アッシュベージュやミルクティーベージュなどなど
やわらかさがあって透明感のあるベージュ系ヘアカラーはとても人気が高いですよね。
「僕も、私もベージュにしたい!」と美容室でベージュ系ヘアカラーをお願いすると、ほとんどの場合
「ブリーチしますか?」と美容師に聞かれます。
ブリーチをするとキレイな透明感のある髪色になれます。
しかし髪の毛が傷んでしまったり、色が落ちると金髪になってしまうなどのデメリットがあるので、なかなか簡単にできないですよね。
「髪の毛の色をベージュにしたいけどどうしたらいいんだろう…」という方のためにこのページでは、
- ブリーチをしなくてもベージュやミルクティーに染めることはできるのか
- ブリーチをしないでベージュやミルクティーカラーを染めるとどんな色になるのか
について紹介します。
みなさんに分かりやすい様に、ヘアカタログを使った見本、そして髪の毛を実際に染めて比較した写真も用意したので参考にしてください。
ブリーチありとなしのベージュヘアカラー
ブリーチありベージュカラー
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コチラが女性と男性のブリーチをした髪の毛にミルクティーやベージュ系ヘアカラーを染めた写真です。
透明感があり、ブリーチの回数によっては灰色っぽさが強く出ている髪もあります。
赤味が少なく、やわらかい印象の髪色が特徴です。
ブリーチなしベージュカラー
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コチラがブリーチなしでミルクティーやベージュ系ヘアカラーを染めた写真です。
ブリーチした髪とは違い、透明感が少ないですね。それに「ベージュ」や「ミルクティー」のような色もハッキリとはしていません。
しかし、赤みが少なく軽い印象のヘアカラーでキレイな色です。
グラデーションなら結んでもカワイイ
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ブリーチでグラデーションをしている髪は立体感が強く出ます。
巻き髪にしてから結ぶと、カワイイ、カッコいい印象に。
髪全部ブリーチするのに抵抗がある人にはおススメです。
ブリーチをすれば透明感のある色が出せる
今回はベージュやミルクティーに限定しましたが、
透明感のあるヘアカラーを作る時は普通、一度ブリーチをしてからヘアカラーの色を重ねます。
日本人であれば、黒やこげ茶の色素を髪の毛に持っていますが、
透明感のある色を出すためにはどうしてもこの「黒や茶色の色素」が邪魔なのです。
ヘアカラー発色のイメージは簡単で、例えば黒やこげ茶の絵の具をパレットに出したとします。
そこに絵の具のベージュやミルクティー色、アッシュなどの絵の具を混ぜたとしても、結局は黒、もしくはほとんどこげ茶のような色になってしまいます。
※(ミルクティー色というのは存在しないので、あくまでイメージの色です)
ブリーチは、この初めにパレットに加えられている『黒』や『こげ茶』の色味を『黄色』もしくは『薄い黄色』に変えてくれる効果があります。
ブリーチ後の髪の毛であれば、その後に色を加えても濃い色が邪魔をしにくいので、透明感のある色が出せるのです。
余談ですが、「ブリーチをたくさんして白にしたい!」という方もいますが、
ブリーチだけで『白』まで色を抜くことはできません。
髪の毛は純粋な白まで抜いてしまった時点でタンパク質が完全に壊れてしまい、断毛、もしくは縮れてしまいます。
私の髪の毛で試した時は6回で切れ毛になってしまいました。
ブリーチは、「限りなく白に近い薄い黄色」にはできるのですが、最後に薄紫を加えて黄味を消さないと白にはなりません。
大きく左右するのは元の髪質
このページのテーマである
『ブリーチせずにベージュやミルクティー色は出せるか』の答えは、
「極端に髪の毛の色素が薄い人であればできる」ですが、同時に「純粋な日本人の約99%が難しい」というのが答えです。
(ハーフやクォーターの方は髪の色素が違うのでこれはまた別な話です。)
髪質は人それぞれ、本当にバラバラです。例え親子や兄弟、双子でも髪質は微妙に違います。
どの程度の”ベージュらしさ”を求めているのかにもよりますが、多くの方が”ベージュ”や”ミルクティー”と考えているような透明感のある色は、もともとブロンドヘアの人でなければブリーチなしでは発色しないのです。
不可能ではないけど、かなり限られた人ならブリーチを使わなくてもベージュやミルクティー色になれる。そして、
ほとんどの人ができない。ですね。
それでもベージュカラーを諦められない
「髪が傷むからブリーチはしたくない!」「でもベージュやミルクティーっぽさは出したい!」という方のために、
ブリーチなしでも近い感じまで出せる”かもしれない”。という方法をお伝えします。
”かもしれない”というのは、髪の状態や、染まりにくい、染まりやすい。によっても個人差があるので”できる”とは断言できません。
その方法は、ブリーチではなく、カラー剤で一番明るい色で一度染め、その後にベージュやミルクティー色を重ねるという方法です。
その際に使う薬は『ライトナー』と呼ばれるものや『クリア13』というカラー剤を使います。
ブリーチはカラー剤であってカラー剤ではない
ブリーチ剤もカラー剤の仲間です。
しかし美容師が仕事で使うときは”普通のカラー剤とは別物”として扱う人がほとんど。
値段やメニューを別にしているお店もあります。
普通のヘアカラー剤は、髪を少し明るくして(色素を抜いて)、同時に髪の中に色を入れることで発色させます。
ブリーチ剤は髪の色素を抜くことだけを考えられた薬で、髪を明るくすることに関しては長けていますがその分ダメージも大きくなります。
ライトナーやクリア13という薬剤も、赤や青、ピンクやオレンジなどを発色する力はありませんが、ブリーチほど髪の毛を傷つけないで色素を抜いてくれるカラー剤なのです。
ライトナー クリア13
中には他の名前で呼ばれていることもありますが、大体この名前で通じます。
このライトナーやクリア13というカラー剤もブリーチと同様に色素がありません。
ブリーチほど髪の色素やタンパク質を壊さないので、「あくまでカラー剤」として扱われます。
ブリーチの後はパーマや縮毛矯正、デジタルパーマなどが出来なくなってしまいますが、ライトナーの後であれば問題なくできます。
ライトナー、クリア13の出せる明るさ
この画像は髪の毛の明るさを数字で表したもの。
数字が大きくなればなるほど明るくなり、「1~20レベル」と呼ばれます。
日本人の地毛(黒)はレベルが5~6レベルぐらい。
写真にも書きましたが、ライトナーやクリア13では約14前後までトーンアップ(髪を明るくすること)ができます。
(髪質によっては一回でできないこともある)
ブリーチ1回では大体16レベルぐらい。それ以上の明るさはブリーチを何回も行うことでできます。
ブリーチなしでベージュやミルクティーっぽさを出す方法
ベージュのような透明感を出すためには、もともと髪の毛にある黒や茶色の色素が邪魔。
なのでライトナーやクリア13で一度髪の毛を明るくして色素を少なくします。
色素を減らした後にカラーを重ねてあげることで、黒髪のままでは出せない色味を出せます。
ライトナーやクリア13はタンパク質を壊しすぎないので、髪の毛へのダメージがブリーチよりも少ないのです。
しかし、繰り返しますが
ブリーチほど色素を抜く力はないので、ベージュやミルクティーカラーを重ねた後の発色もブリーチの後ほど良くなく、透明感も出にくいです。
これは正直仕方のないこと。
※縮毛矯正や、黒染めがされている髪の毛は明るくなりにくいので、ライトナーやブリーチでも14レベルの明るさまで明るくなりません。
黒髪、ライトナー、ブリーチにベージュを染めてみた
実際に見てもらった方がわかりやすいと思うので、黒髪、ライトナー、ブリーチの髪の毛を用意してベージュのヘアカラーを染めてみました。
髪の毛はどれも同じ人の毛なので、明るくする前の条件は同じです。
※別な人の髪の毛束だと比較の意味がない
ベージュで染める
上から黒髪、ライトナー×2回、ブリーチ×1回で染めてある毛です。
黒髪は5レベル、ライトナーは14レベル、ブリーチは17レベルですね。
黒い背景で映しているのでブリーチ毛が明るく見えていますが実際はもう少し暗め。
上の写真は毛束3つを並べたもの。そして下の写真は同じベージュ系カラーで染めた写真です。
結果
こちらが染めあがり。
室内だと分かりにくいので下の写真が屋外で見たもの。
写真の毛束の上から黒髪、ライトナー、ブリーチにそれぞれベージュカラーを入れたものです。
ブリーチ毛は色素をたくさん抜いているので、透明感のある色が出ています。
ライトナーは、色素が残っている分茶色が出ています。
黒髪はほとんど変化なし。
色を優先させるのであればブリーチでも構わないと思います。
そこまでのダメージはちょっと…というのであればライトナーもいいのではないでしょうか。少し茶色は残りますけどね。
まとめ
ブリーチなしでベージュを染めた毛を見ていただき、できるだけブリーチなしでベージュやミルクティーを発色させる方法の紹介でした。
方法はいくつかありますが、やはり最後は”どの程度のベージュ感、ミルクティー感”を求めるかですね。
黒髪にベージュを染めたしても、それはそれでベージュだと思います。赤みが少なくキレイな色です。
しかし求めている色が「その色じゃない」となってしまえば他の方法を考えなくてはいけません。
多くの方がヘアカラーを選ぶ時参考にするのは、雑誌のヘアカタログやネット上に載っている髪色だと思います。
ネットなどのヘアカラーで紹介されている『ベージュ』や『ミルクティー』の多くが、透明感があり、黒っぽさがなく、透き通るような色味。
「それと同じ色が良い!」となってしまえばブリーチが必要になるのかもしれません。
仕事でも、「ベージュにしたいんです」というお客様に対して、黒髪に染めたベージュのサンプルを見せても、ほとんど全員に「コレじゃない」と言われ、ブリーチ後のベージュを見せると、「この色」と答えられます。
あとは今後髪の毛にしていきたいメニュー、ダメージ、生活などを考えた上で選ぶと良いですね。
ブリーチをしてしまうと、ブリーチした部分が残っている間はパーマ系が難しくなります。
どうしてもブリーチをしたくない!理由があってできない!という方は、紹介させていただいたライトナーで色を重ねてみるのはかがでしょうか。
やりたいこととできることのバランスと妥協点の見定めだと思います。
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(髪の毛全体をブリーチするのに抵抗がある方はポイントでアクセントをつくってもカワイイですよ)