多くの方の白髪が生えてくるのは、男性は35歳前後、女性は38歳前後からで、
主な原因は「体の老化による細胞の酸化」と言われています。
しかしこれはあくまで平均。
10代、20代と若くして白髪が生える人もいます。
あまりに早く白髪が生え始めたら、「若いのに白髪なんて恥ずかしい!」と気になってしまいますよね。
白髪の生え方には個人差があります。
体質や遺伝、生活習慣で影響を受け、若年層でも白髪が出てくることもあります。
そこで今回は、若白髪の原因と対策について紹介します。
気になっている方はぜひとも参考にしてくださいね。
若白髪の原因
1)栄養不足
ダイエットや健康のために、と食事量を極端に減らしたり、
あまり知識がない状態で、ベジタリアン料理や糖質制限を中心とした
過度な食事制限を行い、栄養不足になってしまう若い方が増えています。
髪の毛にとって必要なミネラルやビタミン類が不足することで、
亜鉛欠乏症、鉄欠乏性貧血、銅欠乏症、パントテン酸欠乏症、ビタミンB12欠乏症、ビオチン欠乏症などの欠乏症を引き起こす恐れがあります。
こういった欠乏症になってしまうと、
「白髪の増加、抜け毛の増加、髪質の悪化」などの症状につながります。
また、体にとって必要な栄養は、生命維持に大切な脳や、全身の臓器へ優先的に運ばれてしまうため、
髪の毛への栄養は後回しにされてしまうのです。
栄養が不十分な状態では、色素細胞であるメラノサイトの活動が弱まり、
黒髪を生成するメラニン色素が作られなくなり、ますます白髪や抜け毛へとつながってしまうのです。
タンパク質を摂取しよう
若白髪対策におすすめなのが、タンパク質です。
タンパク質は、体に必要不可欠な栄養素で、
運動と組み合わせることでエネルギーになります。
また、アミノ酸フェニルアラニンという、メラニン色素生成をサポートする主成分でもあります。
若白髪対策としてはもちろん、
若い皆さんの体の成長や、健康維持のためにも、タンパク質をきちんと摂る事をおススメします。
特に便利なのが、冷蔵庫に一口サイズのプロセスチーズを常備しておいて、
小腹がすいたら摂るようにすることです。
スナック菓子やジャンクフードを減らし、その分、良質なタンパク質をなるべく摂取することを心掛けてみましょう。
また、動物性食品には、亜鉛や鉄、銅などのミネラルといった、育毛を促す助けとなる成分が豊富に含まれています。
栄養素の吸収率も高いことも利点です。
食事制限をしている方や、植物性食品を多く摂っている場合、
サプリメントを利用するなど工夫し、ミネラルやビタミンの補給も、しっかりとするようにしましょう。
睡眠不足
10代・20代は体力があり、多少の無理がきいてしまうため、
部活、試験、受験、羽目を外しての夜遊び、また、夜通しスマホに夢中で、
気がつけば睡眠時間を削って、寝るのは明け方になってしまった・・・、
そんな日々をついつい送っている方も多いのではないでしょうか?
睡眠時間が、若白髪に関係あるのか?と疑問に思われるかもしれませんが、
大いにあります。
睡眠中に、健やかな身体に必要な成長ホルモンが分泌されるためです。
成長ホルモンには、
・細胞分裂
・新陳代謝を促進
・疲労回復
・病気の治癒
といった働きがあります。
また、睡眠不足で成長ホルモンの分泌が徐々に減っていくと、
・身体の老化
・免疫力低下
が起きます。
白髪や抜け毛対策に加え、体全体の健康維持のためにも、
適度な睡眠時間を確保することを心掛けましょう。
ストレス
ストレスも若白髪が増える原因です。
私たち人間の体は、ストレスを受けることで筋肉が緊張し、血管の収縮が起こり、血行不良となります。
血行が悪くなると、頭皮の毛根やメラノサイトの働きにも影響を及ぼし、働きが鈍くなるため、白髪が増えてしまうことになるのです。
自分なりのストレス解消方法を探しすことは、白髪対策だけでなく、健康な体作りのためにも大切です。
軽い有酸素運動や入浴は、新陳代謝をあげ、血行促進にもなるのでおススメ。
意識してジョギングやウォーキングを行ったり、シャワーに頼らず、湯船に入り全身を温めることでもリラックスできます。
特に朝日の下で運動することは、「セロトニン」という幸せを感じることのできる脳内物質がたくさん放出されるので、
ただ歩いているだけでも心地よくなります。
もしも白髪自体がストレスの原因となっているのであれば、
白髪染めで目立たなくすることで、精神的なストレスを減らすこともできます。
紫外線
10代の学生さんは屋外の部活で頑張っている方、
また20代の若い皆さんも屋外スポーツやマリンスポーツなどで、
頻繁に頭皮に紫外線を浴びる機会の多い方々もいると思います。
紫外線は、色素幹細胞のDNAを損傷させてしまう事が知られており、
その結果白髪発生の原因となり得ます。
紫外線から頭皮を守ることは、顔や体にUV(紫外線)対策をすることと同様に、とても大切です。
長い時間紫外線に当たるのをできるだけ避け、帽子で防ぐことも大切です。
血行不良
ストレスを感じると血管が萎縮してしまい、全身への血の巡りが悪くなります。
血行不良が続くことで、髪の毛や頭皮は十分な血液や栄養を分けてもらいづらくなり、
メラノサイトや毛母細胞に元気が行き渡らず、白髪の原因になります。
黒髪になるにはメラニンが必要。メラニンが作られなければ白髪として生えてきてしまうのです。
また、食事の乱れ、運動不足も血行不良につながります。
貧血や虚弱体質の方は、根本原因も見直し、改善する必要があります。
肩こりや冷え性の症状も、血行不良が大きく関係しているので、自覚症状があれば、改善方法を探していきましょう。
血行改善に効果的なのが、血行のよくなる頭皮マッサージです。
スマートフォンやパソコンの影響で頭皮がコチコチに凝り固まっている現代人はとても多いです。
頭皮をほぐして柔らかい状態に戻す頭皮マッサージはとても気持ちよく、
血行促進に加え、リラックスにも効果的な方法です。
ここでは、簡単に自宅でできるマッサージをひとつご紹介いたします。
①両こめかみに両小指のハラをあてて、左右の耳付近から頭頂部へ向かい、指全体で揉み上げます。
②頭頂部の「百会」のツボを強めにしっかり押します。(2秒強く押し、2秒ゆるめる・・を繰り返す)
③頭頂部から後頭部へと下りながら、マッサージをつづけます。
④耳たぶ下から、耳を人差し指と中指の間で挟み込み、時計回りと反対回りにゆっくりと耳全体を回します。
この方法で頭皮全体の血行がよくなります。
白髪だけでなく、発毛、育毛にも血行は深く関係します。
遺伝
医学的な解明はされていませんが、
若白髪の原因の1つに遺伝もあると考えられています。
私自身も仕事上、たくさんの親子の髪の毛を見てきましたが、
髪質がそっくりな人も多く、遺伝の影響は大きい。と経験上断言できます。
両親ともに若白髪、もしくは親のどちらかが若白髪だった場合、
その子供が若白髪になるケースが多いと言われています。
例えば、白髪発生年齢の平均は30歳代半ば頃、と言われていますが、
遺伝が原因の場合、実際それよりも若くして白髪が発生することもあるようです。
また若白髪の原因が遺伝の場合、
・メラノサイト(色素細胞)量が、生まれつき少なく、白髪になりやすい。
・生まれつき、タンパク質をつくる遺伝子の量が少ない。
ということが考えられます。
医師の話によると、
遺伝が原因の若白髪は、残念ながら現在では治す事が難しいそうです。
遺伝が原因での若白髪の場合には、気にしてストレスになることを防ぐためにも、楽しく心地よく対策を考えていきましょう。
最近は良質な白髪染めやヘアカラーなどがでていますので、これらを使用して染めたり、
白髪が目立たないヘアスタイルを試してみることもよいですね。
ちなみに、上記のような条件に当てはまっていたら、必ず若白髪になるという訳ではありません。
あまり不安になって悩まないようにしてくださいね。
病気
病気になってしまうことで若白髪の原因になることもあります。
若白髪を引き起こす病気として、いくつかの例を挙げておきます。
◇尋常性白斑
皮膚の一部分や数ヵ所が白くなってしまう病気で、発症原因は不明です。
白斑が頭皮にできてしまった場合、そこに生えている毛や、生えてくる毛も白髪になってしまい、それを白毛症と言います。
白斑が拡散すれば体中が真っ白になってしまい、頭皮に広がったら白髪が生えてくるようになります。
気になる方は、皮膚科を受診しましょう。
◇貧血
症状としては、下痢、腹痛、手足のむくみ、排尿障害など白髪が生えてくる他にも体調不良が現れます。
貧血は、ヘモグロビンの減少で身体が酸欠状態になると起こり、軽度のものから重度のものまであります。
酸欠状態の体内で、頭髪へ酸素を運ぶ優先順位はとても低くなってしまいますね。
そのため、髪の毛を生成するメラノサイトやメラニン色素を生成する酵素に酸素と栄養が行きづらくなります。
ですので、貧血の方は白髪になる可能性が高くなります。
◇甲状腺機能低下症
甲状腺には、身体の新陳代謝を促進させるホルモンを出す機能がありますが、それが低下してしまうのが甲状腺機能低下症という病気で、男性よりも女性に多く、40歳以上の約1割に見られます。
甲状腺ホルモンの分泌量が減少することで、
・無気力感
・皮膚の乾燥
・むくみ
・便秘
・体重増加
・白髪
などの症状がみられます。
ホルモンバランスが乱れ、細胞分裂の働きが低下することにより、
頭皮や髪の毛に栄養が行き届かなくなり、白髪が増え、髪も抜けやすくなるのです。
ホルモンバランスが正常になれば、細胞分裂も活性化していくので、健康的な髪の毛がまた生えてくるようになります。
白髪以外にも、上記の症状に加え、
・髪がやせる
・抜け毛が増える
・ガラガラ声
・寒くないのに寒く感じる
といった点が気になる場合は、念のため内科を受診しましょう。
◇フォークト・小柳・原田病
血液中にあるリンパの病気です。
髪の色素細胞が破壊される病気のため、色素が作られなくなり、まつげや眉毛がパラパラと抜け落ちてしまったり、白髪の症状も起こります。
◇円形脱毛症
円形脱毛症になったあと、毛の抜けていた部分に白髪が集中して生えてくる場合が多いと言われています。
毛母細胞がまだ正常に機能しないうちに髪の毛が生えてくるので、メラニンが生成されていないためです。
ただ、この場合、白髪が生えるのは円形脱毛症が回復してきている証拠ですので、
最初に細い産毛のような髪が生え、次に白髪の産毛が生えてきて、徐々に黒髪が生えていき、回復するプロセスを順調にたどっています。
絶対にやってはいけないこと
若白髪でやってはいけないこと。
それは白髪を抜いてしまう行為です。
若白髪は全体ではなく、ポツポツと現れます。黒髪の中に白い毛。目立つので抜きたい気持ちも分かりますが、
白髪を抜くことを習慣化してしまうと、
髪の毛の量が減ります。
白髪が生えてくるのは毛根の問題。
白髪を抜いたとしても、同じ毛穴からはまた白髪が生えてきます。
ということは、白髪を抜くことを繰り返し行っていると、同じ毛穴から何度も髪の毛を抜くことになります。
髪の毛の頭皮には「ヘアサイクル」と言うものがあり、「成長→止まる→抜ける」を一定のリズムで繰り返しながら成長します。
しかし、ヘアサイクルを無視して髪の毛を無理やり抜いていると、毛穴がどんどん小さくなり、最後には頭皮の中に埋もれてしまい
髪の毛が生えて来なくなるのです。
それに毛穴に強い刺激を与えることになるので、頭皮にも悪影響。
たしかに生えて来なくなるのが毛穴1個だけなら気にならないでしょう。
しかし白髪が部分的に集中して生えたり、長い目でみると、白髪を抜いていた部分が薄毛になるのです。
実際に担当しているお客様でも、若いころから白髪を抜いていたことで他の部分よりも薄くなってしまい、
とても後悔している方がいます。
みなさんも同じ思いで悲しまないよう、白髪を抜くのはやめましょう。
どうしても気になってしまうのであれば、ヘアカラーで白髪を染めましょう。
学生の方でも、学校側に説明すれば若白髪を黒色で染めて大丈夫。という学校もあります。
将来の髪の毛のために、抜く以外の選択肢を考えてください。
まとめ
いかがでしたか?今回は若白髪の原因と改善、対処方法についての紹介でした。
白髪ができてしまうのは、栄養、血行など体の内面からの影響が深く関係します。
生活や食事を見直すことで若白髪の改善にもつながります。
そして、知らぬ間にたまってしまうストレスにも注意してください。
気がついたらイライラしていた。というのはストレスがたまっているサイン。
趣味を見つけたり、自分なりのリラックスできるストレス解消方法を用意しておくと気分が晴れますよ。
若白髪の中には深刻な病気が隠れている場合もあります。
「突然、大量の若白髪が増えたな」と異変を感じた場合には、自己判断ではなく、皮膚科や内科など、専門機関や病院に相談しましょう。
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