名も内容も店によって違います。
美容師免許だけではできない施術です
ここは知っておいてほしい点です。
カミソリを使う産毛剃りは「顔そり」と同じ理容の範囲に入るため、美容師免許だけではできません。理容師のいるお店でないと受けられない施術です。
なので「通っている美容室なら当然やってもらえる」とは限りません。
希望する方は、まずサロンに「産毛剃りはできますか」と確認してみてください。
肌の状態によっては赤みが出ることもあるので、当日ではなく事前に回す前提で、日程も含めて相談するのがおススメです。
美容室で相談する時に伝えるとよいこと
事前準備を相談する時は、次のことを伝えてもらえると判断がしやすくなります。
- イベントの日付と、当日のヘアセットを誰がやるか(式場/美容室/自分)
- 当日の髪型が決まっていれば、その写真
- ドレスや衣装で、首筋や背中が見えるかどうか
- 縮毛矯正やカラーの履歴と、最後にやった時期
施術履歴が大事な理由は「セルフカラーや黒染め、美容師に言わないとどうなる?恥ずかしがらずに伝えてほしい施術履歴」でも詳しく書いています。
まとめ
- 当日のヘアセットは下地で決まる部分が大きい。量を適度に軽く、毛先を自然にすいてある髪がセットしやすい
- ただし軽くしすぎは逆効果。当日の髪型が決まっているなら、事前カットの時に必ず伝える
- 目安はカット・縮毛矯正が2週間前まで、カラーが1週間前くらい。前日に全部やらない
- トリートメントは、傷みすぎているなら必要。ただし直前にサラサラにしすぎると逆毛が立ちにくく、ピンも滑りやすいので、セット担当者と相談する
- ピカピカサラサラ系の縮毛矯正は、かけたてだと巻きがつきにくい。根元のクセだけなら根元だけかける選択肢もある
- 当日のセットは、早朝予約などで受けてくれる美容室もある。男性も「自分でやる」プランがあるので要確認
- 首筋や背中の産毛剃りは店によってはメニューがあるが、カミソリを使う施術は理容師の仕事なので、頼める店は限られる
大事な予定の当日は、誰でも緊張します。
髪の下地だけでも先に整えておくと、当日の朝がだいぶ楽になりますよ。
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