パーマをかけて家に帰って、鏡を見た瞬間。
「思ってたより、かなり強い…」
そんな経験、ありませんか?
美容室ではちょうど良く見えたのに、自分の乾かし方だとクルクルしすぎる。広がる。老けて見える気がする。
先に結論をお伝えします。
- パーマを自宅で完全に落とすことはできません。できるのは「緩める」までです
- 「少し強いかな?」程度であれば、2〜3日様子を見るのがおススメです。数日の間にかなり弱くなることが多いからです
- 逆に、明らかに強すぎてクルクルしている場合と、ほぼ全くかかっていない場合は、様子見をせずかけた美容室に相談してください
- 市販のストレートパーマ液で自分で落とそうとするのは絶対にダメです。これだけは本当にお願いします
この記事では、現役美容師の立場から、自宅で緩める方法と、美容室でできるお直しの範囲を紹介します。
目次
そもそも、なぜ自宅では完全に落とせないのか
パーマは、髪の中にある結合を薬剤で一度切って、ロッドで巻いた形のままつなぎ直す施術です。
一度つなぎ直された結合は、シャンプーやトリートメントでは元に戻りません。
だから「洗えば落ちる」「トリートメントをたくさん付ければ取れる」ということは基本的にないんです。
自宅でできるのは、
- かけた直後の不安定な時期に、少しだけ緩ませる
- 重さや質感で、カールを落ち着いて見せる
この2つまでです。
完全に落としたい、真っ直ぐに戻したい、となれば美容室での施術が必要になります。
仕組みについては「パーマを長持ちさせる方法」の記事でも紹介していますが、かけた後48時間ほどは空気酸化で定着する途中で、形が変わりやすい不安定な時期です。
逆に言えば、かけた直後ほど、自宅でも緩めやすい時期でもあります。
まず判断。様子見でいいケース、相談した方がいいケース
焦って何かをする前に、まず自分の状態がどれに当てはまるか見てください。
2〜3日様子を見ていいケース
- 少し強いかな、という程度
- 美容室帰り当日〜翌日で、まだ自分で乾かすのに慣れていない
- 濡らすと落ち着くのに、乾くと強く出すぎる
このパターンは、数日の間にかなり弱くなる可能性が高いです。
パーマはかけた直後が一番強く出て、そこから少しずつ落ち着いていくものだからです。
お直しの受付期間に余裕があるお店なら、翌日に慌てて直しに行くより、2〜3日様子を見てから判断する方がおススメです。
様子見をせず、相談した方がいいケース
- 明らかに強すぎて、全体がクルクルしている
- 逆に、ほぼ全くかかっていない。濡らしてもカールが出てこない
- 毛先がチリチリ、ゴワゴワしていて、触ると明らかに様子がおかしい
この3つは、自宅で何とかなる範囲を超えています。
特に「全くかかっていない」は、ケアの問題ではなくパーマ自体がかかっていない可能性が高いです。我慢しても自然に良くはなりません。
まずはカウンセリングから、という形で大丈夫です。
「パーマが思った感じと違って、一度見てもらえませんか?」
と連絡してもらえれば、美容師側はだいたい察します。言いにくいかもしれませんが、遠慮はいりません。実際、お直しの相談はよくあることです。

自宅で緩める方法
様子見の期間に、少しでも落ち着かせたい場合の方法です。
あくまで「緩める・落ち着いて見せる」方法で、やりすぎはダメージのもとになるので注意してください。
重めのトリートメントとオイルで落ち着かせる
しっとり重めのトリートメントを毛先中心に付けると、カールに重さが出て、広がりが落ち着きます。
乾かす前にはヘアオイルやバームを少し多めになじませると、クルクル感が束感に変わって見えますよ。
引っ張りながら乾かす
パーマを長持ちさせる時は「引っ張らないで揉み込むように乾かす」のが基本ですが、緩めたい時は逆です。
手グシで毛流れに沿って下へ引っ張りながら、ドライヤーの風を上から当ててください。
カールを伸ばす方向に乾かすことで、少しだけダレさせることができます。
前髪だけならアイロンもアリ
前髪のパーマが強すぎると、顔の印象が全部持っていかれます。
前髪だけなら、ストレートアイロンを低温で軽く通して落ち着かせるのはアリです。
ただし全体に毎日アイロンを当て続けると、今度は熱ダメージで髪が傷んで、余計に広がるようになります。前髪などの部分使いにとどめてください。
絶対にやってはいけないこと。市販ストレートでの自己修正
ここは強めに書きます。
かかりすぎたパーマを、市販のストレートパーマ液で自分で落とそうとするのは悪手です。絶対にやめてください。
市販のストレート系の薬剤には、私たち美容師が使う薬の中でもかなり強い種類のものが使われています。
美容室では、髪の傷み具合を見ながら薬の強さや置く時間を調整しますが、市販品はその調整ができません。誰の髪にも同じ強さで作用します。
それを、パーマをかけたばかりの傷んでいる髪に使ったらどうなるか。
酷いことになる可能性が高いです。
そして一番知ってほしいのは、薬剤で傷んでしまった髪は、トリートメントでも完全修復はほぼ不可能だということです。
「傷んだらトリートメントで直せばいい」と思っている方が多いのですが、髪は死んでいる細胞の集まりなので、薬剤ダメージそのものを元通りに治すことはできません。
手触りを良く見せることはできても、中身は戻らないんです。
少し高いお直し代を惜しんで取り返しのつかないことになるくらいなら、最初から美容室に相談してください。

美容室でできるお直し
かかりすぎの場合
まず試したいのが「毛先をわずかに切る」
意外かもしれませんが、毛先をわずかに切るだけでも、かなりパーマ感が減ります。
パーマはロッドを毛先から巻いていくので、一番カールが強く出ているのは毛先の部分です。
その一番強い部分を少しなくすだけで、全体の印象がかなり落ち着きます。
薬剤を使わないので髪への負担も一番少なく、私が現場でもまず提案することが多い方法です。

ストレートパーマで自然に落とす
カットだけでは足りないくらい強い場合は、ストレートパーマで自然に落とす方法もあります。
全部を真っ直ぐにするのではなく、カールを弱める方向で薬剤を調整してかけます。
部分的に前髪だけ、顔まわりだけ、という直し方もできるので、「全部は気に入っているけど、ここだけ強い」という場合にも向いています。

※実際に、きつめにパーマをかけた毛束

※ストレートパーマをかけているところ

※ストレートパーマで、パーマがゆるくなった毛束
かからなすぎの場合
逆に、ほとんどかかっていない場合は、髪の傷み具合を見ながら判断します。
状態を見て「これならいけそうだ」と判断できれば、かけ直しをします。
ただし、短いスパンで2回目のパーマになるので、薬剤選びは1回目以上に慎重になります。
私の場合は、システアミンという化粧品系の薬剤など、髪への負担が少ない方法を選ぶようにしています。
逆に、ダメージが進んでいて「今かけ直したら危ない」という状態なら、正直にそうお伝えして、期間を空ける提案をすることもあります。
ここは髪を見ないと判断できない部分なので、やはり一度見せてもらうのが一番確実です。
パーマの種類で、緩みやすさが違います
最後に、種類による違いも知っておいてください。
普通のパーマ(コールドパーマ)は、かけた直後の不安定な時期に緩みやすく、自宅ケアの効果も出やすいです。
一方でデジタルパーマは、熱で形を記憶させている分、乾かしたときにカールがしっかり戻ってきます。自宅で緩めるのは正直かなり難しいです。
デジタルパーマが強すぎる場合は、早めに美容室に相談した方が解決が早いですよ。
まとめ
- パーマは自宅で完全に落とすことはできない。できるのは緩めるまで
- 「少し強いかな?」程度なら、2〜3日様子見がおススメ。数日でかなり弱くなることが多い
- 明らかにクルクルしすぎている場合と、ほぼ全くかかっていない場合は、様子見せず美容室に相談する
- 毛先をわずかに切るだけでも、かなりパーマ感は減る。一番負担の少ないお直し
- かかりすぎはストレートパーマで自然に落とす方法もある
- かからなすぎは、ダメージを見てかけ直し。2回目はシステアミンなど負担の少ない薬剤を選ぶ
- 市販のストレートパーマ液での自己修正は絶対にダメ。薬剤ダメージは完全修復できない
- デジタルパーマは熱の記憶が強いので、自宅で緩めるのは難しい
「失敗したかも」と思っても、直せる範囲は意外と広いです。
自己判断で薬剤に手を出すのだけは避けて、まずはカウンセリングから相談してみてくださいね。
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