毛先だけが明るくなっていて、境目が自然につながっているようなカラーはキレイですよね。
暗い髪の毛から明るい髪の毛に徐々に変化していくヘアカラーをグラデーションカラーと言います。
「雰囲気が変わる」
「毛先だけならダメージも気になりにくい」
「いろいろな色を入れられる」
と、髪の毛に長さのある女性のを中心に人気の高いヘアカラーです。
美容室に行って、「グラデーションカラーお願いします」と注文すれば簡単ですが、決して安くない…
このページではそんなグラデーションカラーを市販のカラー剤で、そしてセルフでする方法を紹介します。
セルフカラーなら値段も安くできます。
「美容室に行っている時間がない」
「今月大きな出費はちょっと…」
という方はぜ真似してみてくださいね。
グラデーションカラーとは
グラデーションカラーには種類がある
実は美容師が考える『グラデーションカラー』というのはとても多くの種類があります。
別な色と色が自然につながる様に見えることがグラデーションカラーと言いますが、皆さんがグラデーションカラーと考えているのは下の写真のように毛先の方が自然に明るくなっているカラーを指すのではないでしょうか。
根元の方が暗くて毛先の方が明るい。境目が馴染んでいるようなヘアカラー。
見なさんが考えるグラデーションカラーは、「上・下」の色の差ですが、
美容師のコンテストでは左右の色の差、ブリーチしてある部分、していない部分ではなく、全体にブリーチをいったんしてしまい、青や赤などのカラーの色彩でグラデーション状にする方法もあるのです。
さすがにそこまで派手なカラーにする人も少ないと思うので、今回は写真に載っているような上下のグラデーションカラー(以降グラデーションカラーと言います)の説明をいたします。
大切なことなのであらかじめお伝えしますが、ブリーチは必要です。
グラデーションカラーをする際は、ブリーチをしないとお互いの色がなじんでしまい、見た目に変化が生まれません。
多くの人がグラデーションカラーとしてイメージしている明るさはブリーチされた髪の毛なのです。
グラデーションカラーのいいところ
グラデーションカラーのメリットの一つに、「根元が伸びてきても自然に伸びてくれる」があります。
髪の毛全体を1色で明るくして日にちが経つと、黒い部分と明るい部分の境目が気になります。いわゆる『プリン』の状態ですね。
しかしグラデーションカラーは根元を暗く、そして毛先が明るくなるように染めます。
新しく生えてくる髪の毛は黒い毛なので、生えてきてもプリンにならないのです。
グラデーションカラーの方法
グラデーションカラーで毛先を明るくする時はブリーチを使います。
ブリーチ剤を使わずにカラー剤の一番明るいレベル(13か14レベルの薬剤)で毛先を明るくする方法もあります。
しかしブリーチを使わないと暗い部分と明るい部分のコントラスト(色の差)が弱いため、全体がほとんどなじんでしまいます。
「え?これがグラデーション…?」なんて状態に。
グラデーションカラーは暗い部分と明るい部分の明度差が「5レベル」以上あれば差はできる。と言われています。
コチラは髪の毛の明るさのレベルを表す毛束の写真。
例えば日本人の地毛は多くの人が5~6レベル程度なので、10~11レベル程度ですね。
11レベル程度ならブリーチ剤を使わなくても出せる色の明るさ。ですが実際にやってみると「皆さんがイメージしているグラデーションカラー」にはならず物足りなさを感じます。
ブリーチを使って明るくすることで、髪の毛は13レベル14レベルになり、暗い部分との差が大きくなりグラデーションの印象が強くなるのです。
グラデーションカラーならブリーチ後の金色の状態でも不自然ではないのですが、その後に色を重ねることで透明感のあるヘアカラーを楽しむこともできます。
髪の毛は濡らすと伸びが良くなり乾かすと見やすい
一度髪の毛を濡らしてからタオルドライした髪の毛は、水分が多いのでブリーチの伸びが良くなります。
しずくが垂れない程度に水気があった方が塗りやすいです。
ただ、乾いた髪の毛の方が「髪の毛のどこまで付けたいのか」というのを見分けるのが簡単です。
水気がない分、余計なところに付かないというメリットもあります。
正直これに関してはやりやすいやり方でいいと思います。
まぁ個人的には、自分でやるならタオルドライが終わった髪の毛の方がオススメかな…という程度。
グラデーションカラーの手順
ではグラデーションカラーにする方法の手順を紹介します。
全体が黒や濃い色の状態に、毛先にブリーチで明るいグラデーションをつける方法ですね。
自分1人でできるやり方もあれば、お友達に手伝ってもらわないと大変な方法とがありますので、その点も合わせて説明させていただきます。
準備するもの
※グラデーションの入れ方によっては全て必要ない物もあります。
・ブリーチ剤
必ず用意しましょう。ブリーチがないと始まりません。
ブリーチ剤は泡カラーとクリームタイプとありますが、使い易い方でいいと思います。
ただ個人的にはグラデーションカラーはクリームタイプの方が使いやすいと思います。
泡カラーだと全体になじませるように付けるカラーはやりやすいと思いますが、薄くぼやけてしまいやすいのでクリームの方が塗り分けは簡単ですね。
それと、ブリーチには抜けの良いブリーチと悪いブリーチがあります。
抜けの悪いブリーチだと、1回使っただけではほとんど明るくならない人もいるので、抜けの良いブリーチを使うことをおススメします。
コチラが抜けのいいブリーチ。全てセットになっているので楽です。
・ヘアクリップ
これは100円均一で売っています。余計な部分を止めておくのに便利です。
なくてもできますが、あった方が役に立ちます。クリップなど髪を止めておけるものならなんでもいいです。
・グローブ
市販のブリーチ剤を購入した時にビニール製のものが付属されているはずですが、心配な場合はゴム製のものを1つ用意しておくといいと思います。
ときどき「グローブをはめるのがメンドクサイ」という方がいますが、
素手でブリーチを扱うと皮膚がヤケドしてしまうので必ず付けましょう。
実際にやって失敗したことがありますが、数日間手が痛くて物が持てなくなります。
グローブは手にフィットするタイプの方が作業しやすいです。
写真のは仕事で使っているものなので色がついていますが普通はキレイです。
・クロス
ブリーチやカラー剤が洋服に付かないように付けるものです。もし捨ててもいい、汚れてもいい服を着てカラーするのであれば特に必要ありません。
クロスは100円均一などにも売っています。
ブリーチが服に着くと、色が脱色されてしまうので、お気に入りの服は絶対にやめましょう。
・ハケ
写真のハケはクシが付いていますが混ぜ合わせた薬が取れればいいので、料理などで使う小さなハケで大丈夫です。
箱で販売している市販のブリーチを使う場合は、容器から手に出せばいいのでなくても大丈夫です。
・目の粗いクシ
髪全体をとかすのに便利です。動画では使っていませんが毛が絡んでしまった時などに使います。
あってもなくても大丈夫です。
・目の細かいクシ
紹介する方法の中に「逆毛を立てる方法」がありますが、その場合この目の細かいクシが必要です。
それ以外の方法はなくても大丈夫です。
・アルミホイル
あらかじめ写真のように縦長の形に切っておくと使いやすくなります。
右端は少し折り曲げてありますが、折ってある方を根本側に向けると使いやすくなります。
髪に塗ったブリーチが必要のない部分につかないようにするために使います。
枚数は20~30枚ほどあると安心できます。塗った毛先を挟んで包めばOKです。
アルミホイルはコンビニでもスーパーでも一般家庭用のもので大丈夫です。
絶対にやってはいけないこと、注意点
ブリーチはとても強い薬です。取扱いや使用方法に関しては厳守しましょう。
目に入ったりすると非常に危険なので気を付けて、使用方法は事前に確認してください。
そして繰り返しますが、絶対に素手ではやらないこと!
ブリーチを素手で扱ってしまうと、手の皮が白く焼けてやけどをしたようになってしまいます。
絶対にグローブをつけるようにしてください。
そして服に付いた場合はブリーチ剤が付いた部分の色が抜けてしまいます。汚れても問題ない服でカラーしましょう。
特に黒い服は一滴ブリーチが垂れただけでも目立つ白っぽいシミになってしまいます。
グラデーションカラーパターン4選
1、時間差グラデーション
難易度:超簡単
セルフでグラデーションカラーをする場合この方法が一番簡単です。
というのも、必要な道具がほとんどなく、手順もシンプル。
難点と言えば、塗り直しの回数が多いので、他の方法よりも時間がかかるという点です。
名前の通り『時間差』を使う方法。
カラー剤やブリーチは髪の毛に塗った瞬間から反応が始まり時間がたつごとにどんどん明るくなります。
この反応を利用して暗い部分に自然につなげるのです。
グラデーションカラーは、毛先が一番明るく根元が暗いのが自然です。
なので一番染まってほしい毛先を最初に付け、時間を少し置き、数センチほど根元側へ重ねて薬を付ける。
そして再度時間を置いてまた数センチ根元の方に近づけて塗る。徐々に徐々に上へと上がっていく。
この作業を繰り返すと、毛先に一番時間が置かれ、根元の方は放置時間が一番短くなります。これにより『時間差のグラデーション』になるのです。
この「数センチ」に関してですが、もともとの髪の毛の長さによって異なるので、目的の位置まで5段階ぐらいで到達するように計算してあげるといいと思います。
髪の毛を15cmぐらい明るくグラデーションさせるのであれば、3cmずつ進むように塗ります。
①毛先3センチにブリーチを塗る。
②5~10分置く
③さらに3㎝根元に薬を塗る(最初に薬を付けた場所にブリーチが重なってもOK)
④5~10分置く
⑤ ③を繰り返す
この手順です。簡単でしょ?
必要なものもはグローブ一つがあれば可能ですが、髪を止めるためのクリップがあっても便利です。
実際に手順の動画を作ってみました。良ければ参考にしてみてください。
2、色違いグラデーション
難易度:結構難しい
二色の色を同時に使うことでグラデーションにしていく方法です。
例えば元の毛が黒で、毛先を金色にする場合、境目にそれぞれの真ん中ぐらいの明るさの薬をつかうことで境目をぼかす方法です。
時間差グラデーションカラーと比べると、他に用意しなければいけないカラー剤もあり、塗る順番も守らないといけないので難易度は高めですね。
自分でやるのには向かない方法ですが、一応こんな方法もあるよ。という紹介です。
別で用意しなけばいけない薬はクリア13やライトナーと呼ばれる、ブリーチを除いたカラー剤の中で一番明るい薬ですね。
①まずはグラデーションが始まるあたりにライトナーを塗ります。ここでのポイントは毛先まで塗りきらないことです。
②髪の毛全体を同じ方法で塗っていきます。グラデーション開始位置だけ塗って毛先は全く塗らない。という状態になるようにしてください。
③全体を塗り終わったら今度はブリーチを毛先まで塗ります。ここでのポイントは、初めに塗ったライトナー中間色に少しかかる様に塗る。ということ。
最初に塗った場所全部塗るのではなく、根元側はブリーチを重ねない部分もつくるような感じ。
その後時間を放置。
カラー剤がそれぞれ持っている力の強さを応用した塗り方です。
ん~どちらかというと美容師さん向け…かな
説明文を読んで「?」となった場合は素直に他の方法の方が良いですね。
仕上がりは自然でキレイなんですけどね。
3、指塗りグラデーション
難易度:やや簡単
この方法は簡単ですが、きれいにグラデーションになるのかと聞かれるとやや疑問が残ります。
方法は、数センチ四方の細かい毛束を指でつまみながら分け取り、その毛先にブリーチを付ける。というシンプルな方法です。
小さく分けた毛束の髪の毛を筆に置き換えて、墨をブリーチとすると、筆の先に墨汁がついているのをイメージして付けてみてください。
毛先を細くし、毛先の付く量を多くしてだんだんと薄くなるイメージです。
ちょうど写真の筆先のように、先の部分が多く、濃く付いているよな感じ。
塗り終わった毛束はアルミホイルで包んで余計な場所にブリーチが付かないようにします。
方法自体は簡単ですが、アルミホイルで細かく分けないといけないので少し手間がかかりますね。
4、逆毛グラデーション
難易度:難しい
手間はかかるのですが、かなり境目をなじませられます。
仕上がりのグラデーション状態もかなりキレイです。
①髪の毛を横にスライスして分け取り、根元から徐々に逆毛をたてて、余った毛束の毛先にブリーチをつける。
②付けた場所をアルミホイルで包む
③頭全体に行う
一見、シンプルな方法に思えますが、逆毛をたてる作業が面倒ですね。
逆毛をたてることにより毛束に自然な段差ができ、余った毛先にブリーチを付けるので自然なグラデーションになるのです。
注意点としては、ブリーチを流す際に一度トリートメントやコンデショナーを付けて逆毛をとかしつつ洗わないと髪の毛がかなり絡みます。
セルフでやるのはちょっと大変かもしれませんね…
実際にやっている動画も撮りましたのでよければ参考にしてみてください。
人にやってもらうのは良いと思いますが、自分ではやめた方が良いですね。
まとめ
雰囲気を変えたい。髪が全部傷むのはいやだけど透明感のあるカラーを楽しみたい。というときに便利なグラデーションカラーを紹介いたしました。
美容室でお願いした方が確かですが、セルフカラーに慣れているのなら挑戦してもいいと思います。
今回紹介した方法で一番おススメなのは「時間差でつくるグラデーション」です。
グラデーションのいいところは”髪を全部をブリーチしない”ということです。
ブリーチをした髪の毛は、透明感のあるカラーができる反面、髪が極端に傷んでしまったりパーマが難しくなってしまうデメリットがあります。
しかしグラデーションカラーなら毛先だけなので、その部分を切ってしまえばダメージはなくなります。
人気の「ミルクティー」のような色もできますし、根元までのブリーチを悩んでいるのであればグラデーションはおススメです。
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(人気のミルクティーカラーについて) - 「【簡単カワイイ】グラデーションカラーをバレイヤージュで作ってみた 手順と方法」
(今回紹介した方法とは違う、バレイヤージュを使ったグラデーションカラーの方法です)
ブリーチでグラデーションカラーにしたあとに染める色の参考にしてください。